日別アーカイブ: 2020年5月29日

5月29日のクロオオアリとトゲアリの幼生虫

直近には5月14日にクロオオアリトゲアリの幼生虫の様子を記録していますが、引き続き記録しておきます。
ここでは、飼育している2種の中から、3コロニーを取り上げます。

クロオオアリ 2012年6月14日新女王アリを採集 B120614-86
クロオオアリ 2011年6月8日新女王アリを採集 B110608-07
トゲアリ 2014年9月6日寄生 T140906-40

5月14日と比べると、クロオオアリ、トゲアリ共に繭がとても多くなっています。

外勤が少ないトゲアリ

2018年9月に「たった1例のトゲアリの寄生」で始まったトゲアリのコロニーは、とても順調に増勢しています。

人工巣リトルアンテシェルフの様子 人工巣は小型の水槽の中に入れている トゲアリとクロオオアリが共存(寄生の結果)していることがわかる 5月29日撮影

寄生から1年8ヶ月ほど経過しているのですが、今もたくさんのクロオオアリの働きアリがいます。このクロオオアリの成虫の寿命を考えてみると、最短でも11ヶ月ほどになります。(トゲアリが寄生した2018年の9月22日の時点で、クロオオアリの巣にいた幼生虫は翌年の春から成長しますので、最も若い成虫では2019年の6月以後の生まれとなります)
これまでの観察から、オオアリの働きアリの寿命はとても長いことが分かっています。ですから、寄生時に既に成虫だったクロオオアリの働きアリも、まだ生きている可能性はとても高いと言えます。

それはさておき、このトゲアリは、巣になっているリトルアンテシェルフ(人工巣)をそのまま小型水槽に入れて飼育しているのですが、人工巣から水槽に出て来る働きアリは、圧倒的にクロオオアリが多いのです。

リトルアンテシェルフの外の様子 トゲアリは1匹だけ写っている 5月29日11時49分撮影

巣の中にはトゲアリもかなりの数いますので、トゲアリがクロオオアリに比べて少ないということはありません。トゲアリは、巣の中で子育てを主としているのでしょうか。