2015年度 クロオオアリ・ムネアカオオアリの子育て成功率

2015年に採集したクロオオアリとムネアカオオアリの女王アリ(主に5月27日採集)の子育て成功率をまとめてみました。
ここで言う子育て成功率とは、ある決まった定義はないのですが、ある期間までに働きアリが1匹でも誕生したコロニーの割合とします。

飼育環境:
◎ 小型のふた付き透明カップの中にカット綿を敷き、常に湿った状態(結露などで透明カップの側面等が湿る程度)を保ちます。
◎ 糖分等の餌は与えず、水だけを摂取する状態にしておきます。
◎室温での飼育となります。

〈クロオオアリの場合〉
今年は女王アリを合わせて158匹採集しました。この内、29匹は、採集直後または6月の早い時点で譲りましたので、対象外とします。残りの129匹の内、7月31日までに働きアリが1匹でも誕生したコロニーは82、働きアリが誕生しなかったコロニーは47でした。したがって、子育て成功率は、
82匹÷129匹×100 ≒ 63.6%
となります。
7月末日で区切ったのは、巣の創設後ほぼ1か月半で羽化が始まり、7月の終わり頃には働きアリが10匹前後になっているからです。7月末日に働きアリが1匹もいない場合、子育てが順調に行われなかったと考えられます。ちなみに8月末日まで期間を延ばしてみても、クロオオアリの場合、4コロニーのみで初めての働きアリが生まれたに過ぎません。しかも、その働きアリの数も2匹、1匹、1匹、1匹です。
参考までに、この8月末日までの子育て成功率も挙げておきます。
86匹÷129匹×100 ≒ 66.6%

ムネアカオオアリの場合〉
今年は女王アリを合わせて100匹採集しました。この内、8匹は、採集直後または6月の早い時点で譲りましたので、対象外とします。残りの92匹の内、7月31日までに働きアリが1匹でも誕生したコロニーは62、働きアリが誕生しなかったコロニーは30でした。したがって、子育て成功率は、
62匹÷92匹×100 ≒ 67.4%
となります。
ムネアカオオアリの場合は、8月末日までに新たに9コロニーで働きアリが生まれましたので、クロオオアリの場合と同様に、8月末日までの子育て成功率も挙げておきます。
71匹÷92匹×100 ≒ 77.2%
(9コロニーの働きアリの数:1匹、2匹、1匹、2匹、3匹、2匹、1匹、2匹、1匹)

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