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「日本アリ類同好会」への誘い

「日本アリ類同好会」は、LINEを使ったアリの飼育・観察・研究の交流グループです。2019年12月14日から運用しています。
「日本蟻類研究会」は既に存在していて、私も会員になっていますが、「日本アリ類同好会」という名称の団体はネット上で検索する限りはないようです。「日本蟻類研究会」は、大学関係者の方も多く、研究内容はとても深いのですが、「日本アリ類同好会」では、アリが好きな者同士が「友だち」になって、主に飼育方法や生態観察や採集情報などで、気軽に交流ができればと思います。ご賛同いただけるようでしたら、グループにご参加下さればと思います。
まだ、LINEをお使いになっていない方も、スマホやダブレットだけでなくPC版もございますので、導入をご検討下さい。LINEの導入の仕方については、ネット上でお調べ下さい(例えば https://line.macdrivelove.com/entry3.html 等)。
ご連絡いただければ、ID(「友だち追加」ができない場合はQRコード)をお伝え致します。連絡先は info@kajitsuken.net です。
では、皆様のご参加を心よりお待ちしています。

11月初旬のトゲアリの食性

この時期の(飼育下ではない)トゲアリは、昆虫などのタンパク源を摂ろうとしているのでしょうか。試してみることにしました。
11月2日、庭に移植しているトゲアリの巣の極く近くにバッタと大根の葉に付いていた幼虫を置きました。しばらくして見に行くと、たくさんのトゲアリがバッタと幼虫に群がっていました。

11月2日15時40ん撮影

タンパク源に関心があるようです。
そして、今日見に行くと、バッタは分解が進んでいて、幼虫は見当たりませんでした。幼虫は、巣の中に運び込まれたのでしょう。

11月3日8時49分撮影

ミツバチの死骸を運ぶクロオオアリ

この時期のクロオオアリは、昆虫などのタンパク源を摂ろうとしているのでしょうか。
10月30日、庭でミツバチの死体を運んでいるクロオオアリを見つけました。このクロオオアリはA巣のようです。

10月30日15時3分撮影

そして、今日(10月31日)もミツバチの死体を運ぶクロオオアリを見つけました。

10月31日13時17分撮影
13時18分撮影
13時21分撮影

これら3箇所のクロオオアリはC巣のようです。

クリオオアブラムシの新たな共生相手

クリオオアブラムシの共生相手として、これまでにクロオオアリ・トゲアリアミメアリシリアゲアリを見てきましたが、新たな共生者がいました。同定はできていませんが、おそらくクロクサアリではないかと思います。

10月30日16時12分撮影

この写真の中にハチのような昆虫が2匹写っています。1匹ではなく2匹ですから、たまたまそのに居合わせたわけではないでしょう。クリオオアブラムシの甘露目当てなのでしょうか、それとも、クリオオアブラシに寄生する寄生バチの一種なのでしょうか。

トゲアリの寄生成功を確認

9月24日に、トゲアリの女王アリ(S/N:T210912-02)の寄生の経過を書きました。その末文で「まだ確言はできないのですが、T210912-02は、寄生の極く初期の段階は達成したようです」と書いています。
9月27日、トゲアリの女王アリは、クロオオアリの働きアリから攻撃を受けることなく、クロオオアリの女王アリがいる飼育器の最下段を歩いていました。飼育器の最下段には、クロオオアリの働きアリが集まって盛り上がっている個所があり、姿は見えませんが、その中にクロオオアリの女王アリがいるようです。クロオオアリの女王アリの生死は確認できませんでした。

飼育器の最下段には盛り上がった個所がある その中にクロオオアリの女王アリがいると思われる 9月27日撮影

10月1日、クロオオアリの女王アリの姿が見えました。女王アリは横たわっていた時もあり、移動はしたものの、働きアリに引っ張られているようにも見えました。女王アリの生死は分かりません。

クロオオアリの女王アリは横たわっている 10月1日17時18分撮影
移動している 17時19分撮影
移動している 17時24分撮影

10月12日、クロオオアリの女王アリの腹部が、一瞬ですが動きました。生きているようでした。

腹部を持ち上げるように動いた 10月12日8時52分撮影

10月18日、切り離されたクロオオアリの腹部と、頭部を見つけました。頭部は、飼育器の最上階にありました。いずれも大きめであるため、クロオオアリの女王アリの遺体の一部かも知れません。

