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「日本アリ類同好会」への誘い

「日本アリ類同好会」は、LINEを使ったアリの飼育・観察・研究の交流グループです。2019年12月14日から運用しています。
「日本蟻類研究会」は既に存在していて、私も会員になっていますが、「日本アリ類同好会」という名称の団体はネット上で検索する限りはないようです。「日本蟻類研究会」は、大学関係者の方も多く、研究内容はとても深いのですが、「日本アリ類同好会」では、アリが好きな者同士が「友だち」になって、主に飼育方法や生態観察や採集情報などで、気軽に交流ができればと思います。ご賛同いただけるようでしたら、グループにご参加下さればと思います。
まだ、LINEをお使いになっていない方も、スマホやダブレットだけでなくPC版もございますので、導入をご検討下さい。LINEの導入の仕方については、ネット上でお調べ下さい(例えば https://line.macdrivelove.com/entry3.html 等)。
ご連絡いただければ、QRコードをお伝え致します。連絡先は info@kajitsuken.net です。
では、皆様のご参加を心よりお待ちしています。

ビワの花とクロヤマアリ

庭でビワの花が咲いています。このビワの花にも花蜜があるようです。ミツバチは、晩秋から冬にかけての花の少ない時期に、このビワの花から花蜜を集めています。

ビワの花から花蜜を集めるセイヨウミツバチ 2021年12月11日撮影

先日、珍しいビワの蜂蜜を購入しました。

色が薄く透明感のある蜂蜜だ

庭のビワの花にはクロヤマアリが来ていました。花蜜を集めているのでしょう。

2022年11月24日11時40分撮影
11月24日11時41分撮影

11月のクリオオアブラムシ

今年はクリの木に例年になく多くのクリオオアブラムシがいます。
2019年の2月21日に植樹したクリの木(品種名「ぽろたん」)には、クロオオアリが来ていました。

「ぽろたん」樹上のクリオオアブラムシとクロオオアリ 11月24日11時36分撮影
「ぽろたん」の木 矮性台の木でまだ樹高は低い

大木を切り詰めて再生させた2本のクリの木には、クリオオアブラムシの塊が8箇所ありました。これらにはクロヤマアリが来ていて、クロオオアリはいませんでした。

11月24日11時43分撮影
11月24日11時45分撮影
11月24日11時46分撮影
11月24日11時46分撮影
11月24日11時46分撮影
11月24日11時48分撮影
11月24日11時49分撮影
11月24日11時49分撮影
大木を切り詰めて再生させた2本のクリの木 切り株から枝が出ている

閉じられた巣口

ムネアカオオアリのRH18004とR200603-020の合併コロニーの巣口がバッタの死骸等で塞がれていました。冬支度なのでしょう。

巣に入る唯一の巣口がバッタの死骸等で塞がれていた 11月22日14時55分撮影
合併コロニーの巣の中の様子

ところが巣の外に2匹の働きアリがいました。締め出されているようです。蜜を与えると飲み始めました。

蜜を飲む2匹のムネアカオオアリ 14時55分撮影

蜜を飲み了えると、2匹のムネアカオオアリの内1匹のムネアカオオアリは、巣口へと向かいましたが、巣口が塞がれているので巣の中に戻れません。頭部を巣口に突っ込んで詰め物を取り出し始めました。

頭部を巣口に突っ込んでいる 14時59分撮影
詰め物を取り出している 15時0分撮影 

暫くすると、ぎりぎり通れるようになったようです。巣の中に入って行きました。

後脚を伸ばしてくぐり抜けようとしている 15時5分撮影 

直短寄生が2例のみ残る

直短寄生の4例のその後ですが、11月10日には、1例目の T20220910-68では働きアリが1匹、5例目のT20220910-19では働きアリが6匹死んでいました。
11月13日になると、その1例目と5例目の女王アリが死亡していました。何れも給水用のペットボトルの蓋の中で見つかりました。死んでから、水の中に捨てられたのだろうと思います。

1例目の T20220910-68の死 11月13日撮影
5例目のT20220910-19の死 11月13日撮影

同日、3例目のT20220910-16と4例目のT20220910-18は、それぞれ働きアリが1匹死んでいました。11月22日になると、3例目では6匹の働きアリが、4例目では2匹の働きアリが死んでいました。
直短的社会寄生の試みは、残るは2例のみです。

