「日本アリ類同好会」は、LINEを使ったアリの飼育・観察・研究の交流グループです。2019年12月14日から運用しています。
「日本蟻類研究会」は既に存在していて、私も会員になっていますが、「日本アリ類同好会」という名称の団体はネット上で検索する限りはないようです。「日本蟻類研究会」は、大学関係者の方も多く、研究内容はとても深いのですが、「日本アリ類同好会」では、アリが好きな者同士が「友だち」になって、主に飼育方法や生態観察や採集情報などで、気軽に交流ができればと思います。ご賛同いただけるようでしたら、グループにご参加下さればと思います。
まだ、LINEをお使いになっていない方も、スマホやダブレットだけでなくPC版もございますので、導入をご検討下さい。LINEの導入の仕方については、ネット上でお調べ下さい(例えば https://line.macdrivelove.com/entry3.html 等)。
ご連絡いただければ、QRコードをお伝え致します。連絡先は info@kajitsuken.net です。
では、皆様のご参加を心よりお待ちしています。
一時的社会寄生のトゲアリ4+1例の様子(2024年10月16日)
2022年9月に行ったトゲアリの一時的社会寄生5例の試みの内、4例の様子と1例の様子を記録しておきます。(前回の6月28日の4例の様子はこちら、前回の6月18日の1例の様子はこちらを参照)
トゲアリの寄生の試み 1 (BH210523-18にT20220910-53が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 3 (BH210523-21にT20220910-65が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 4 (BH210523-23にT20220910-44が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )
T140906-40の様子(2024年10月16日)
T140906-40では、まだ結婚飛行に飛び立つ羽アリがいます。ただ、ほぼ雄アリのみです。
T140906-40の活動室アンテグラウンドⅡ型の中には、有翅女王アリのみならず、脱翅女王アリもいませんでした。
人工巣の中にも新女王アリはいませんでしたが、雄アリの方は人工巣の中にもいました。
ちなみに、新女王アリの死体を探しましたが、見当たりませんでした。
幼虫が多数います。私にはこのまま越冬幼虫になるのかを判断できるだけの知見がなく、今回は判断を見送ることにします。(以下何れも10月16日撮影)
トゲアリの新女王アリ 生き残っているのはなぜ?
クロオオアリのコロニーBH210523-53の中に、かなり前(記録していない)からトゲアリの脱翅女王アリが入っていました。この女王アリは、T140906-40のコロニーから来たと考えられます。
その女王アリが今も生きています。クロオオアリの働きアリとの関係を観察すると、クロオオアリから攻撃を受けていないのです。ただ、右の前肢を失っています。
このクロオオアリのコロニーには女王アリがいます。
トゲアリの女王アリは、普段は大気圧給水器の給水箇所に頭部を入れてじっとしています。
このトゲアリの女王アリは、寄生していないにも関わらず、攻撃を受けていないということが不思議なのです。
今年の観察では、8月31日のブログ「クロオオアリのコロニーにトゲアリの新女王アリが入る」と9月17日のブログ「一時的社会寄生の試みを継続 寄生時期と成功率の関係は?」では、何れも寄生できなかった場合にトゲアリの女王アリは、クロオオアリの働きアリに殺されています。
このトゲアリの女王アリは今後どうなるのでしょうか。
創設から3年目のトゲアリのコロニーで雄アリが誕生
8月28日のブログ「脱翅女王アリが別のコロニーの中へ そして本巣の中へ」の中で、「このコロニーは創設3年目で、羽アリはまだ誕生していません。」と書いていますが、どうやらそれは間違っていたようです。その時既に雄アリが誕生していたようです。
その時点では、トゲアリのT140906-40の新女王アリがT210912-02の活動室(アンテグラウンドⅢ型)の中に入って来ていましたので、T210912-02の活動室にいる雄アリもT140906-40からやって来たと思っていました。
その後不思議に思うようになってきたのですが、この雄アリたちは、いつ見ても働きアリから攻撃されていませんでした。
それから、1ヶ月強たった10月15日の様子では、雄アリたちは数が増えて、働きアリたちと馴染んでいます。
どうやら、この雄アリたちは、この巣(T210912-02)で生まれたようです。だとすると、少し驚きなのですが、創設から3年目で雄アリが生まれたことになります。
一時的社会寄生の試みを継続 寄生時期と成功率の関係は?
