幼生虫は既に越冬様態に入る

クロオオアリは、成虫と小さな幼虫で越冬します。9月はまだまだ残暑が厳しい日があるのですが、9月の内に幼生虫は越冬の状態になっています。
今飼育しているクロオオアリの大きめのコロニーの様子を観察しました。既に繭は見当たらず、大きな幼虫もいません。

飼育している中で最も大きなコロニー B120614-86 9月28日撮影
2番目に大きなコロニー B15006 9月28日撮影
大きめのコロニー B110608-07 9月28日撮影
大きめのコロニー B14034+133 9月28日撮影
同上のコロニー

以上はクロオオアリの4つのコロニーの様子です。いずれも共通しているのは、幼虫は小さいということです。例外的に、写真の2枚目には、右側に少し大きくなった幼虫が1匹写っています。また、最後の写真には、中央左に少し大きめの幼虫が1匹、右側に卵が写っています。
これから幼虫が成長を始める春までには、随分と期間があることになります。それなのになぜ、成虫のみで冬越しをしないのでしょうか。春に育つ幼虫なら、女王アリはなぜ春になってから産卵をしないのでしょうか。

卵が産み落とされてから孵化するまでには、6月前後の時期で20日弱から1ヶ月弱かかります。ところが、春先に孵化するには、冬の地中の温度は9℃〜10℃前後ですから、1ヶ月では無理でしょうし、そもそも孵化できないとも考えられます。
室内の飼育環境での観察ですが、3月には幼虫は成長を始めています(参照1 参照2 参照3)。そして、地上にクロオオアリが現れるのは3月下旬で、それ以降は地上で餌を捕ることができるようになります。(室内の飼育環境下で、前年の秋以降タンパク源を与えてなくても、春先から幼虫が成長するようです。参照
つまり、前年中に孵化しておけば、春先の早い時期から育ち始めることができるようになります。それが、前年中に孵化して、幼虫で冬を越す利点なのかも知れません。

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