アリの人工巣 システム飼育器(永年飼育型)を開発

ベースステーション「アンテキューブⅡ」・拡張ユニット「アンテモジュール」(クロオオアリ・ムネアカオオアリ用)を開発(2013年4月1日提供開始) 交尾後から永年飼育可能

ベースステーション「アンテキューブⅡ」 (側面にもシリコン栓が1つ付属する)

ベースステーション「アンテキューブⅡ」 (側面にもシリコン栓が1つ付属する)

拡張ユニット「アンテモジュール」

拡張ユニット「アンテモジュール」

システム飼育器を開発いたしました。この飼育器は、初代「アンテキューブ」をベースにした「アンテキューブⅡ」と、これにつなぐ拡張ユニット「アンテモジュール」の2製品で構成されます。このシステム飼育器は、交尾直後から使用できるように設計されており、「アンテモジュール」を併用することで、大家族になっても継続して飼育できます。大きさは、初代「アンテキューブ」と同じで、大変コンパクトにできており、縦・横ともに54mm、高さは31mmで、「アンテモジュール」も同じ大きさです。
「アンテキューブⅡ」は、2部屋に分かれており、片方は巣穴、もう片方はえさ場です。
巣穴の部屋の蓋は、紙用の糊で固定します。また、蓋には直径7mmの穴があり、シリコン栓でふさぐようになっています。この部屋は、通常開けないで使いますが、女王アリとその家族を引越させる時などには、紙用の糊で固定していますので簡単に開けることができます。通常、この部屋への出し入れは、シリコン栓の開け閉めで行います。
えさ場の部屋の蓋は、開け閉めができるようにします。上の写真でいうと蓋の左側にセロハンテープを貼ることで、セロハンテープがちょうつがいの役目を果たすようになります。この蓋には、直径7mmと1.5mmの穴があり、7mmの方はシリコン栓を開け閉めします。
えさ場の部屋には、外径が15mmで高さが10mmのアクリルパイプが2つあります。このパイプは厚み3mmの台座に接着されています。ただし、その台座は床面には固定されていません。写真手前のパイプには水を、奥のパイプには砂糖を入れるようになっています。蓋にある2つの穴は、蓋を開けないで、水や砂糖を補給するためにあります。7mmの穴から砂糖を落とすとパイプ内に落ちます。また、1.5mmの穴へは化粧用品の注射器の針を差し込んで給水します(約1mL入ります)。
巣穴の部屋とえさ場の部屋とは、直径3mmの穴でつながっています。この穴を通り抜けることができるのは、働きアリだけです。つまり、女王アリは巣穴の部屋から出られないようになっています。
以上は初代「アンテキューブ」と同じですが、この「アンテキューブⅡ」には、次の2つの機能が加わります。
一つは、巣穴の部屋の側面に穴が空いていることです。直径7mmの穴が1つあり、この穴の大きさは、女王アリが十分に通れる大きさです。

直径7mmの穴が1つある

直径7mmの穴が1つある

この穴と同じ大きさで、全く同じ位置に穴があるのが「アンテモジュール」で、この「アンテモジュール」を併用することで巣を拡張することができるのです。

アンテモジュールを1つ使うと

アンテモジュールを1つ使うと

アンテモジュールを3つ使うと

アンテモジュールを3つ使うと

アンテモジュールを5つ使うと

アンテモジュールを5つ使うと

ちなみに、上の組み合わせの例では、併用する「アンテモジュール」の数が奇数個になっていますが、もちろん偶数個を併用することもできます。
ベースステーションと拡張ユニット、または拡張ユニット同士の結合の仕方ですが、セロハンテープを使うとよいでしょう。底面と両側面に貼ると安定します。また、セロハンテープですので、分解も容易になります。
「アンテキューブⅡ」で追加されたもう一つの機能は、 巣穴の部屋に水入れがあることです。上の写真右側がそれです。高さ6mmの壁で仕切っていて、およそ0.4mLの水が入ります。巣穴の部屋に水を常時蓄えることができることで、まだ働きアリがいない初期の女王アリを容易に飼育することができるようになりました。
「アンテキューブⅡ」には、上の写真には写っていませんが、直径7mmの通路を塞ぐシリコン栓が付属しますので、単独で使用することもできます。1年間は、ベースステーションのみで飼育し、2年目から拡張ユニットを連結して飼育することもできます。
なお 、「アンテキューブⅡ」の一品一品に、シリアル番号を記載したシールを貼っています。このシールは、耐水性ですので、濡れても文字がにじむことはありません。シールの地は、通常は半透明で、濡れると透明になり、乾きかけは白くなりますが、また乾くと元の半透明に戻ります。

 ○材質:板部 透明アクリル板(カット面磨きなし)厚み3mm

設計図

設計図

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