トゲアリT140906-40の11月の食性

飼育下のトゲアリは、飼育下のクロオオアリと比べると春のより早い時期から、動物性の餌を食べるようです。それでは秋の終わり頃の食性はどうなのでしょう。今日(11月13日)の数日前に、T140906-40にバッタを与えておきました。

T140906-40の巣の中の様子 11月13日撮影
数日前に与えておいたバッタ かなり食べ進んでいた 11月13日15時51分撮影

動物性の餌を食べるようです。今日は蜜を与えましたが、食べ残すことなく全部食べてしまいました。

蜜を完食する直前 11月13日16時33分撮影

アンテグラウンドに開放蓋を作る

開放仕様の蓋については、既に今年の9月2日にクロオオアリのコロニーのB110608-07用の餌器の蓋として作っています。それから2ヶ月経過しましたが、クロオオアリが餌器から脱走することは1度もありませんでした。そこでこの度は、既に使っている3仕様4台のアンテグラウンド用に、開放仕様の蓋を作ることにしました。
開放仕様の蓋と言うのは、物理的にプラスチックやガラスなどでケースを閉ざすのではなく、ケースの内外の空間が繋がっている枠だけの蓋のことを言います。ただ、そのままでは、アリはケースの側面を上ってきて脱走しますので、ベビーパウダーに無水エタノールを混ぜて開放蓋の内側前面に塗っておきます。

アンテグラウンドⅠ型に設置した開放蓋 クロオオアリB15006を飼育 11月2日撮影
アンテグラウンドⅡ型に設置した開放蓋 トゲアリT140906-40を飼育 11月5日撮影
アンテグラウンドⅢ型に設置した開放蓋 クロオオアリBK170530-081を飼育 11月5日撮影
アンテグラウンドⅢ型に設置した開放蓋 トゲアリT210912-01を飼育 11月5日撮影

開放蓋は3mm厚のアクリル板で作っています。開放蓋の四方を囲む枠の幅は33mmで、この枠に30mm幅のアクリル板を垂直に取り付けています。

33mm幅の枠に垂直に取り付けている30mm幅のアクリル板 ベビーパウダーを両面に塗っている アリが脱出するには最大の難所となる
同上(内側から見ると) 33mmの枠の内側にもベビーパウダーを塗っている
アンテグラウンドⅠ型の開放蓋 1/2個分
アンテグラウンドⅡ型の開放蓋 1/2個分
アンテグラウンドⅢ型の開放蓋 1/2個分

ケースの中の空気を吸い出すために設置していたUSB仕様の送風ファンは不要になりますが、水槽の濾過器はそのまま使うことにしました。そこで、電源コードを伝って脱出するのを防ぐために電源コードに「アリ返し」を取り付けました。電源コードとアリ返しにもベビーパウダーを塗っています。

アリ返し ベビーパウダーを塗っている
アリ返しは2枚を重ねて切り込みで電源コードを挟み込む

庭のトゲアリ 分巣を形成

今日は、庭のトゲアリ(T130921-09)をクリの木で見かけました。吊り下げ巣箱から出てくるトゲアリもいました。

吊り下げ巣箱のあるクリの木 トゲアリの働きアリがいた 11月3日14時35分撮影
巣穴から出ようとしているトゲアリの働きアリ 14時36分撮影

そこで、蜜をクリの木の幹に垂らしました。

14時46分撮影
14時50分撮影

蜜を吸ったトゲアリは、意外にもクリの木の幹を下って行きました。

蜜を腹部に貯めてクリの木の幹を下って行く 14時52分撮影

吊り下げ巣箱の方に目をやると、1匹の働きアリが、何かを咥えて巣穴から出てきました。後を追って行くと、このトゲアリもクリの木の幹を下って行きました。そして、地面際の朽ちた箇所へ入って行きました。

