新女王アリの最初に掘る巣穴を調べる(1)

クロオオアリは、結婚飛行の後、交尾を終えると地上に下りたって、多くの場合その日の内に巣穴を掘り始めます。昨日もそこを何匹か採集したわけですが、この最初に掘る巣穴はどのようなものなのでしょうか。
昨年は、既に産卵を始めていた女王アリを土のあるアンテネストに入れ、観察をしたのですが、穴掘りはせず、働きアリが誕生して後、働きアリが穴掘りをしました。(参照「新女王アリの穴掘り」)
そこで、今年は、新女王アリの採集後にすぐに巣作りが観察できるよう、創巣期用に少し小型にしたアンテネストを6個作り置きしておきました。
そこへ6月11日に蒜山で採集したクロオオアリの新女王アリをその日の内に入れました。

6月11日 21時4分撮影

6月11日 21時4分撮影

その6匹の内訳は次のようです。
S/N: B16012 穴を掘っていた 百合原休憩園地(8:20採集)
S/N: B16013 穴の中 穴深20mm 道の駅蒜山高原(9:25)
S/N: B16014 穴の中 穴深35mm 道の駅蒜山高原(9:40)
S/N: B16015 地上を歩いていた 道の駅蒜山高原(9:45)
S/N: B16018 地上を歩いていた 道の駅蒜山高原(10:18)
S/N: B16021 地上を歩いていた 百合原休憩園地(14:55)

6匹の内半分の3匹は、既に穴掘りを始めていた新女王アリを、残りの3匹は地上を歩いていた新女王アリにしました。

翌朝見ると、6匹ともに地上にいました。わずかに1匹が土を少し掘ったようですが、掘り続けてはいませんでした。

右端を見ると土が少し盛り上がっている 8時10分撮影

右端を見ると土が少し盛り上がっている 6月12日 8時10分撮影

交尾直後のこの時期、自然界では、必ず穴掘りを始めているはずなのですが……。

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