大きめの腹部 10月18日撮影
飼育器の最上階で見つかった大きめの頭部 10月18日撮影

写真に撮ってから、頭部を拡大して見ると単眼が3個写っていました。クロオオアリの働きアリには単眼はありませんので、この頭部はクロオオアリの女王アリの頭部だと分かります。腹部については、同じくクロオオアリの女王アリの腹部だとは思うのですが、確かめることはできませんでした。何れにせよ、18日までにクロオオアリの女王アリは死んでいたのです。

10月27日、飼育器の最上階で、切り離された大きいクロオオアリの胸部を見つけました。

この胸部に翅を落とした痕があれば、この遺体が女王アリの胸部であることが分かります。実体顕微鏡で確かめてみると、翅を落とした痕跡がありました。

翅を落とした痕跡があった 10月27日撮影

胸部の中は空洞になっていました。食べられたようです。

胸部の中は空洞

10月18日に見つけたクロオオアリの女王アリの頭部もまだ飼育器の最上階にありました。この頭部を飼育器から取り出し、胸部の横に置いてみると、両者の大きさのバランスが合いました。

頭部と胸部 大きさのバランスが合う

トゲアリの女王アリは異変なく、クロオオアリの働きアリの中に溶け込んでいるようです。

障害なく「自由」に歩くトゲアリの女王アリ 10月27日17時27分撮影

既に10月18日にはクロオオアリの女王アリは死んでいたのですから、10月12日以降のいずれかの日に死んだことになります。確かな記録はないのですが、10月12日以降のいつからか飼育器の最下段に、クロオオアリが寄り集まった盛り上がりがなくなっていたのですが、これはクロオオアリの女王アリが死んだからだったのでしょう。

9月16日の寄生開始からほぼ1ヶ月かけて、クロオオアリのコロニーへの寄生が完了したことになります。

意外な場所にクロオオアリの巣

敷地の西のコンクリート塀に沿って移植のために置いているコンクリートブロックに、クロオオアリがいました。体格は中程度で、「この場所に移植したコロニーのクロオオアリではなさそうだ」と思いながら、蜜を与えて巣の場所を確かめることにしました。

 蜜を与えたところ 10月18日15時28分撮影

案の定、このクロオオアリは、移植用のコンクリートブロックからは離れて行き、西の花壇を東へと歩いて行きました。やがて花壇を下り、芝地を下り、通路を横切って更に芝地を下って姿を消しました。その辺りには、砂粒がありました。

右のコンクリートブロックが出発点 左側が東
花壇を下る 15時37分撮影
芝地を下る 15時39分撮影
通路を横切る 15時41分撮影
更に芝地を下って姿を消したところ 砂粒が見える

どうやらここに巣口があるようです。蜜を与えた場所からは、14m程歩いた地点です。
この巣口の近くでクロオオアリを何匹か見かけました。

往路のようだ 15時44分撮影
往路のようだ 15時46分撮影
復路のようだ 15時47分撮影

巣口を観察しやすくするために、巣口があると思われる周辺の芝を刈りました。

すると、巣口が探せなくなったようです。幾匹も巣口を探し続けていました。

巣口を探すクロオオアリ 16時15分撮影

この場所に巣があったことは、とても意外でした。近くにはA巣がありますが、そこからは4.4m離れています。この場所の近くに移植したことはありませんので、どこからか引越してきたのかも知れません。思い当たるとすれば、B15099があります。今年7月11日のブログで、巣口が移動したことについて触れていますが、その後かなり前から、この巣口を出入りするクロオオアリがいなくなっていました。クロオオアリの体格からは、中程度の規模のコロニーだと思われ、またB15099の移動先から3m程の場所ということからも、B15099が引越してきたとも考えられます。

