昨年の7月26日に、その時点で働きアリが1匹のクロオオアリの家族を10組、庭に移植しました。1年目の冬を越したその家族の様子を今日確かめました。
ここ彦根では、冬は何度も雪が積もります。人工的に設置した巣の中で、クロオオアリの家族は、果たしてどの程度の生存率なのでしょうか。
結果は、7〜8割の生存率でした。私の予想からすれば、かなり高い生存率です。10組の内、家族が全滅したのは2組、女王アリのみだったのが1組です。幼虫の存在が確認できたのは2組で、あと1組も幼虫がいるのではないかと思っています。
1号巣:働きアリが8匹いるようです。幼虫もいます。
3号巣:働きアリは15匹位いるようです。幼虫もたくさんいます。10組の中では、この家族が、最もよく繁栄しています。
8号巣:この8号巣こそ、望んでいた巣作りを始めていた家族です。人工的に作っておいた部屋の奥に穴を掘っていて、蓋を開けた際に、そこに移動して行きました。そのため、働きアリの数を数えることができませんでした。また、幼虫の数も分かりません。下の写真では、地中へ行く穴から働きアリが触覚を出しています。
また、薄い色をした働きアリもいました。突然変異でなければ、生まれて間もないのでしょうか。疑問が残ります。
10号巣:働きアリが7匹いるようです。幼虫はいないようです。
昨年の夏から秋にかけても、10組の家族の中で、働きアリが巣から外に出て、働いている姿を見ることは1組もありませんでした。ひょっとしたら、ずっと餌なしで暮らしていたのかも知れません。大きな疑問です。
全滅した4号巣と9号巣、それに女王アリのみになった7号巣の後には、新たに部屋で飼っていた家族を移転しました。
新4号巣:働きアリ8匹と幼虫がいます。