何かを咥えて巣穴から出てきた 虫の肢の一部のようにも見える 15時0分
クリの木の幹を下って行く 15時2分撮影
クリの木の幹 右の地面際に朽ちた個所がある

他方、蜜を吸って吊り下げ巣箱に戻って行く働きアリも見ました。

蜜を吸って吊り下げ巣箱へと向かう働きアリ 15時11分撮影

巣が2つに分かれているのでしょうか。今度は、昆虫を与えてみましょう。どちらの巣に運ぶでしょうか。

1匹で運べる大きさのクモを与えた 15時25分撮影
地面際の朽ちた箇所へ運んで行った 15時28分撮影

次に、大きめのクモを与えてみました。複数匹のトゲアリの働きアリがクモを分解し始めましたが、分解にかなり時間がかかっていましたので、クモの足を1本カッターで分離し、それを運び始めたトゲアリの後を追いました。このトゲアリもクモの肢を地面際の朽ちた箇所へ運んで行きました。

大きめのクモを与えた 15時32分撮影
15時38分撮影
地面際の朽ちた箇所へ運んで行った 16時11分撮影

T130921-09は2箇所に分かれて生活しているようです。吊り下げ巣箱と地面際の朽ちた箇所のどちらが本巣になっているのかは推測するしかないのですが、一連の観察からは、地面際に本巣がありそうです。女王アリもそちらにいるのでしょうか。

トゲアリの寄生の試み その後(10月30日)

以下は10月30日の様子です。何れも、寄生が順調なようです。

トゲアリの寄生の試み 1 (BH210523-18にT20220910-53が寄生 )

女王アリの様子
他の部屋の様子(一部)

トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )

女王アリの様子
他の部屋の様子(一部)

トゲアリの寄生の試み 3 (BH210523-21にT20220910-65が寄生 )

女王アリの様子
他の部屋の様子(一部)

トゲアリの寄生の試み 4 (BH210523-23にT20220910-44が寄生 )

女王アリの様子
他の部屋の様子(一部)

トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )

女王アリの様子
他の部屋の様子(一部)

「単独女王アリと女王アリがいないコロニーの合併」その後

このムネアカオオアリの同種間共存の追試は、今年の5月4日に、次の2つのコロニーを合併(S/N:RH18004+R200603-020)したものでした。

◎単独女王アリ RH18004
  2018年5月15日に、岡山県蒜山高原で新女王アリを採集 卵が多数
◎女王アリがいないコロニー R200603-020
  2020年6月3日か4日に、長野県駒ヶ根市で新女王アリを採集 働きアリのみ30数匹
  女王アリの遺体がある

それから半年近く経った10月25日の様子です。明らかに働きアリの数が増えています。幼虫は、幼虫のまま冬を越す越冬幼虫となります。

全体の様子 働きアリが合併時の30匹からとてもたくさん増えている 10月25日
幼虫の様子 合併時の卵からの幼虫ではなく、新たに生まれた卵からの幼虫 奥・中・手前に塊がある
「奥」の幼虫の塊
「中」の幼虫の塊
「手前」の幼虫の塊

活動室に出て来ない今年生まれのトゲアリ

昨年の9月16日に寄主のBK170530-040(2017年5月30日に採集したクロオオアリの新女王アリ)のコロニーに寄生を始めたトゲアリの新女王アリ(S/N:T210912-02)の初期コロニーのその後ですが、順調にトゲアリの働きアリが増えています。トゲアリの働きアリは、一箇所に塊を作っています。

トゲアリの働きアリの塊が見える 10月25日15時5分撮影

活動室(アンテグラウンドⅢ)には、クロオオアリの働きアリがいます。トゲアリの働きアリが羽化後(最初の羽化を今年8月9日に確認)活動室に出て来ているところは、一度も見ていません。

活動室に出て来ているクロオオアリの働きアリ トゲアリの働きアリはいない 10月25日15時10分撮影

2020年5月29日のブログ「外勤が少ないトゲアリ」でも触れていますが、クロオオアリの働きアリがまだ多数いる環境では、トゲアリの働きアリはほぼ外勤はしないようです。
かつて私は1966年に、トゲアリとクロオオアリの共存巣を発見し、そのことを『昆虫と自然』(1966年10月号)に投稿しています。その中で、「このトゲアリの生態に関する想像や観察したことを述べておく」として、「4.野外でのえさ捜しには、トゲアリの働きアリは参加せず、巣の中でじっとうずくまっているだけである」と述べています。
この56年前に野外で観察したトゲアリの働きアリの生態と、飼育下で観察した上述の2つの例が示す生態(クロオオアリの働きアリがまだ多数いる環境では、トゲアリの働きアリはほぼ外勤はしない)が一致していることが分かります。

