トゲアリ研究への新たなアプローチ(1)

さて、先日、トゲアリの巣を仮称「野田山」で見つけたことを書きましたが、それから私の関心は広がる一方でした。

26日にトゲアリを発見した時に、トゲアリの働きアリを何匹かフィルムケースに入れて持ち帰っていましたが、そのフィルムケースの中で、4日間も元気に生き続けていました。その間、蓋さえも開けないでいたにも関わらず、トゲアリが生きていたことに少し驚きましたが、このことは、トゲアリの女王アリが不思議と生命力があったことを思い起こさせました。「トゲアリは飼いやすいのでは」そんなことを思うようになり、働きアリだけでも飼って、トゲアリの生態を知っておこうと思うようになったのです。

それから4日後の30日に、また野田山のトゲアリの巣があった場所へ行きました。26日には、2箇所で巣があることを確認していましたが、この日、もう一つ巣があったことに気付きました。前回、一番上手の木にもトゲアリがいることを見つけていますが、この日は、前回よりもたくさんのトゲアリが幹を歩いているのを見ました。そして、幹の上方に前回は気に留めなかった小さめの樹洞があり、そこにもトゲアリがいたのです。その状況から、この木にも、別のトゲアリの巣があることが分かりました。

小さめの樹洞 前回来た時には気に留めなかった 撮影は翌日の31日

これで、わずか数十メートルの間に、しかも林道の脇に、観察には絶好の3箇所の場所を見つけたことになります。この日、更に林道沿いにその近くを探しましたが、それは無駄に終わりましたが、3箇所トゲアリの観察場所を見つけたことで、来年へ向けて多いに希望が膨らんできました。

ところで、この3箇所を今後の表記の便宜を考えて、林道の上方からA巣、B巣、C巣と呼ぶことにします。

A巣がある木(道の上方)

B巣がある木

よく見るとB巣の幹の上方にも小さいが樹洞があった

C巣がある木(道の下方)

さて、新しい第3の巣を見つけることができましたが、この日は、働きアリを採集するのが主な目的でした。B巣から20匹を採集し、数匹ずつフィルムケースに入れて持ち帰りました。

持ち帰ったトゲアリは、簡易小型飼育器「アンテキューブ」に入れます。それぞれに10匹ずつ入れようと思っていましたが、持ち帰った時点で、3匹が死にかけていました。その内2匹は同じフィルムケースにいたのですが、どうやら、自らが出した蟻酸にやられたようです。フィルムケースの蓋を開けた時に、きつい酸の匂いがしました。もう一匹は、別のケースに入っていて、仲間は生きていて、その1匹だけが死にかけていました。そこで、死にかけている3匹を除いて、17匹を10匹と7匹に分けてアンテキューブに入れました。

トゲアリを入れた2つのアンテキューブ

このアンテキューブは2部屋に分かれていて、仕切っている壁の直径3mmの穴をくぐって行き来できます。トゲアリの働きアリが、この穴をくぐれるか見ていると、すれすれぎりぎりでくぐり抜けていました。この穴の大きさはトゲアリには不向きのようです。トゲアリ用に作り直す必要がありました。

しかし、初めから設計をやり直して新たに作るのは、おっくうでした。そこで、既に組み立てているアンテキューブの3mmの穴を広げることにしました。ただ、組立済みですから、電気ドリルで斜めから4mmの穴を空けることになりました。それを3個用意しました。

さて、A巣とB巣が別の巣であるとすると、困ったことになります。というのは、26日に行なった実験(両方の木にいたトゲアリが喧嘩をするかどうかという実験)の結果が説明できなくなるのです。新たな疑問と新たに実験の必要を感じました。

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