大きめのコロニーを移植

5月1日、クロオオアリの大きめのコロニーを2つ、庭に移植しました。
S/N:B15017
2015年5月27日に新女王アリを採集したコロニーで、同年6月10日に卵18個の時、アンテネストに入れて飼育していました。コロニーは比較的大きめです。
S/N:B15125
上記と同じく2015年5月27日に新女王アリを採集したコロニーです。カップ型のコンクリート製の人工巣で飼育していました。2016年7月9日に、働きアリ4匹、繭1個、幼虫8匹、卵16個の中へ、S/N:R15-10Rのムネアカオオアリの繭8個、幼虫6匹を加えました。同年8月22日には、クロオオアリの働きアリが20匹以上、ムネアカオオアリの働きアリが10匹になっていました。その後、人工巣を水槽の中に入れて飼っていました。現在では、B15017よりも小さいですが、大きめのコロニーになっていました。

B15017を移植したところ 5月1日14時01分撮影

B15125を移植したところ 5月1日14時31分撮影

いずれも、ガザニアを植えている花壇に移植しました。この花壇は、庭の平面と斜面の境目にあり、フェンス外の山林からは離れていますが、斜面には果樹が植えてあります。大きめのコロニーですので、それでも山林へ行けるかも知れませんし、果樹の恩恵を受け取れるかも知れません。それに、最もよい利点としては、人間の都合ではありますが、観察しやすい場所でもあります。
B15017を移植してから1時間半ほどたった頃、移植場所の周辺にかなりの数のクロオオアリの働きアリが歩いていました。ふと直下の石垣を見ると、たくさんのアリたちがすき間を掘っていました。

石垣のすき間を掘っている 5月1日15時25分撮影

1時間程のとても短い時間で、アンテネストに被せている水槽の下から外へと出てきたようです。水槽と地面との間は、すき間ができないように外側から土をしっかり被せていましたから、こんなにも早く、水槽から出てくるとは思ってもいませんでした。
やがて、穴掘り(巣作り)は、石のすき間の他の場所でも始まりました。少なくとも5箇所はありましたが、それらは1.3mほどの範囲に点在していましたので、一つの巣に繋がるようには思えませんでした。

石垣の巻き尺をおいている範囲に少なくても5箇所で巣作りをしていた

B15125の方は、翌日の2日になってもカップ型の人工巣の中にいました。ところが何の前兆もなく、3日の朝に見た時には、既に1匹も残らず引越した後でした。辺りを見回しましたが、アリの姿はなく、また、水槽の中にも穴を掘った痕跡(砂粒など)もありませんでした。ただ、水槽の壁面下に、元々あったような穴がありました。もしかしたら、この穴から石垣のすき間へと抜けたのかも知れません。どこに新居を構えたのかが、分からなくなったのが残念でした。

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