クロオオアリの越冬と幼虫

今年の2月4日にも、クロオオアリの冬越しの様子(「種々のアリの幼虫の冬越し」)に触れましたが、今年も初冬を迎えてクロオオアリの冬越しが始まっています。
特別仕様の人工巣2つ」で紹介したS/N:B120614-86には、6日前にパイプ一杯の蜜を与えましたが、まだかなりの蜜が残っています。

夏場なら1〜2日でパイプ一杯の蜜がなくなる

下の写真は、そのS/N:B120614-86の幼生虫の様子です。

S/N:B120614-86 卵や繭はなく、同じ大きさの小さな幼虫がたくさん見られる

たくさんの幼虫が塊状になっていて、皆同じ大きさの小さな幼虫です。卵や繭はありません。
同じく「特別仕様の人工巣2つ」で紹介したS/N:B15006の方も、卵や繭はなく、同じ大きさの小さな幼虫がたくさん見られます。

S/N:B15006 同じく卵や繭はなく、同じ大きさの小さな幼虫がたくさん見られる

冬にクロオオアリの巣を掘ったことはありませんので、断言はできないのですが、おそらく自然界のクロオオアリのコロニーでも、上記と同じく成虫と小さな幼虫のみで冬越しをしているのでしょう。
これらの小さな幼虫は、数ヶ月の間、成長しないままで冬越しをするのですが、それなら、女王アリは産卵を早めに終えて成虫まで育て上げてから、翌年の春に産卵を再開するという選択肢もありそうなのですが……。

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