直短寄生4例のその後(10月25日)

直短寄生について記載した前回のブログ(10月6日)の時点で、寄主に当たるトゲアリの働きアリ10匹の内、生き残っていた働きアリの数は次のようでした。

1例目: T20220910-68(9月13日寄生開始)9匹
2例目:T20220910-15(9月19日寄生開始)1匹(但しトゲアリの女王アリが死亡したためサンプルから除外)
3例目:T20220910-16(9月21日寄生開始)4匹
4例目:T20220910-18(9月21日寄生開始)10匹
5例目:T20220910-19(9月22日寄生開始)7匹

その後、68(T20220910-68)では10月17日に1匹死に、16では10月12日に1匹、10月18日に更に1匹死に、19では10月25日に1匹死にました。
10月12日からは、寄主として使ったコロニー(T140906-40)の働きアリを10匹ずつ2度に渡り追加しました。上述のように10月12日以降に死亡したトゲアリの働きアリは4匹いますが、追加による戦いでの死亡とは言い切れないことも考慮すると、ほぼ全ての追加した働きアリ(計80匹)は、寄生中のコロニーに受け入れられたと言えそうです。
また、飼育環境を変えました。各サンプルのコロニーを寄生当初のカップ型コンクリート人工巣から、砂を入れた小型水槽に移し入れ、その小型水槽の中に1×4材を使って作った2種類の簡易な人工巣を入れました。
以下は、10月25日時点での様子です。

1例目: T20220910-68

働きアリの多くが木の側面にいた
女王アリは単独行動をしている 腹部は異常なほどに膨らんでいた
1×4材で作った人工巣 巣の中を暗くしている 人工巣の中には入って行かないようだ

3例目:T20220910-16

68同様に女王アリは単独行動をしている
これがもう1つの1×4材で作った簡易な人工巣 この中にも入って行かないようだ

4例目:T20220910-18

68同様に働きアリの多くが木の側面にいた
68と16同様に女王アリは単独行動をしている

5例目:T20220910-19

16と同様の簡易な人工巣 こちらも人工巣の中に入って行かない
68と16と18同様に女王アリは単独行動をしている

シャインマスカットにクロオオアリ

10月12日、庭のシャインマスカットにクロオオアリが来ていました。

10月12日11時42分撮影

どこからやって来たクロオオアリなのかを調べるために、蜜を与えました。

シャインマスカットの枝の上に垂らした蜜を飲むクロオオアリ 11時49分撮影

後を追って行くと、T 巣 (S/N: BK170530-133+BH170521-023 2020年9月27日移植 10月26日引越)に戻って行きました。

蜜を吸って巣へと戻って行くクロオオアリ 11時54分撮影
T巣の出入り口 11時54分撮影

トゲアリの単独女王アリの寿命 追試

2013年から2014年にかけて行ったトゲアリの単独女王アリの寿命について、今回は僅かに3体ですが、追試を行いました。

参照:
トゲアリの女王アリをストック ! ?」(2013年9月18日)
トゲアリの女王アリは単独でいつまで生きられるか?」(2013年9月27日)
「トゲアリの女王アリは単独でいつまで生きられるか?」の結果」(2014年3月8日)

検体数が少ないため、水のみの環境での飼育になりました。女王アリの採集日は9月10日ですが、3体の内2体が10月7日に死にました。

T20220910-17
T20220910-46

この2体の場合、生存日数が27日になります。これは、2013年開始の実験結果の水のみの平均生存日数28.1日に極く近い日数になりました。
生き残っていたもう1体のT20220910-47には、蜜を与えました。

10月7日19時15分撮影
19時18分撮影

写真では、蜜を飲んでいるように見えますが、女王アリの口元に蜜を付けるように垂らしていて、蜜を飲みに来たわけではありません。蜜は少なくならなかったように感じています。この個体が蜜を飲んだかどうかははっきりしませんが、トゲアリの単独女王アリは、蜜を飲まない個体がかなり多いようです。
このT20220910-47は、この後、直短寄生実験中の3例目T20220910-16の中に入れました。その2日後の10月9日に死亡しました。

