9月24日にクロオオアリのコロニーのBH17020-010(2017年5月20日 蒜山高原採集)を移植しました。
移植した場所は、南斜面下のピオーネの近くのコンクリートブロック(B200603-145の移植跡)です。蓋(W拡張蓋)の2つのシリコン栓を外し、蓋を付けたまま本体を逆さにしてコンクリートブロックの穴の上に被せるのですが、本体のコンクリート巣がプラスチックカップから外れ、その弾みで蓋が外れてしまいました。そのため、数匹の働きアリと女王アリが飼育ケースから外へ出てしまいました。そこで、女王アリは蓋の下のコンクリートブロックの穴の中へ誘導しましたが、働きアリについてはそのままにしておきました。蓋が外れた本体もそのままにしておきました。(本体のコンクリート巣が、本体を逆さにすることでプラスチックカップから外れることは起こりうることでしたので、本体を逆さにする前にコンクリートの上にペットボトルのキャップを入れておきました。そのため、コンクリートが落ちてきた時、キャップが隙間を作り、アリが押しつぶされることはありませんでした。)
蓋が外れたのは予期せぬことでしたが、そのためか1時間後には引越を始めていました。
そして、早くも19時前には、引越が完了していました。
ところが翌日(9月25日)の午後、雨上がりに見に行くと、再び何匹か戻ってきていました。そして、今日(26日)の10時前にも巣穴に3匹ほどいました。
その3匹の内の1匹が仲間を運び始めました。ただ、目的地がないかのような動きを取り、しばらくすると、蓋の上で仲間が体を伸ばしていました。
正午頃見に行くと、仲間を咥えて運んで行く働きアリがいました。今度は、目的地があるようで、どんどん進んで行きます。
追って行くと、斜面の階段があるところを上って行き、階段の踏み石にしているコンクリートブロックの穴の中に入って行きました。直線距離にして移植地点から2.7m程の所でした。
たった1例の引越を観察しただけですので、女王アリを含む本体となるコロニーが、どこに引越をしたのかは、この観察からは何とも言えません。今後、観察の機会があればよいのですが。