一時的社会寄生の試みを13日に始めて15日にトゲアリの死亡という結果になったことは、前回のブログで報告しています。
その15日と16日に、同様の方法で、トゲアリの女王アリが同様のクロオオアリのコロニー(2024年5月18日に新女王アリを採集)に寄生するよう試みました。
寄主は、BH240518-11・12・13・14(以上15日寄生開始)、15・16・17・18・20・21(以上16日寄生開始)の9コロニーです。
上に挙げた4枚の写真の様子は、寄生成功への一歩となる行為ですが、実は9例を通して極く希な事例です。ほとんどの場合、化粧行為はなく、またクロオオアリの女王アリを襲おうとはしていませんでした。
トゲアリの女王アリ9匹は、9月17日までに全て殺されてしまいました。
今年は、9月13日から10例で寄生を試みたのですが、何れも寄生に失敗したことになります。寄生成功率が0%と言う結果ですが、なぜそのようになったのか、明言はできないのですが、寄生を開始させる時期によるのではないかと考えています。
自然界では、結婚飛行の直後から寄生行動が始まっていると思われるのですが、今回の一連の寄生の試みを始めたのは、5日後から8日後でした。
そこで、寄生を開始させる時期が、寄生の成功率と関係があるのかどうかを過去の事例を参照して考察してみます。
2018年の場合は、トゲアリの女王アリを9月19日に採集し、3日後の22日に寄生を試みています。サンプルは1例で、寄生に成功しています。
2021年の場合は、トゲアリの女王アリを9月12日に採集し、4日後の16日に寄生を試みています。サンプルは2例で、1例が寄生に成功しています。
2022年の場合は、トゲアリの女王アリを9月10日に採集し、2日後と3日後の12日・13日に寄生を試みています。サンプルは5例で、5例共に寄生に成功しています。
ちなみに以上挙げたこれらは、何れもトゲアリの女王アリを直接クロオオアリのコロニーに入れるという方法をとっており、今年の場合と寄生の方法は同じです。
これらのデータを見る限りでは、上記の寄生方法ではと言う条件付きですが、結婚飛行後より早い時点で寄生を試みる方が、寄生の成功率は高いと言えそうです。
一時的社会寄生の試みを開始 T240908-01
先日の9月8日に採集したトゲアリの新女王アリをクロオオアリのコロニーに寄生させることにしました。寄主のコロニーは、今年の5月18日に採集した新女王アリのコロニーBH240518-11です。
寄生させるトゲアリの女王アリをT240908-01と名付けます。
寄生の方法としては、クリアカップの蓋を外して逆さにし、BH240518-11のクリアケースの蓋の穴のシリコン栓を外して被せます。
間もなく、クロオオアリの働きアリが蓋の穴からクリアカップの中に入って行きましたが、両者の接触はなく、したがって化粧行為はありませんでした。そして化粧行為がないままに、トゲアリの女王アリはクリアケースの中に入って行きました。
トゲアリの女王アリは何度もクロオオアリの女王アリと接触しました。多くの場合、クロオオアリの女王アリから攻撃されていて、逃げ回っているように見えました。クロオオアリの働きアリからも攻撃されていましたが、拘束される場面は極く僅かでした。その間も、トゲアリの女王アリは化粧行為をしようとはしませんでした。
ところが、唐突に思えたのですが、トゲアリの女王アリがクロオオアリの女王アリの頸に腹面から食い付きました。この体勢は、寄生成功への第一歩です。
しばらくすると、働きアリが女王アリの周りに集まり、クロオオアリの女王アリの躯体を舐めていました。
ところが20時頃見に行くと、トゲアリの女王アリは、クロオオアリの女王アリから離れていて、働きアリに取り囲まれて攻撃されていました。
それから2日後の9月15日、トゲアリの女王アリは死んでいました。
トゲアリの女王アリを採集(2024年)
トゲアリの新女王アリを例年同じ場所で採集しています。今年は9月7日に現地へ行き、8日の朝に採集地点に行きました。
車から降りるとすぐ、車の横でトゲアリの脱翅女王アリを見つけました。
D巣があるところまで車道を上がって行くと、まだ羽アリが巣口の周りに出ていました。
2021年来観察していることですが、今年も巣口の周りで、複数の脱翅女王アリが働きアリに拘束(攻撃)されていました。
これらの拘束されている女王アリは、これまでの観察から、この樹の上方から下って来たと考えられます。今年は1匹のみの観察とはなりましたが、脱翅女王アリが、樹上から早足で下って来るところを見ました。
