7月31日から始めた「シルクパウダーはタンパク源として有効か?」の対照実験の結果が出ました。その結果は、明白なものでしたが、あくまでもある条件の下での結果であることを考慮する必要がありそうです。
それは、一つには、実験期間を通して、シルクパウダー入りの蜜の摂取量が少なかったことが挙げられます。その上、その蜜に含まれるシルクパウダーの重量比もメープルシロップに対して3対1と少ない比率でした。さらにそれらを水で溶いて、給餌1回あたり50マイクロリットル(μL 50μLは1mLの20分の1 0.05mL)与えていました。しかも、その微量な量でも、飲み残した量の方が多かったように感じていました。
また、今回の対照実験では、創巣期の給餌方法におけるシルクパウダーの効用と言うことになります。創巣期に、既述のような給餌をした場合、どのような結果になるかと言うことであり、この対照実験を持って、一般論として、シルクパウダーの効用を結論づけることはできないと考えています。
それでは、その結果はというと、次のようでした。
餌:メープルシロップと蛾の場合
7月31日(実験開始時)
25コロニーの働きアリの総計:245匹
9月24日(検証時)
25コロニーの働きアリの総計:510匹
餌:メープルシロップとシルクパウダーの場合
7月31日(実験開始時)
25コロニーの働きアリの総計:241匹
9月24日(検証時)
25コロニーの働きアリの総計:296匹
実験期間の間に、蛾を与えた場合は働きアリが265匹増えていますが、シルクパウダーを与えた場合は55匹増えたに過ぎません。この結果は、明らかに有意差があると認められます。
様々な考察をとても興味深く拝見しています。
こちらのブログを参考に蜜餌を与えていますが、シルクパウダーを入れるようになってから食い付きが明らかに良くなりましたので、紹介していただいて感謝しています。
このシルクパウダーがアリ飼育の定番になるといいですね。