クリの切り跡に来ていたクロオオアリ

直前ブログのクリの木の様子ですが、枝を切った切り跡にクロオオアリが来ていました。枝を切ったのは、9月26日のことです。

10月9日16時29分撮影
10月9日16時32分撮影

切り跡から樹液が出ているのでしょう。翌日には、チョウやハナムグリも来ていました。

10月10日15時16分撮影
10月10日15時17分撮影

クリの木への高速道路と A巣の近くに新たに見つけた巣口

少し前から、庭のクリの木にクロオオアリが来ていることに気づいていました。そこで、巣からクリの木へのルートを確かめようと、改めていつものフェンス沿いの散水ホースの道を見たのですが、クロオオアリの姿はありませんでした。そして、これも少し前から気づいていたのですが、クロオオアリが芝地の中の階段を横断するのを見ていました。そこで、改めて見に行くと、階段を横断して芝地の中を歩くクロオオアリが何匹かいました。恐らく、これが巣とクリの木に結ぶルートなのでしょう。
そこで、このルートに散水ホースの「高速道路を敷設」することにしました。

中央が芝地の中の階段 左向こうに写っているのがにクリの木 散水ホースで手前のコンクリートの側溝とクリの木を結んだ 10月9日16時9分撮影

早速高速道路を利用するクロオオアリがいました。

16時10分撮影

では、このクロオオアリたちは、どこから来ているのでしょうか。コンクリートの側溝を歩くクロオオアリを追うとA巣に辿り着きました。

側溝側の散水ホースの終点から東方面を写す 16時10分撮影
側溝の東方面の麓に巣がある この巣はA巣で、芝地とコンクリートの境目に巣口があった 16時13分撮影

ところが、この巣口の上を通り過ぎ、側溝を更に東へと歩いて行くクロオオアリがいました。追ってみると、側溝よりも2段高いコンクリートブロックの階段横の芝地で姿を消しました。

コンクリートブロックの階段横の芝地 写真中央辺りでクロオオアリが姿を消した 16時20分撮影

ここは、確かにA巣に近いのですが、それでも1.7m程は離れています。

A巣の巣口は写真左下方 新たに見つけた巣口は写真右上方 この間の直線距離は1.7m程

何匹か、巣口を出入りするクロオオアリを見ました。

巣口付近のクロオオアリ 16時48分撮影

この新たに見つけた巣口の巣が、A巣かどうかは確かめていません。

移植トゲアリの暮らし 9月

4月と5月にクリオオアブラムシとトゲアリが共生しているところを見ていますが、9月26日にもクリオオアブラムシの傍にトゲアリがいました。

9月26日13時45分撮影

9月30日も、引き続き巣を拡張しているようです。

9月30日15時29分撮影

バッタと蜜を与えました。

9月30日16時45分撮影

イチゴ園に新たなコロニー

庭のブルーベリーの木にクロオオアリが来ていました。体格が大きくないところから、小さめのコロニーの働きアリのように思えました。そこで、蜜を与えて、帰路を追ってみることにしました。
すると、西に3m50cm程行ったところのイチゴ園の地面の穴に入って行きました。そこは、3月17日のブログ「イチゴの株元に新たなコロニー」の場所から西へ90cm離れた場所でした。
この初回の観察を含め、クロオオアリが3回同じ地面の穴に入って行くところを見ました。
このイチゴ園には、昨年の9月16日に、クロオオアリの5つのコロニーを移植していました。BH18020、BM19019、BM19024、BM19045、BK170530-052です。それぞれの新女王アリの採集年は、2018年、2019年、2019年、2019年、2017年ですが、いずれも子育てが順調とは言えないコロニーでした。今回見つけたコロニーは、上記の内BM19019を移植した場所に最も近いのですが、これら5つのコロニーの内のいずれかなのかも知れません。

写真中央の少し黒く写っているところの直ぐ左横に巣口がある 9月30日17時4分撮影
2度目にブルーベリーにやって来たクロオオアリ 17時11時撮影
巣口に入ろうとしているところ 17時16分撮影
巣口に入ろうとしているところ 17時24分撮影

庭のトゲアリ 巣を拡張か?