参照:クロオオアリの単独女王アリの場合

蜜を飲むクロオオアリの単独女王アリ(BJ20220922) 10月7日19時26分撮影

直短寄生5例のその後(10月6日)

1例目: T20220910-68(9月13日寄生開始)
9月24日に働きアリが1匹死に、10月6日時点で働きアリが9匹になっています。女王アリは生きています。

2例目:T20220910-15(9月19日寄生開始)
9月21日に働きアリが1匹死に始め、9月24日までに働きアリが併せて9匹死に、女王アリも死にました。死因は不明です。

9月23日8時46分撮影

3例目:T20220910-16(9月21日寄生開始)
10月2日に働きアリが6匹死にました。死因は不明です。女王アリは生きています。

4例目:T20220910-18(9月21日寄生開始)
働きアリも女王アリも全て生きています。

5例目:T20220910-19(9月22日寄生開始)
9月25日に働きアリが2匹死に、10月4日に更に働きアリが1匹死にました。女王アリは生きています。

多雌寄生を試みる

ある方から次のようなコメントをいただきました。

「昔、野外でトゲアリの巣をまるごと採集しましたが、そのコロニーには女王が3匹いました。以前、結婚飛行後の新女王がクロオオアリの巣口周辺に複数集まってきている光景を見たことがあります。推測ですがトゲアリの多雌は多くの雌が同じ寄生先に侵入した結果、成立したものと考えてます。
現在、トゲアリ新女王がクロオオアリ女王の頭を落としたとのことですが、このタイミングで更に女王を複数投入すれば多雌になると思います。これは自分もチャレンジしたことがないので断定できませんが…」

そこで、トゲアリの多雌コロニーを作る試みをすることにしました。今回は、「トゲアリ新女王がクロオオアリ女王の頭を落としたとのことですが、このタイミングで更に女王を複数投入」するのではなく、最初から複数匹のトゲアリの女王アリを入れることにしました。つまり、「結婚飛行後の新女王がクロオオアリの巣口周辺に複数集まってきて」、その後間もなく複数匹のトゲアリの女王アリがクロオオアリの巣の中に入ったと想定してのことです。頭が落ちてからではありません(頭が切り落とされるまでには何日か掛かることが分かっています)。
実は2013年の9月27日にも同様の試み「トゲアリの女王アリを2匹入れると」をしています。今回は、4匹のトゲアリの女王アリを寄生させます。
9月23日、寄主をクロオオアリのコロニーS/N:BH210523-60(新女王アリを昨年の5月23日に採集)とし、トゲアリの新女王アリT20220910-1とT20220910-2とT20220910-3とT20220910-4(何れも9月10日採集)を寄生させました。

寄主のBH210523-60 リトルアンテシェルフの中に入れている 9月23日9時16分撮影
コロニーの様子 9月23日9時16分撮影

T20220910-1を飼育しているクリアカップの中にクロオオアリの働きアリを1匹入れたのですが、互いに接触を避けていました。T20220910-2でもクロオオアリの働きアリとの接触を避けているようでしたので、化粧行為がないまま、順次2匹をBH210523-60のアンテシェルフの中に入れました。

トゲアリの女王アリがクロオオアリの女王アリのいる塊に向かう 9月23日9時37分撮影
クロオオアリの女王アリに咬みつくことができず働きアリに取り押さえられている 9時39分撮影

T20220910-1とT20220910-2は化粧行為をしないまま寄主に入れましたので、それを改善するため、接触の機会がより多くなるように、T20220910-3とT20220910-4とT20220910-5では、クリアカップよりも狭いフィルムケースの中にトゲアリの女王アリとクロオオアリの働きアリを1匹ずつ入れました。しかし、このようにしても化粧行為は起こりませんでした。

フィルムケースの中のトゲアリの女王アリとクロオオアリの働きアリ 化粧行為は起こらなかった 10時2分撮影

今回も、化粧行為がないままBH210523-60のコロニーの中に入れました。

右のトゲアリはクロオオアリの働きアリに取り押さえられている 10時13分撮影
トゲアリの1匹がクロオオアリの女王アリに取り付こうとしている 10時13分撮影
クロオオアリの働きアリに取り押さえられたトゲアリ 10時17分撮影

