庭には散水用のホースを長く延ばして設置しているところがあります。そのホースは、アリたちにとって大変便利な通り道になっていて、早足で移動できるようになっています。こういった箇所を私は「高速道路」と呼んでいます。
今日は、B巣の近くにあるその「高速道路」を整備しました。これまでは、散水ホースをコンクリートブロック沿いの地面の上に這わせていましたが、それをコンクリートブロックの上に上げました。そうすることで、アリたちが歩ける面積が広く(道幅が広く)なり、同時に私にとっては観察しやすくなりました。
場所を移動したばかりのこの「高速道路」を、早速クロオオアリが利用していました。更に、アブラムシも利用していました。両者は時々出会うのですが、クロオオアリがアブラムシを捕まえると言うことはなく、お互い無関心ですれ違います。
ところで、B巣の巣口があると思われる辺りを見ていると、腹部が膨れたクロオオアリがこちらに向かってきます。
どこかで蜜源を見つけたのでしょう。このクロオオアリの後を追えば、3月21日には特定できなかった巣口を見つけることができるかも知れません。
けれども、今度も芝生に隠れて巣口がはっきりしませんでした。そこで、思い切って21日の時以上に深く芝生を刈りました。すると巣口らしい大きめの穴が見えてきました。
その巣穴から3匹が1群になって出てきました。先頭のクロオオアリが地面にマーキングをしています。これは、蜜の在り処へ仲間を連れて行く行動です。後を追ってみましょう。
F巣の事になりますが、この巣では3月20日に今年になって初めて巣穴が開きました(「クロオオアリの啓蟄」)。B巣の場合も、ほぼ同日と考えれば、16日ぶりに初めて餌を得たことになります。ちなみに一昨年は、初めてカラスノエンドウに来ているクロオオアリを見たのは、4月1日でした。
先程通路になっていたコンクリートの礎石から幾程か離れた場所にある、コンクリートブロックの礎石にもクロオオアリがいました。
ここを通路にしているクロオオアリは、もう既にカラスノエンドウの密生地に達していました。