昆虫の餌を与えようと、庭のトゲアリを見に行くと、クリの切り株の上に目新しい木くずがたくさんありました。

切り株の上に木くずがたくさんあった 9月26日9時31分撮影

一昨日、6度目の引越を確認したばかりでしたが、この切り株の地際の6度目の引越先はどうなっているのでしょうか。見ると、地際にもトゲアリがいました。

クリの切り株の地際にもトゲアリがいた 9時35分撮影

これは、新たな引越先として切り株を掘っているのではなく、まだ明言はできませんが、地際と切り株の上面を繋げて、巣を拡張しているのでしょう。

9月16日の寄生 その後

9月16日に始めたトゲアリの女王アリの寄生の試みのその後について、まとめておきます。

1例目のトゲアリの女王アリS/N:T210912-01は、19日の夜、死んでいるのに気づきました。2例目のS/N:T210912-02が、この間ずっと宿主の女王アリと組み合っていましたので、T210912-01は、クロオオアリの女王アリと戦うことなく、働きアリに殺されたことになります。

9月19日21時44分撮影

2例目のT210912-02は、22日まではずっとクロオオアリの女王アリの頸部に咬みついていました。

9月18日5時57分撮影
9月21日9時40分撮影
9月22日9時33分撮影

9月23日になると、クロオオアリの女王アリから離れて、歩くようになりました。クロオオアリの働きアリから攻撃されてはいませんでした。

クロオオアリの女王アリから離れて歩くトゲアリの女王アリ 働きアリから攻撃されていない 9月23日8時2分撮影

ただ、死んだように思えたクロオオアリの女王アリが、体を一瞬丸めたことがあり、まだ生きていました。

クロオオアリの女王アリが体を丸めた一瞬 9月23日8時18分撮影
ほとんどの場合、トゲアリの女王アリはクロオオアリの女王アリの傍にいる 9月23日20時6分撮影

9月24日になると、クロオオアリの女王アリが動くところを見なくなりました。死んだのかも知れませんが、確認はできていません。トゲアリの女王アリが、クロオオアリの女王アリの頸部に咬みつくところも見ましたが、クロオオアリの女王アリから離れて歩くところも見ました。多くの時間は、クロオオアリの女王アリの極く近くにいます。

側面からクロオオアリの女王アリの頸部に咬みついていた 9月24日10時10分撮影
クロオオアリの女王アリから離れて歩いていた 9月24日15時27分撮影
多くの時間、クロオオアリの女王アリの極く近くにいる 9月24日16時53分撮影

まだ確言はできないのですが、T210912-02は、寄生の極く初期の段階は達成したようです。
それにしても、トゲアリの女王アリが、ほぼ1週間もの間、咬み続けることができる能力には驚かされます。

庭のトゲアリ 6度目の引越

9月8日に、庭のトゲアリが5度目の引越をしていたことを書きましたが、9月24日、また引越をしていました。これで、8月22日に気付いた初回の引越から6度目の引越になります。
少し前に、トゲアリの巣があるコンクリートブロックの直ぐ横のクリの切り株の上に、蜜を入れた蜜器を置いていたのですが、そこにトゲアリが来ていました。

9月24日14時52分撮影

蜜を吸って帰って行くところを見ると、巣があるコンクリートブロックの中に入って行くようです。

コンクリートブロックの穴の下の様子 トゲアリが穴の中へ入って行った 14時53分撮影

ところが、他にも帰路があることが分かりました。切り株の向こう側へ歩いて行くトゲアリがいました。そちらには4度目の引越先があります。クリの切り株の反対側にまわって見ると、案の定、4度目の引越先の切り株の地際から出入りするトゲアリが幾匹もいました。

クリの切り株の地際の様子 出入りするトゲアリがいる 14時54分撮影
1枚目の写真の反対側から撮影 地際から蜜器へと向かうトゲアリがいる 14時55分撮影

巣が2箇所に分かれているのでしょうか。
しばらく観察していて分かったのですが、蜜器へは2筋の道ができていて、その1つがコンクリートブロックの下を通る経路のようです。
ですから、5度目の引越でコンクリートブロックの中へ引っ越してきていたのですが、4度目の引越先であったクリの切り株の地際へ再び引っ越したことになります。6度目の引越でした。

庭で見つけた単独女王アリと胃の容量

9月22日の8時半過ぎに、庭から外に通じる階段の踊り場で、クロオオアリの女王アリを見つけました。辺りを見ても、クロオオアリの働きアリはいません。この女王アリは、単独で歩いていたようです。腹部を見ると、結婚飛行後の女王アリのようには膨らんではなく、かなり萎んだ腹部でした。「移植」組のコロニーの巣が何者かに襲われ、「命辛々」逃げてきたのかも知れません。

