トゲアリの女王アリとの再会

昨年、自宅の近くの野田山で、偶然にもトゲアリの女王アリを見つけたのは9月28日でしたから、もうそろそろあれから1年になります。今年こそは、たくさんの女王アリを採集しようとこの季節が来るのを心待ちにしていました。まだ結婚飛行には少し早いだろうと思いながらも、トゲアリの巣がある場所へと出かけました。
いつもの樹の洞を見てみると、今年の5月にはトゲアリが群がっていたのですが、その時と比べると僅かしか群がっていません。

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トゲアリがいた3本の樹の内、道の下方にあるC巣

別の樹の洞を見ると、ここには全くいないようです。

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トゲアリがいた3本の樹の内、道の中ほどにあるB巣

更に別の樹を見ると、やはり僅かに群がっている程度です。

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トゲアリがいた3本の樹の内、道の上方にあるA巣

結婚飛行の季節を直前にして、たくさんのトゲアリが群がり、羽蟻がその中にたくさんいるのではないか、と思っていたので、いやな思いがよぎりました。「ひょっとしたら、もう結婚飛行が終わってしまったのかも知れない。今年は、昨年と比べてずいぶんと早かったのであろうか。」 そして、クロオオアリとムネアカオオアリの結婚飛行の場合も、今年は例年よりも1週間から2週間程早かったのを思い起こしました。

もし、結婚飛行が終わってしまっていたとしても、とにかく注意深く地面を見ることにしました。すると、まもなく、A巣がある樹の近くの地面で、早歩きをしている少し小柄な光沢のある蟻を見つけました。

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トゲアリの女王アリです。午後2時半頃のことでした。近くに他にもいるかも知れないと思い、探すことに。すると、この場所の少し上方で更に4匹もの女王アリを見つけることができました。

A巣のある樹より上方に5〜6m程離れたところ

A巣のある樹より上方に5〜6m程離れたところ ここで4匹の女王アリを見つけた

他にも、ここから少し上方へ歩いたところで1匹を、下方に歩いたところで1匹を採集し、この日は4時頃までに合わせて7匹を採集しました。

やはり、トゲアリは結婚飛行を終えていたのです。雄アリの死体なども見出せませんでしたので、それがいつであったかを推測できるような痕跡はありませんでした。ところで、採集した7匹のトゲアリの女王アリの内、A巣より離れた別々の場所で採集した2匹は、負傷を負っていました。1匹は、右前脚を失ってはいないものの不自由になっていました。もう1匹は、左後脚の転節以下を失っていました。既に戦いがあったのでしょうか。

左後脚の転節以下を失っている

左後脚の転節以下を失っているトゲアリの女王アリ

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