4匹のトゲアリの女王アリ共に、しばらく経ってもクロオオアリの女王アリに咬みつくことができず、働きアリから拘束されることが多くなりましたので、殺されるリスクを考え、4匹とも救出しました。そして、クロオオアリの女王アリをコロニーから取り出してクリアカップに入れ、クロオオアリの働きアリがいない状態でトゲアリの女王アリを順次中に入れました。その後クリアケースの中に移し入れました。

クリアケースの中 クロオオアリの働きアリは入れていない トゲアリ同士が栄養交換をしている 11時0分撮影 
トゲアリ3匹が化粧行為をしていた 2013年にも同様なことが見られた 11時27分撮影
トゲアリがクロオオアリの女王アリに取り付いている 20時3分撮影

翌日の9月24日、クリアケースの中にクロオオアリの働きアリを10匹入れました。トゲアリの動きが活発にはなりましたが、一方的に攻撃を受けていましたので、働きアリの数を3匹に減らしました。ただ、トゲアリとクロオオアリの働きアリが栄養交換をする場面もありました。

9月24日9時23分撮影
11時48分撮影
14時10分撮影
15時12分撮影
栄養交換をしているようだ 9時19分撮影
9時10分撮影
14時10分撮影
14時20分撮影
16時23分撮影

この日(9月24日)、トゲアリの女王アリが2匹死にました。

1匹目の死 16時22分撮影
2匹死んでいた 22時30分撮影

次の日の9月25日には、夕刻、トゲアリの女王アリが更に1匹死に、残るは1匹のみとなりました。

9月25日8時0分撮影
14時17分撮影
3匹死んでいる 17時23分撮影

その後、10月2日、生き残っていた最後の1匹も死んでしまいました。

9月26日7時28分撮影
9月27日9時55分撮影
9月28日7時56分撮影
9月29日10時1分撮影
9月30日7時21分撮影
10月1日10時26分撮影
最後まで生き残っていた4匹目のトゲアリも死亡した 10月2日21時53分撮影

トゲアリの多雌の試みは実現できませんでした。その要因として考えられるのは、寄生を開始した時期にあるのかも知れません。
このトゲアリの女王アリは9月10日に採集しています。恐らくこの日の朝に結婚飛行に出かけたと考えられます。多雌を試み始めたのは9月23日の午前中からですから、その間13日経過しています。トゲアリの女王アリは4匹もいたのですから、そして、相当な時間クロオオアリの働きアリが3匹だったのですから、クロオオアリの女王アリの頸に咬みつき、そのまま放さないでいる機会は十分にあったはずです。しかし、それが見られませんでした。「本能が薄れた」とでも言えばいいのでしょうか。その根底を成す体力の余力不足が起因しているのかも知れません。(参照:「「トゲアリの女王アリは単独でいつまで生きられるか?」の結果」)
今年試みた一時的社会寄生で、最後に寄生が成功したのは、9月19日に寄生を開始した例です。この場合は、結婚飛行から9日後となります。
明言は出来ないものの、寄生をより確実に成功させるためには、採集後できるだけ早く寄生を開始するのが良いように思います。

参照:トゲアリの多雌コロニーに関する関連ブログ
2匹のトゲアリが寄生」(2015年10月17日)
トゲアリの女王アリの共存 その後」(2016年5月11日)

BH210523-23へ再度寄生の試み T20220910-44 のその後

9月20日、T20220910-44がクロオオアリの女王アリの頸を腹面から咬みついていました。それから9月27日までは、そのまま頸を腹面から咬みついたままでした。

9月21日20時0分撮影
9月22日8時43分撮影
トゲアリの女王アリの右触角にクロオオアリの働きアリの頭部が付いたままになっている 9月24日8時59分撮影
9月26日7時34分撮影
9月27日9時35分撮影

9月28日になると、トゲアリの女王アリはクロオオアリの女王アリから離れて歩くことがありました。既にクロオオアリの女王アリは頭部が落とされ、死んでいるようです。

9月28日20時18分撮影

それぞれBH210523-19とBH210523-29に寄生したT20220910-54とT20220910-67の場合は、頭部が落とされるまでに4日かかりました。また、BH210523-18に寄生したT20220910-53の場合は、頭部が落とされるまでに6日、BH210523-21に寄生したT20220910-65の場合は、頭部が落とされるまでに9日かかりました。BH210523-23の場合は、8日間かかったことになります。
実際に頭部が落とされているのが確認できたのは、その翌日の29日になってからでした。

