羽アリは毎年生まれるか

クロオオアリでは、創巣から何年か後に羽アリが生まれるのですが、何年後から羽アリが生まれるのかは、私にはまだ分かりませんし、そもそもコロニーの個体差(集団差)や、巣のある場所の周りの環境の差や、気候などが要因となって、一律に何年後からということではないでしょう。
では、何年後かに羽アリが生まれるようになってからは、毎年羽アリは生まれるのでしょうか。このことについては、過去4年間の観察で少し分かってきました。
自宅の庭にはいくつかクロオオアリの巣があるのですが、この内、これまでに羽アリを見たA巣とB巣とC巣で、年次ごとに振り返ってみましょう。

2016年 羽アリを見たのは B巣のみ
2017年 B巣と C巣(わずかに雄アリのみ)
2018年 A巣と B巣と C巣(少数の雌雄アリ)
2019年 A巣のみ

B巣は、庭のクロオオアリのコロニーの中で、一番繁栄していると思っていましたが、3年連続で羽アリが出てきた後、今年は羽アリが出てきませんでした。A巣とC巣は2年連続で羽アリが出てきましたが、C巣では3年目は羽アリが出てきませんでした(C巣は、A巣とB巣と比べて、これまでの観察からコロニーの規模が小さいと思われます)。
以上のことから、いくつか考えられるのですが、次のように考えることもできます。

A巣では、羽アリが生まれるようになってからは2年連続で羽アリが生まれていて、来年も羽アリが生まれるかもしれない。
B巣では、少なくとも3年連続で羽アリが生まれたが、コロニーが終焉をむかえた(女王アリが死んだ等)のかもしれない。
C巣では、コロニーの規模が不安定で、来年以降羽アリが出てくるかわからない。

いずれも、来年以降の各コロニーの羽アリの有無を見なければ、確かなことは言えないようです。

1 thought on “羽アリは毎年生まれるか

  1. 伊藤敏雄(愛称バード)

    初めまして。バードと申します。いつもブログを興味深く拝見させて頂いております。

    私も羽蟻の生産が毎年行われるか長年疑問に感じていましたが、仰る通り環境によりますが、同じ巣を観察した結果、コロニーに大きな環境的ダメージが無ければ、基本的には毎年行われると考えています。

    但し、羽蟻生産にはワーカーの減少の上に羽蟻が翌年までコロニーの非生産的居候となる為、大きな負担がコロニーにかかり、コロニーがかなり一時的に衰弱する為、正確に数えた訳ではありませんが羽蟻の生産には多い年と少ない年などバラつきがあります。安定した数の羽蟻生産には、コロニーが大きく充実し安定することが何より必要となる為、自然界では正確に掴めませんが飼育下では、5年目にケブカクロオオアリの雌雄羽蟻生産に成功した例があることから自然界でも5年以上が生産には必要だと思われます。

    次に、前回のクロオオアリ、ムネアカオオアリ同種間及び異種間の親和性に付いてはコロニー創設1~2年目のものは、同種間であれば全く問題ないと考えます。現実に女王の死亡したコロニーには、単独の女王やwが少数のコロニーを合併しても多少の小競り合いはありますが、多くは仲良く生活を始めます。
    自然界でも、同じ枯れ枝や朽ちた木で何匹かの女王が近くにあり、どちらかの女王が死亡したり競合して優勢な女王に繭、幼虫、卵からwまで取られるケースがある場合などあり得ると考えています。飼育下では、多くが大きいコロニーに吸収されています。

    親和性に関し、私は、ムネアカオオアリとクロオオアリの種が思っていたよりかなり近種であると考えています。理由は、体表炭化水素組成や日齢フェロモンなどからです。
    長くなるので今回はこれで失礼します。

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