コロニー同士の合併 共存 その2

クロオオアリを対象として、コロニー同士の合併・共存について実験を行いました。

ムネアカオオアリの場合と同様に、主にトゲアリの寄生実験で、寄生に失敗して残された女王アリのいないクロオオアリのコロニー同士を合併します。
9月16日に、まず2つのコロニー(B15046とB15109)を合併し、9月19日には1つのコロニー(B15155)を加え、更に9月20に1つのコロニー(B15152)を加えました。いずれも、喧嘩をすることなく、共存し始めました。

2015年9月20日撮影

2015年9月20日撮影

これで、ムネアカオオアリ同士、クロオオアリ同士の場合、コロニーを合併しても共存することが分かりましたので、異種間ではどうなるか実験をすることにしました。
9月24日、この新しくできたクロオオアリの共存コロニーに、ムネアカオオアリの2つのコロニー(R15026とR15035)を加えました。今度は、人工巣の中の地表で激しい騒ぎが起こり、喧嘩があちこちで起こりました。クロオオアリの本巣がある穴の中には、ムネアカオオアリはほぼ入れず、入り込んだ2・3匹はクロオオアリに取り囲まれて殺されてしまいました。こうして、ムネアカオオアリのコロニーとクロオオアリのコロニーは、完全に分離したままになり、ムネアカオオアリは人工巣の中の地表で集団になり、クロオオアリはそれ以前と変わりなく穴の中に留まりました。

やがて、巣の中に通じる出入り口が塞がれました。どちらのアリがしたのかは、観察できていません。

出入り口が塞がれていた

出入り口が塞がれていた

この後、10月9日にクロオオアリの2つのコロニー(B15140とB15154)をフィルムケースの中で合併し、この実験中の人工巣の蓋の穴がある所の上に置き、内部と行き来できるようにしました。このクロオオアリたちは、ほぼ一方的にムネアカオオアリに攻撃され、10月17日には、2匹を残して殺されていました。

2015年10月17日撮影 蓋の上にはクロオオアリを入れておいたフィルムケースがある

2015年10月17日撮影 蓋の上にはクロオオアリを入れておいたフィルムケースがある

巣穴に閉じ込められている

2015年10月17日撮影 巣穴に閉じ込められている

10月25日、ムネアカオオアリを入れてほぼ1か月が経ち、クロオオアリが巣穴に閉じ込められている状況なので、このままでは糖分が摂取できず、死んでしまう恐れがありましたので、ムネアカオオアリを取り除くことにしました(このムネアカオオアリは15匹で、実験中のムネアカオオアリの合併巣へ移し入れました)。そして、同日、クロオオアリの1コロニー(B15027)を入れました。このコロニーも共存できたようです。

下の写真は、2015年11月13日現在の様子です。

2015年11月13日撮影

2015年11月13日撮影

コロニーデータ(全て2015年5月27日、長野県駒ヶ根市内で採集)
B15046 地点T採集 トゲアリ寄生準備のため女王凍死
B15109 地点T採集 トゲアリ寄生準備のため女王凍死
B15155 地点K採集 トゲアリ寄生準備のため女王凍死
B15152 地点M採集 トゲアリ寄生準備のため女王凍死
B15140 地点M採集 女王自然死
B15154 地点M採集 女王自然死
B15027 地点T採集 トゲアリ寄生準備のため女王凍死

今回の実験では、ムネアカオオアリのコロニーも合併させましたが、クロオオアリ同士の実験のみの条件を精査せずに並べると以下のようになります。
1.コロニー同士を合併
2.いずれのコロニーにも女王アリがいない
3.1年目のコロニー
4.同じ巣から飛び立った女王アリのコロニーでないコロニーを含む
5.クロオオアリの場合

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