ところで今年は、新たにトゲアリの巣を一箇所見つけました。それはD巣がある場所から更に車道を上がって行ったところにありました。
この巣をE巣と名付けることにします。
今年は、7時半頃から10時半頃までの3時間で、トゲアリの新女王アリを53匹採集しました(内1匹は採集直後に死亡)。
ところで採集箇所ですが、それぞれの採集箇所で何匹採集したかの記録は付けてはいないものの、今年は下の写真の箇所で最も多く採集できたように思います。
採集箇所については、2013年からこの同じ採集場所で採集しているのですが、採集できた箇所・多く採集できた箇所は、10年を越える期間を経て変わってきています。
ちなみに、今年の気象は次のようでした。
日 (最低気温 / 最高気温) 昼(06:00-18:00) 夜(18:00-翌日06:00)の天気概況
9月7日 (23.1 / 32.7) 晴 晴
9月8日 (24.4 / 33.8) 晴 晴
ところで、脱翅の瞬間を見ることができました。
単独女王アリと女王アリがいないコロニーの合併(1年目の同世代のクロオオアリ)
これまでも、オオアリの同種間共存については、いくつかの事例を見てきました。その中で、ムネアカオオアリの事例で、単独女王アリと女王アリがいないコロニーの合併があります。この事例では、共存が成立していて、次のように結論づけています。
「既に女王アリを失っている創巣から2年目のムネアカオオアリのコロニーの働きアリと、創巣から4年目のムネアカオオアリの単独女王アリは、共存できることがある。」
今回は「単独女王アリと女王アリがいないコロニーの合併」という点では同じですが、クロオオアリ同士で、「既に女王アリを失っている創巣から1年目のコロニーの働きアリと、同世代の単独女王アリ」という点が異なる共存を試みることにしました。
BH240518-31:7月28日に女王アリの死亡を確認
今年5月18日に蒜山高原で新女王アリを採集したクロオオアリのコロニー
BH240518-53:単独女王アリ
今年5月18日に蒜山高原で採集したクロオオアリ新女王アリ、成虫はいないが子育てはできるようだ
9月1日の17時前に合併を開始しました。合併の方法としては、単独女王アリの方をカット綿ごと(女王アリと幼生虫を乗せて)BH240518-31のコロニーの中に入れます。
戦いが起こりましたが、間もなくすると、女王アリと働きアリ間で栄養交換が見られました。
これまで、攻撃をしかけるのは主に働きアリの方でしたが、女王アリが働きアリを殺す場面がありました。
合併が始まってからほぼ30分程度で、両者は落ち着いてきたようです。
それから3日後の9月4日、合併が成功して共存が始まっているようでした。新たに働きアリが殺されることも無かったようです。
この実験結果を見る限りでは、次のように言えそうです。
「既に女王アリを失っている創巣から1年目のクロオオアリのコロニーの働きアリと、同世代のクロオオアリの単独女王アリは、創巣から3ヶ月超の時点で、共存できることがある。」
「脱翅女王アリが別のコロニーの中へ そして本巣の中へ」その後
8月28日のブログ「脱翅女王アリが別のコロニーの中へ そして本巣の中へ」のその後ですが、トゲアリの女王アリが3匹死んでいました。この3匹が、28日に観察した3匹なのかはわかりません。
クロオオアリのコロニーにトゲアリの新女王アリが入る
クロオオアリのコロニーBK170530-081は、アンテグラウンドⅢ型の活動室を使っていますが、この活動室は開放蓋にしています。
8月24日、この活動室の中で、トゲアリの脱翅女王アリを見かけました。8月21日から飛翔を観察しているT140906-40から飛んできた女王アリと思われます。
そのままにしておきました。
8月31日に見ると、トゲアリの女王アリの死体が、このコロニーのゴミ置き場で2体見つかりました。
念のために、このクロオオアリのコロニーの女王アリの様子を確かめました。普段と変わらない様子でした。
脱翅女王アリが別のコロニーの中へ そして本巣の中へ
8月24日、トゲアリのT210912-02の活動室(アンテグラウンドⅢ型)で、トゲアリの脱翅女王アリを3匹見つけました。このコロニーは創設3年目で、羽アリはまだ誕生していません。ですから、この3匹は、8月21日から飛翔を観察しているT140906-40の女王アリです。
これらのトゲアリの脱翅女王アリは、T210912-02の活動室は開放蓋になっているので、活動室の中にたまたま飛び込んだのだと思います。だとすると、活動室に入った時には、有翅のままだったことになります。そこで、活動室の中で脱翅したことになりますが、活動室の中はかなり生活ごみが散乱しているためなのかも知れませんが、落とした翅は見つかりませんでした。しかも、3匹が3匹共に翅を落としていたのですから、交尾を了えていたのかも含めて、本当はどのような経緯だったのか疑問が残ります。
