アンテグラウンドⅢを活動室にして飼育しているクロオオアリのB120614-86に異変が起きていました。働きアリが活動室で大量に死に始めたのです。
人工巣の17段アンテシェルフの中は、何匹か死んでいる働きアリはいますが、正常なようです。
11月12日の様子を見ると、更にたくさんの働きアリが死んでいました。10月24日には、まだ生きていて苦しんでいるように見える働きアリがいましたが、もうすべて死んでしまったようです。
このコロニーでは、10月になっても、多くの働きアリが活動室で暮らしていました。それには経緯があります。アンテグラウンドⅢを活動室としてB120614-86に繋ぐ前(9月4日以前)は、B120614-86は3つの人工巣で繋がれていました。
この内、写真右の人工巣(百金のトレーを加工して重ねたもの)は、アンテグラウンドⅢの中に入れ、重ねていたトレーを分解して、大量の働きアリをアントグラウンドⅢに移し入れました。それらの働きアリは、時間が経てば人工巣の中に移動すると思っていたのですが、実際にはアンテグラウンドの中にずっと止まり続けました。
この現象は、今年の冬、アンテグラウンドⅠ型に繋げているクロオオアリB15006のコロニーでも起こっていました。元々B15006は、虫籠のプラスチックケースにコンクリートを流し込んで作った人工巣で飼っていましたが、アンテグラウンドに繋げた後、少し経って、コンクリート人工巣とアンテグラウンドの間に17段アンテシェルフを入れて繋げていました。
それを今年の冬に、コンクリート人工巣を連結から取り外し、アンテグラウンドⅠ型の中に入れ、プラスチックケースを外してコンクリートの部分のみにしました。当然、多数の働きアリがアンテグラウンドの中に這い出たのですが、コンクリート人工巣の中にいた女王アリのみは17段アンテシェルフに移しました。働きアリはやがて17段アンテシェルフに入って行くだろうと思っていたのですが、大多数がそのままアンテグラウンドの中に止まっていました。そして、冬の間にかなりの数の個体が、アンテグラウンドの中で死んでしまいました。
この大量死については、昨年の10月19日のブログ「遺骸の捨て場 クロオオアリ」でも取り上げています。
ちなみに、次の2枚の写真は、今年のB15006の遺骸の様子です。昨年と比べるとアンテグラウンドに捨てられている遺骸の数は少し多いようです。反対に水槽の中(メダカはいません)に捨てられている遺骸の数は少し少ないようです。なお、17段アンテシェルフの中には遺骸は見当たりませんでした。