庭から外に通じる階段の踊り場

飼育ケースの中に、水を含ませたカット綿を入れ、この女王アリを入れました。直ぐに水を飲み始めました。「のどが渇いて」いたのでしょう。

カット綿に含ませた水を飲む女王アリ 9時15分撮影

そこで、蜜を与えることにしました。飲む量を量るために、10μL(1μL=0.001mL)ずつ与えました。

最初の10μLを飲んでいるところ 9時18分撮影
20μL目を飲んでいるところ 9時20分撮影
30μL目を飲んでいるところ 9時21分撮影
40μL目を飲んでいるところ 9時23分撮影
50μL目を飲んでいるところ 9時24分撮影

50μLも飲み干しました。今年8月3日のブログ「クロオオアリの女王アリの胃の容量」では、「クロオオアリの女王アリの胃の容量は、40数μL(0.04mL〜0.05mL)のようです」と結論づけていますが、「記録を更新」しそうです。更に10μLを与えました。

60μL目を飲んでいるところ 9時25分撮影

けれども、今度は飲み残してしまいました。

手前右下のぼんやり写っているのが蜜 かなり残した 9時26分撮影

直前に少し水を飲んだことを考慮しても、クロオオアリの女王アリの胃の容量は、50数μL(0.05mL〜0.06mL)のようです。水を飲んでいる時の写真と比べれば歴然ですが、蜜を飲んだ後は、腹部が随分と膨れています。

蜜を限界まで飲んで、腹部は随分と膨れた 9時28分撮影

この女王アリをBO210922と名付けます。この女王アリが、再度コロニーを作ると良いのですが。

寄生を試みる 宿主BK170530-040

最後にトゲアリの寄生を試みたのは、3年前の2018年9月22日でした。この時は、たった1例だけの寄生の試みでしたが、幸運にも寄生に成功しています。このトゲアリのコロニーは、今も生存しています。
9月16日、先日(9月12日)採集したトゲアリの新女王アリを使って、久しぶりに寄生を試みることにしました。宿主としてクロオオアリのコロニーのBK170530-040を使うことにしました。

宿主となるBK170530-040
女王アリ 最下段にいた 9月16日14時56分撮影

寄生体としてS/N:T210912-01を使うことにしました。新女王アリをクリアカップ容器で仮保管していますので、その中にBK170530-040の働きアリを1匹入れてみました。

クリアカップの中 14時58分撮影

直ぐに女王アリの方からクロオオアリを捕捉し、化粧行動を始めました。やがて女王アリがクロオオアリを放ちました。クロオオアリは無傷のようです。BK170530-040の働きアリを更に1匹ずつ加え、3匹にしましたが、女王アリは化粧行為をしませんでした。女王アリは早足にクリーンカップの円周を歩いています。もう寄生する準備ができたのでしょうか。

もうクロオオアリには関心がないようだ 15時8分撮影

いよいよ寄生を始めることにしました。フィルムケースに女王アリを移し入れ、BK170530-040の飼育器のアクセス穴の栓を外して、フィルムケースを被せました。間もなく飼育器の中に入って行きました。

アクセス穴の栓を外してフィルムケースを被せた 15時12分撮影
クロオオアリの飼育器の中に入って行った 15時12分撮影

この時の様子をビデオ撮りしています。15時11分からの3画面を4分30秒にまとめています。

ビデオの3画面目は、寄生開始からおよそ1時間後ですが、女王アリがかなり弱っているように見えます。翌日には死んでいるのではないかと思っていましたが、9月17日、朝見るとそうでもないようです。クロオオアリたちに拘束されていない時があり、その時は、普通に歩いて移動していました。また、前日は上の段から2段目で拘束されていましたが、今日は上から4段目(下からは3段目)に移動していました。

拘束が解かれてはいないようだ 化粧行為も見られた 9月17日8時55分撮影

ところで、もう1例、9月16日に寄生を試みていました。寄生体はS/N:T210912-02、宿主は同じくBK170530-040です。
クリアカップの中に既に入れていた3匹のクロオオアリの働きアリの中に、T210912-02を入れました。ところが意外にも、このT210912-02はクロオオアリには関心がないようです。しばらく見守りましたが、化粧行為をしようとしません。盛んにクリアカップの円周を早足で歩いています。
そこで、化粧行為をしていないまま、BK170530-040へ侵入させることにしました。今度の侵入口は、クロオオアリの女王アリがいる最下段横の拡張穴にしました。

