冬の間、書斎に置いていた3度目の春を迎えるクロオオアリの家族の人工巣では、もう蛹が多く見られるようになっていました。
秋に幼虫になっていた命が、そのまま冬を越して蛹になったと考えられます。繭の大きさは小さめですから、小さい働きアリになりそうです。秋の終わりからはタンパク源になるものは与えていませんが、それでも成虫になることがわかります。
簡易小型飼育器アンテキューブで飼育している、昨年採集のクロオオアリやムネアカオオアリの家族にも、変化が見られます。これらの簡易小型飼育器は、冬の途中から屋根裏の部屋に置いていましたから、気温は低めでした。昨年の秋に記述しましたように、ムネアカオオアリの方が幼虫の数が多かったのですが、下の写真のようにたくさんの幼虫が育ち始めています。
こちらの女王アリは、新たに卵を産んでいます。
下方には幼虫が見えますが、黄色く見えるものは何なのでしょうか。他の家族でも、同じようなものが見えます。拡大してみると、
この黄色いものは、死んだ幼虫のようです。冬の間に死んでしまったのでしょう。