8月28日、トゲアリの働きアリが、活動室内でトゲアリの脱翅女王アリを咥えて運んでいました。
活動室の中には24日の時点で、脱翅女王アリが3匹いたわけですが、このトゲアリの働きアリに運ばれていた女王アリを含めて、2匹しか見当たりませんでした。脱翅女王アリの死体も見当たりませんでした。
その運ばれていた女王アリは、やがて放たれて活動室の中を歩いていましたが、しばらくして本巣へと通じるアクリルパイプの中に入って行きました。そして、その先のシリコンホースの中を本巣へと進んで行きましたが、様子を見ているとトゲアリの働きアリが進路を防ごうとしているかに見える場面もありました。ですが、間もなく脱翅女王アリは本巣の中に入って行きました。本巣の中は、トゲアリの働きアリで充満していましたので、その後の動きは観察できませんでした。
トゲアリのごみ投下術の謎
8月20日、トゲアリのコロニーT140906-40の活動室に簡易的な飛翔台を設置して以来、開放蓋の上などにトゲアリの生活ごみが載るようになりました。
これはとても不思議なことです。生活ごみを飛翔台に上って落とすだけなら、真下に落ちるでしょうから、開放蓋には載らないはずです。
トゲアリが、どんなふうに生活ごみを落としたのかを知りたいのですが、まだ観察ができてはいません。
結婚飛行に際しての羽アリの様子を時系列で見る
岡山市の日の出時刻は、8月21日が5時29分、8月25日が5時33分です。
夜の21時頃は、結婚飛行の兆しは見られませんでしたので、トゲアリは夕刻日が暮れて結婚飛行をするのではないことが分かります。
深夜は観察していませんが、3時頃には羽アリたちは既に結婚飛行に向けて動き始めているようです。日の出の1時間半前頃(4時頃)になると、結婚飛行に向けての動きが活発になっています。そして、日の出時刻の1時間半後(7時頃)には、結婚飛行に向けての動きがほぼ見られなくなっています。
今から10年前の2014年に、「トゲアリの結婚飛行に出会いたくて」という題のブログを7回に渡って書いています。その中の第(3)稿では、23時台に羽アリが巣から出てきているところを観察しています。
また、第(4)稿では、1箇所のコロニーで20時台で羽アリを観察しています。
第(5)稿では、4時からの観察で、4時台に多数の羽アリを観察していて、7後頃まで羽アリが巣からで出ています。そして、7時を過ぎると羽アリが少なくなり、8時を過ぎると羽アリが見られなくなっています。
10年の時を経て、トゲアリの結婚飛行に際して、飼育下での羽アリの様子と自然界での羽アリの様子を見比べることができたことは、とても有意義なことのように思います。
飼育下の1コロニーから飛び立った脱翅女王アリの帰還
飼育下の1コロニーから飛び立った脱翅女王アリ(交尾の有無は確認できていない)を元の巣に戻すとどうなるのでしょうか。8月22日に採集した3匹の脱翅女王アリで試してみました。
この3例を見る限り、飛び立った元の巣の働きアリたちに受け入れられたようです。
下の2つの写真は、2022年にトゲアリの採集地で撮影しました。トゲアリの巣がある樹の上方から幹伝いに下りてきたトゲアリの脱翅女王アリをトゲアリの働きアリが攻撃しているところです。
ちなみに、上掲の3例との違いは、下写真の脱翅女王アリは結婚飛行(受精)を済ませていますが、3例では受精を済ませているのかどうかが不明です。また、3例での脱翅女王アリは、元の巣に戻ったのですが、下写真の脱翅女王アリは、働きアリと同じコロニーなのかどうかが不明です。
飼育下の1コロニーから飛び立った脱翅女王アリの寄生行動
飼育下の1コロニーから飛び立った脱翅女王アリは、寄生行動をするのでしょうか。8月21日の早朝に採集した4匹の脱翅女王アリの内、3匹で試してみました。
寄主は何れも今年新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーです。
① 寄主:BH240518-07の場合
脱翅女王アリをフィルムケースに入れ、フィルムケースを逆さにして、クロオオアリの飼育ケースのアクセス孔の上に置きました。孔からクロオオアリがフィルムケースの中に入ってきましたが、化粧行為は見られませんでした。
② 寄主:BH240518-08の場合
③ 寄主:BH240518-09の場合
越冬幼虫は何時頃から?
