日別アーカイブ: 2013年4月15日

ムネアカオオアリも活動中

当然ことながら、ムネアカオオアリももう地上に出てきているはずです。本当にそうなのか探してみましょう。

樹上から戻ってくるムネアカオオアリ

樹上から戻ってくるムネアカオオアリ

確かに姿がありました。このムネアカオオアリは、腹部は膨らんでいません。よく見ると何かくわえています。帰宅してから実体顕微鏡で見ると、何かの幼虫のようです。

畳まれて運ばれていました

畳まれて運ばれていた

これは栄養価の高いタンパク源です。木の幼虫を狩りしたのでしょう。この木にとってムネアカオオアリは益虫ということになります。

地上を歩いているムネアカオオアリをたどって巣を見つけました。

道端の裂け目に巣があった

道端の裂け目に巣があった

かなり人工的な環境を巣にしています。

道端のアスファルトとコンクリート壁との隙間に巣がある

道端のアスファルトとコンクリート壁との隙間に巣がある

アリの誕生以来、ざっと1億年の歴史を打ち破るとても革新的な栖です。

 

クロオオアリの雄アリ

野田山のトゲアリがいる木で見つけたクロオオアリは、どこからやってきていたのでしょうか。アスファルトの道を歩いているクロオオアリを追っているうちに、巣を見つけました。

アスファルトの裂け目から出入りするクロオオアリ

アスファルトの裂け目にあったクロオオアリの巣

昨年の秋には気付かなかったのですが、車が置けるように少し道が広くなっている場所に巣がありました。クロオオアリが巣を拡張した際に出てきた土がありますが、その土をよく見ると、知らずに踏みつけた際の、私の車のタイヤの跡があります。

さて、その巣穴を覗いてみると、働きアリの大きめの頭の間に、細めの頭が見えます。

細めの頭が見える

細めの頭が見える

上の写真は、デジタル現像の際に巣の中を明るくしてあるので、少し羽の部分が見えますが、現地では暗くてそこまでは見えませんでした。ですが、この頭の形から雄アリだとわかります。
しばらく待ちかまえて撮影したのが下の写真です。

羽がよく見える

翅がよく見える

上の写真をクリックして見て下さい。翅がよく見えます。クロオオアリの羽蟻は前年の秋には成虫になっています。一冬越して5・6月に飛翔するのです。女王アリの羽蟻の姿はありませんでしたが、きっとこの巣には女王アリの羽蟻もいると思われます。運が良ければ、この巣から飛び立つ新女王アリを採集できるかも知れません。

ところで、あまりにも何回も雄アリが頭を巣穴からのぞかせるので、その雄アリを巣穴から引っ張り出してみたくなりました。
ピンセットを手にして、外を窺っている雄アリの足などを摘んでみましょう。こつは瞬時に行なうことですが、案外できるものです。

巣から取り出した雄アリ

巣から取り出した雄アリ

明らかに雄アリです。このあと、フィルムケースから巣穴近くへ出しましたが、巣には帰らず、飛んでどこかへ行ってしまいました。このあと、更に雄アリを2匹つまみ出しましたが、フィルムケースに入れずにすぐに巣の近くに戻しました。この2匹は、巣へ戻りました。

トゲアリとの再会

春らしい春になって以来、近くの山に出かけたいと思いながらも、別用を優先して出かけないでいましたが、今日はとても良い天気、当面の課題も一先ず了えたので、野田山に出かけることにしました。

林道沿いにもサクラの木などに花が咲き、山はとてもきれいです。もう既に一つの春が過ぎたような、今になってやっと訪れたことが残念にも思えました。

最初にめざすは、昨年訪れたトゲアリの巣がある場所です。車で野田山の峠を越えて着いてみると、あたりは心地よい春の空気です。まず、B巣があった木(3箇所の木の中ほどにある)を見ました。もう、そこにはトゲアリの姿がありました。

幹と幹の間

幹と幹の間に集まったトゲアリ

ところで、秋には気付いていなかったのですが、その木はサクラの木でした。

サクラの木

サクラの木 A巣・C巣のある木もサクラの木だ

A巣があった木も見てみました。クロオオアリが幹を歩いています。

クロオオアリ

クロオオアリ

トゲアリはというと、しばらくしてやっと見つけました。

トゲアリ

トゲアリ

トゲアリは極少ないようです。巣らしい場所は見当たりませんでした。

ふと「いたずら」をしてみたくなりました。
「この木を歩いているクロオオアリとムネアカオオアリを一緒にしておくとどうなるだろう。」
ということで、フィルムケースの中に閉じこめました。

サンプルは2つ

サンプルは2つ

異種の2匹は、咬みあうことはありませんでした。と言って、仲良くしているわけでもありませんが……。
しばらくして見ると、片方のケースのクロオオアリとトゲアリが死んでいました。蟻酸で死んだのでしょう。案の定、蓋を開けて匂いをかいでみると、きつくはありませんでしたが、蟻酸の匂いがしました。

道の下手のC巣を見てみると、ここにはたくさんのトゲアリがいました。

トゲアリの群れ

トゲアリの群れ サクラの花も見える

樹洞が真っ黒になっています。下方の小さな樹洞の中にも群がっています。トゲアリには、姿を隠さない習性があるのでしょうか。

ところで、トゲアリは地上では活動しないのでしょうか。根本近くを歩くトゲアリは見かけましたが、

根元のすぐ近くで

根本のすぐ近くで

もっと遠くへ歩いて出かけることはあるのでしょうか。と言うのも、昨年の秋には、遠くまで地上を歩いているトゲアリは見かけなかったのです。そこで、このことを確かめるべく、道のアスファルトの上を探していると、

道の上を歩くトゲアリ

アスファルトの道の上を歩くトゲアリ

トゲアリを見つけました。このトゲアリを見つけたのは、A巣の近くです。これまでは、「A巣のある木」にA巣があるとしてきましたが、本当はその木には巣はなく、他の場所から地上を歩いてトゲアリが来ていたのかも知れません。

B巣の近くをもう一度見てみると、アスファルトの道のところにもトゲアリがいました。

左手前にトゲアリがいます

左 手前にトゲアリがいる 後方にB巣のあるサクラの木がある

トゲアリも地上を歩くようです。でも、どんな活動をしているのでしょうか。この日の観察では何もわかりませんでした。