最下段にある拡張口 最下段にはクロオオアリの女王アリがいる

この時の侵入の様子もビデオ撮りしています。16時22分に侵入しましたが、その直後の様子です。

ビデオのように、T210912-02は迷う様子もなく、一直線にクロオオアリの女王アリに向かって行きました。そして、喰い付いたようでした。
19時過ぎに様子を見ると、クロオオアリの女王アリは頭部を上方に上げたままになっています。

頭部を上げたままの姿勢になっている 19時6分撮影

この姿勢は、クロオオアリの女王アリが腹面から頸部を咬まれていることを意味しています。以前からの観察で、この姿勢が寄生の成功率が最も高い姿勢です。トゲアリの女王アリが既に王手をかけたことになります。このままの姿勢を組み続けることができれば、寄生は成功です。
ちなみに、クロオオアリの女王アリの背面に2本の肢の跗節がくっきりと写っていますが、この肢はトゲアリの女王アリの肢です。トゲアリの女王アリが、クロオオアリの女王アリをその腹面からしっかりと抱きついていることが分かります。
22時過ぎになって、予期通りの写真(トゲアリの女王アリが、クロオオアリの女王アリの腹面から頸部に咬みついているところ)を撮ることができました。

トゲアリの女王アリがクロオオアリの女王アリの頸部を腹面から咥えている 22時21分撮影

また、今日(9月17日)もトゲアリの女王アリがクロオオアリの女王アリの頸部を腹面から咥えているところを見ることができました。

8時38分撮影
8時59分撮影

さて、2例目のトゲアリの女王アリの他、1例目のトゲアリの女王アリも、現時点では生きているのですが、このようなことは、自然界でも起きているはずです。ですから、一時的になるかも知れませんが、複数のトゲアリの女王アリ(関連ブログ)が、BK170530-040に寄生しつつあることを良しとしたいと思います。2匹をこのままにして観察を続けます。

トゲアリの女王アリ採集2日目と 気象条件の検証

9月13日にもトゲアリの結婚飛行があったようです。
B巣の周りと、A巣の周りで雄アリを複数匹見つけています。

B巣の麓で 9月13日8時35分撮影
A巣の近くで 10時28分撮影

右の翅が僅かに残っている女王アリと、右の翅が残っている女王アリもいました。

右の翅が僅かに残っている女王アリ 8時44分撮影
右の翅が残っている女王アリ 一部脚を失っている 9時33分撮影

9月30日は、8時30分ごろから10時40分ごろまで(2時間10分)採集を行い、24匹の新女王アリを採集しました。その内1匹は、直前の写真に写っている女王アリです。

右側の翅付き 左中脚・右後脚腿節以下無し

1日目・2日目共に2時間強の時間、採集しました。その間に20匹と24匹の女王アリを見つけたのですが、この数は以前と比べても決して少なくはありません。いずれの日も結婚飛行があった日だったからでしょう。
この間の気象は次のようです。(初めて最低気温が20℃を割ったのは7日です)

  日 (採集匹数) (最低気温 / 最高気温) 昼(06:00-18:00)の天気概況
 9月7日         (19.7 / 29.1)     曇
 9月8日         (20.7 / 24.6)     曇時々雨
 9月9日         (20.3 / 28.9)     雨時々曇後晴
 9月10日         (18.4 / 29.0)     晴後一時曇
 9月11日         (22.0 / 28.0)     雨一時晴後曇
 9月12日(20匹)     (21.7 / 26.1)     曇
 9月13日(24匹)     (19.9 / 27.7)     曇

8月29日のブログ「トゲアリの女王アリ採集と気象条件」で、

採集期間は     9月8日から20日
最低 / 最高気温は  19.9℃以下 / 29.5℃以下
天気概況は     曇か晴

の時であれば、必ずトゲアリの女王アリが採集できると予測しましたが、確かに9月13日はその条件に該当していました。この日の他にも、9月10日が条件に該当していますので、結婚飛行があったのかも知れません。また、9月7日は、採集期間の予測の8日より1日早いとは言え、気象条件が該当していますので、この日も結婚飛行があったのかも知れません。
9月12日は、諸条件の内、最低気温が高めでしたが、実際には結婚飛行がありました。上記の採集条件は、そもそも確実性の範囲を表したものです。
これまでの観察から、トゲアリの結婚飛行は2週間(2013年 2014年)から1ヶ月程度(2015年)の期間に分散的に行われることが分かっています。今年は、継続観察はできませんが、9月13日以降にメインの結婚飛行が行われるかもしれません。