頭部が無くなっている 9月29日9時54分撮影

9月30日には、クロオオアリの女王アリの腹部と胸部と頭部が切り離されているのが確認できました。

巣部屋の中に腹部のみがあった 後方にトゲアリの女王アリが写っている 9月30日7時17分撮影
胸部と頭部は巣穴の外に運び出されていた 9月30日7時19分撮影

トゲアリの寄生の試み 1・2・5 のその後(9月29日)

以下は9月29日までの様子です。

トゲアリの寄生の試み 1 (BH210523-18にT20220910-53が寄生 )

9月26日7時30分撮影
9月27日9時30分撮影

トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )

9月26日7時31分撮影
9月29日9時59分撮影

トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )

9月27日9時36分撮影
9月29日10時0分撮影

何れも寄生が順調なようです。

頭部が落とされる BH210523-21

9月19日の時点では、トゲアリの女王アリT20220910-65は、クロオオアリの女王アリBH210523-21の頸に咬みついてはいますが、クロオオアリの女王アリはまだ生きていました。

トゲアリの女王アリの頭部がクロオオアリの女王アリの頸の近くにあるが、咬んでいないように見える 9月20日6時31分撮影
クロオオアリの女王アリの頭部が180度回転しているようだ 9月21日19時56分撮影
頭部が無くなっている 9月22日8時43分撮影
頭部は別の巣部屋にあった 9月22日8時43分撮影
トゲアリの女王アリの腹部が膨らんでいる 9月25日8時4分撮影
クロオオアリの女王アリの頭部が巣穴の外に運び出されていた 9月26日7時33分撮影
クロオオアリの頭部が取れた死体の周りに働きアリがいた 9月27日9時33分撮影

T20220910-65も、T20220910-54、T20220910-67、T20220910-53に引き続き、初期段階の寄生に成功したようです。

2022年トゲアリの直短寄生の試み 3・4・5 

直短的社会寄生をこれまでの2例(T20220910-68T20220910-15)に加えて、3例試みました。寄主を飼育中のトゲアリのコロニーS/N:T140906-40(新女王アリを2014年の9月6日に採集)とし、トゲアリの新女王アリT20220910-16とT20220910-18とT20220910-19(いずれも9月10日採集)を寄生(合同)させます。

3例目:T20220910-16(9月21日寄生開始)

9月21日20時9分撮影
化粧行為を行っている 9月21日20時46分撮影
同じく化粧行為を行っている 9月21日20時52分撮影
栄養交換をしていた 9月21日21時40分撮影
翌日の様子 9月22日8時32分撮影

4例目:T20220910-18(9月21日寄生開始)

化粧行為を行っている 9月21日21時35分撮影
翌日の様子 9月22日8時35分撮影

5例目:T20220910-19(9月22日寄生開始)

9月22日20時55分撮影
右後脚を咬まれている 9月22日21時5分撮影
女王アリが働きアリから攻撃を受けている 9月22日21時10分撮影
女王アリが直接蜜を飲む これはあまり見られないことだ 9月22日21時29分撮影
化粧行為を行っている 9月22日21時33分撮影
蜜を飲む女王アリ この個体は直接蜜を飲むようだ 9月25日8時23分

庭に有翅女王アリと脱翅女王アリ

8月31日にも庭でクロオオアリの新女王アリを見かけていますが、今日(9月22日)もクロオオアリの新女王アリを庭で見つけました。リンゴの木(品種名ハニーアップル)に上っていました。まだ翅のある女王アリです。

9月22日10時56分撮影

ところが、午後になって、今度はクロオオアリの脱翅女王アリを見つけました。西洋ミツバチのスズメバチ捕獲器を巣箱から取り外して掃除をしていて、偶然にも見つけました。

13時50分撮影

こちらの脱翅女王アリの方は、採集してクリアカップに入れました。

20時43分撮影

翅を落とした痕がはっきりと見えていました。この脱翅女王リをBJ20220922と名付けます。
今日もまた季節外れの結婚飛行があったようです。ただ、BJ20220922が、午前中に見つけた有翅女王アリと同じ女王アリなのかは分かりません。