トゲアリの羽アリが飛翔
少し前からでしたが、トゲアリのコロニーT140906-40の羽アリが活動室アンテグラウンドⅡ型のガラスの側面などに上がって来るようになっていました。
そこで、8月20日、簡易的な飛翔台を作って、アンテグラウンドの中に設置しました。
観察はその翌日の21日の早朝から始めました。
案の定、羽アリが飛翔台に上ってきていました。4時前の室温は29.5℃でした。
それから1時間ほど経った5時過ぎ、複数の有翅女王アリを部屋の中で見かけるようになりました。
活動室の中では、複数個所で見られた羽アリの群れが、ほぼ解けていました。
人工巣の中は、まだ、少数ですが羽アリがいました。
それから間もなくして、部屋の中で脱翅女王アリを見かけるようになりました。
やがて夜が明けると、南向きのガラス戸に羽アリが集っていました。
8時ごろまでに、部屋の中で、脱翅女王アリは4匹、有翅女王アリは7匹、雄アリは5匹を採集しました。ちなみに、脱翅女王アリですが、交尾を済ませたのかは不明です。
飼育トゲアリの羽アリたち 7月3日以降の様子
クロオオアリの働きアリの寿命
T210912-02は、2021年9月16日にクロオオアリのコロニーのBK170530-040に寄生したトゲアリのコロニーです。直近では6月5日のブログで取り上げています。
今では、トゲアリの働きアリがかなりの数になっています。
そんな中で、寄主であったクロオオアリの働きアリは、活動室アンテグラウンドⅢ型の中にいました。
しかし、クロオオアリの個体数は明らかに少なくなっています。
ところで、これらの働きアリの中で最も若い働きアリは、幼虫で越年し、寄生の翌年(2022年)の7月ごろまでに羽化したと考えられます。そこで、このコロニーのクロオオアリの働きアリの寿命は、短く見積もっても、8月時点で2年強になります。
関連ブログ
①「働きアリの寿命」(2012年8月31日)
「1年以上(生存中)」
②「1匹だけ育った働きアリ」(2021年8月31日)
「成虫になって1年(生存中)」
③「働きアリの寿命」(2013年3月25日)
「今年で2回目の春を迎えようとしている(生存中)」
「約20ヵ月生きている(生存中)」
④「働きアリの寿命(その2)」(2013年6月10日)
「23ヵ月間(確定)」「3年目を越えるのはもう目前(生存中)」
⑤「働きアリの寿命(その3)」(2014年6月19日)
「最長で2年と11ヶ月近く生きていた(確定)」
⑥「外勤が少ないトゲアリ」(2020年5月29日)
「最短でも11ヶ月ほど(生存中)」
⑦「トゲアリの様子 2020年10月」(2020年10月15日)
「1年と4ヶ月以上に渡って生きている(生存中)」
⑧「ほぼ2年間生きているクロオオアリの働きアリ」(2021年5月31日)
「ほぼ2年間生きている(生存中、例外的)」
世代交代か?
飼育しているトゲアリのコロニーの中で最も大きなコロニーになっているT140906-40では、多数の働きアリが死んでいます。その死因は恐らく寿命だと思います。
昨年の9月19日のブログ「トゲアリの大コロニーの大量の寿命死」でも、働きアリの大量の死について触れています。
トゲアリの働きアリの寿命は、まだ調べてはいません。