3年ぶりにトゲアリの女王アリを採集 1日目

2018年を最後にトゲアリの新女王アリを採集していませんでしたが、この度3年ぶりに、かつてと同じ場所で採集を試みました。
9月12日、先ず目にしたのは、B巣がある樹の周りを歩いているトゲアリの働きアリです。それらの中で、何かを捕らえているトゲアリがいました。よく見ると2匹のトゲアリがトゲアリの雄アリに咬みついていました。

トゲアリの働きアリに咬みつかれているトゲアリの雄アリ 9月12日9時13分撮影

この日、結婚飛行があったことが窺えます。この後、10時頃にも、死んだ雄アリを運ぶ働きアリを見ました。

死んだトゲアリの雄アリを運ぶトゲアリの働きアリ 9時59分撮影

2012年にトゲアリの巣をこの場所で発見以来、2018年まで、B巣の他にA巣とC巣という3箇所でトゲアリの巣を観察してきましたが、今も同じ3箇所にトゲアリがいるのでしょうか。調べてみると、ある意味で驚きだったのですが、今も3箇所共にトゲアリの巣がありました。

最も林道の上方にあるA巣
B巣 A巣の林道下方にある
C巣 林道の最も下方にある

以前そうしていたように、近辺の地面を見ながら歩いていると、複数箇所で女王アリが地面を歩いているのを見つけました。

地上を歩く新女王アリ 10時12分撮影

ところで、まだ翅のある女王アリが樹の幹を歩いているところも見ました。

A巣がある樹を下る有翅女王アリ 9時56分撮影
B巣がある樹を上る右翅のみの有翅女王アリ 10時2分撮影

雄アリと有翅女王アリが巣から出ていて、脱翅女王アリが多数採集できたのですから、この日の早朝、トゲアリの結婚飛行があったのは確実です。
C巣については、巣の確認は出来たものの、C巣の極く近辺では女王アリが採集できませんでしたので、A巣とB巣、それに可能性としては、道沿いにはないまだ未発見の巣から結婚飛行があったのでしょう。2013年、または2014年には既にこの場所で新女王アリを採集していますので、A巣B巣については、ほぼ確実に言えると思うのですが、A巣については9年間、B巣については8年間、羽アリを出し続けてきたと推測されます。また、コロニー自体の寿命は更に長いことになります。

ところで、3年越しにこの地を訪れましたので、新たにトゲアリの巣が発見できるかもしれないと思い、林道をA巣よりも上方へと歩いて行くと巣を見つけました。この巣をD巣と名付けます。

A巣の上方の林道 奥のカーブを過ぎて更に歩く
この樹にトゲアリのD巣があった
上の写真の左上部を拡大撮影 
 樹の裏面(林道の反対側) 上方向から写す

この樹の幹には翅を落とした女王アリが何匹かいました。

その内の1匹 10時18分撮影

ところが、このD巣の場合、幹にいる脱翅女王アリが何箇所かでトゲアリの働きアリに取り囲まれて攻撃されていました。

11時7分撮影
別の女王アリ 11時20分撮影
別の女王アリ 11時21分撮影
別の女王アリ 11時27分撮影

その様子をビデオに収めています。ビデオには4場面を収めていますが、その内最後の4例目の女王アリは、化粧行為を行っています。

複数の新女王アリがなぜ巣のある樹の幹にいたのでしょうか。考えられることは、この巣の有翅女王アリが結婚飛行をしにこの樹に上り、飛び立たず、または樹上で交尾を終えて脱翅し、この樹を歩いて下ってきた、ということです。地上に降り立つ前に、直前まで家族であった働きアリに捕まったのでしょう。けれども、ビデオの中の4例目を見ると、その個体が化粧行為をしているのが気になります(1例目も僅かにそのようにも見えます)。この女王アリは、自分が生まれたコロニーに戻ろうとしたのでしょうか、そして何のために?「直短的社会寄生」の試みをした時、トゲアリの女王アリが、同じようにトゲアリの働きアリを捕らえて化粧行為をしたことを思い起こしました。

9月12日は、9時10分ごろから11時50分ごろまで(2時間40分)採集を行い、20匹の新女王アリと1匹の雄アリを採集しました。

雄アリ

4月以来となったT巣の生存を確認

T巣(クロオオアリのBK170530-133とBH170521-023の合併コロニー 2020年9月27日移植 10月26日引越)は、今年の4月4日に生存を確認しましたが、それからしばらくしてからは、生存を確認できていませんでした。
敷地の西のコンクリート塀に沿ってフェイジョアを植えているのですが、そのフェイジョアにクロオオアリがいました。そこで、蜜を与えて後を追うことにしました。

フェイジョアの茎に垂らした蜜を吸うクロオオアリ 9月9日16時58分撮影

このクロオオアリは、体格が大きい方ではありませんでしたので、恐らくは今年この近くに移植したコロニーの働きアリだろうと思ったのですが、今年のクロオオアリの移植場所を通り過ぎ、コンクリートブロックを伝って東へと進んで行きました。そして、イチゴの株のところで見失ってしまいました。

一瞬うっかりした時に、この辺りでクロオオアリを見失った 17時4分撮影

しばらくこのイチゴの周辺を観察し続けていると、東へと急いで歩いていくクロオオアリがいました。

東へと急ぎ足で歩いて行くクロオオアリ 17時9分撮影

先程のクロオオアリと体格は似ていますが、心持ち腹部の膨らみが小さいように思えます。同一のクロオオアリではないかも知れませんが、ほぼ真っすぐに急ぎ足で歩いていますから、巣へと帰って行くのでしょう。このクロオオアリを追って見ましょう。
すると、庭の東にあるコンクリートの階段の近くまでやって来ました。

進行方向にコンクリートの階段がある 17時13分撮影

更に追って行くと、コンクリートの階段に行き着き、横断して下り始めました。

コンクリートの階段を横断するクロオオアリ 17時14分撮影

そして遂に、T巣に辿り着きました。

T巣に辿り着いた 17時15分撮影

T巣はまだ生存していたのです。

T巣がある場所

しばらくT巣の近辺を見ていると、複数のクロオオアリがいました。複数個所に蜜を垂らして、帰巣するのを観察しました。巣口は複数あるようでした。

芝生に垂らした蜜を見つけ、吸って巣へと帰って行くところ 17時47分撮影

フェイジョアの木にいたクロオオアリが、T巣のクロオオアリだとすると、その間は36.5mもの距離があります。また、イチゴの株からでも25mの距離があります。ほぼ全てコンクリートの上を歩いていたのですが、それにしてもこの距離は驚きです。クロオオアリの行動範囲には改めて驚かされます。

庭のトゲアリ 5度目の引越

8月28日に4度目の引越をした庭のトゲアリですが、今日見ると引越先のクリの切り株の地際には、トゲアリが1匹もいませんでした。その上方のドーフィン(イチジク)の幹にはトゲアリがいましたが、またどこかへ引越したのでしょうか。

クリの切り株の地際の様子 トゲアリがいなくなっていた 9月8日11時17分撮影 
切り株の上方のドーフィンの幹にはトゲアリがいた 11時18分撮影

巣の場所を探すために、ドーフィンの隣りのクリの木にいたトゲアリに蜜を与えました。

クリの木で蜜を吸うトゲアリ 11時38分撮影

その後を追うと、ドーフィンの太い主枝を支えているレンガとコンクリートブロックの隙間に入って行きました。また、その隙間から出てくるトゲアリもいました。

蜜を吸って巣に帰り着いたトゲアリ 11時41分撮影
同じ隙間から出てくるトゲアリもいた 11時42分撮影
巣のある場所の全景 ドーフィンの主枝を支えているレンガとコンクリートブロック

巣はコンクリートブロックの穴の中にあるようです。引越元は上の写真の切り株の向こう側の地際ですから、距離としては近いところです。
コンクリートブロックの穴の下側は、一部が塞がれていません。

コンクリートブロックを下から見たところ 一部が塞がれていない

そこで、コンクリートブロックの下方からスコープカメラを入れて、中の様子を見ました。

コンクリートブロックの穴の中の様子

確かに、コンクリートブロックの穴の中にトゲアリの塊がありました。
これで5回目の引越になりました。