飼育中のトゲアリの様子

現在、飼育しているトゲアリの内、「直短的社会寄生」を試みているトゲアリ以外では、7コロニーを飼育しています。そのうち、最もよく繁栄しているのは、シリアルナンバーT140906-40です。2014年の9月11日にクロオオアリの巣NESTCON01024に侵入して寄生を始めました。2017年6月16日に、カップ型コンクリート製人工巣から小型の水槽へ移し替えました。これが原因かは分かりませんが、この年、特に8月に働きアリがたくさん死んでいます。8月にはトゲアリ(TW)が35匹、クロオオアリ(BW)が2匹、9月にはTW2匹、10月にはTW7匹、11月にはTW1匹、12月にはTW1匹、今年になってからは4匹が死にました(トゲアリは合せて50匹死んだことになります)。けれどもコロニーの規模はそこそこ維持されました。下の写真は、4月30日の様子です。

4月30日撮影 中央下方に女王アリが写っている

更に拡大すると 4月30日撮影

ツーバイフォー材で作ったコの字型の下駄のような置物の下にできた空間に、柱のように幼生虫を積み上げ、その周りに働きアリがいます。女王アリも健在です。
ガを3匹与えたところ、すぐに寄ってきて、分解を始めました。

ガを分解し始めた 4月30日撮影

移植のクロオオアリを発見

今年移植したクロオオアリが生き延びているか心配していましたが、今日、その働きアリを見つけました。
今年移植したクロオオアリのコロニーの働きアリは、昨年生まれた1世代目で、体が小さいのです。そのため、従来から庭にいるクロオオアリの働きアリとは、見て区別がつきます。
その体が小さいクロオオアリが、網の目状のフェンスの鉄線を伝って歩いていました。急いで蜜を持ってきて、フェンス沿いのキウイフルーツまでたどり着いていたこのアリの近くに蜜を垂らしました。

蜜を吸うクロオオアリ 16時36分撮影

やがて、このアリは帰路につきましたが、歩ける道が網目状の鉄線であったため、歩く方向が自由が利かず、とても迷っていました。随分と時間をかけて、フェンスの下のセメントブロックにたどり着きますが、それからも迷っていました。結局、セメントブロックの向こう側へ行き、フェンスのこちら側からは見えなくなり、見失ってしまいました。この働きアリの移住先を特定することはできませんでした。
それから少しして、今年移植したと思われる小さめの働きアリを見つけました。腹部が膨らんでいなかったのと、見失ってあまり時間が経っていなかったので、おそらく先程の働きアリではないでしょう。今度は、フェンス下の鉄製の枠の上を歩いていました。

次に見つけた移植後のクロオオアリ 蜜を吸っている 17時13分撮影

このアリの帰路を追ってみました。この鉄製のフェンスから地面に下りるには、特定の場所を通らなくてはなりません。

フェンスは1.8mごとに一箇所の、鉄の柱でコンクリートブロックに繋がっている

上の写真のように、フェンスとコンクリートブロックは鉄の柱で繋がっていますが、柱の間隔は1.8mもあります。目が見えないアリにとっては難所です。案の定、同じ場所を行ったり来たりしていました。けれども、しばらくしてこの難所を伝ってコンクリートブロックまで下りてくると、今度は迷うことなく歩き、巣へと戻っていきました。その巣は、3月28日に移植したBK17014(その時点で13匹の働きアリ)でした。

右寄り中央少し下の黒く写っている箇所に巣口があった

しばらくして、働きアリが1匹だけで巣から出てきました。これまでの経験から、小さなコロニーの場合は、おそらく先程のアリであっても、仲間を連れて出てこないのです。このアリは、先ほど蜜を見つけた方向へと道しるべも付けずに早走りしましたが、巣の近くの例の難所を通らず、コンクリートブロックの上を主に走っていました。これでは、方角は正しいのですが、蜜のあるフェンスの枠には到達しません。間もなく、そのアリは、移植した巣のある場所に置いていた御影石の板の上に上がりました。そこで、そこに蜜を垂らしました。

御影石の板の上で蜜を飲むクロオオアリ 17時23分撮影

腹部が一杯になると帰り始めましたが、今度は、コンクリートブロックに沿って這わしている散水ホースの上を主に使って走り、とても早く巣へと戻っていきました。

巣口を確かめているところ 人間には巣口はとても分かりづらく、そこに穴があるようには思えないほど 17時24分撮影

ところが意外に思えたのは、とても早足で戻ってきたのに、巣口を確かめた後もすぐには巣の中に入らず、巣口の極く周辺を歩き回っていたことです。この行動は、3回目に蜜を吸って戻ってきた時も見られました。巣がある場所をよりはっきりと覚える行動なのかも知れません。

 

クロナガアリの女王アリを採集

4月26日の午後、クロナガアリを採集しました。昨年は、4月16日に採集していて、その様子については同日のブログ「小型種の女王アリを採集」で触れています。その時は、トビイロシワアリの女王アリではないかと思っていましたが、その翌日、ブログをご覧になった方からクロナガアリだと教えていただきました。
今年もクロナガアリの女王アリが採集できればと思っていましたので、何日も前から気にかけながら庭を見ていました。昨年は午後3時頃でしたが、今年は午後3時少し前に、初めの1匹を見つけました。庭中を探してみましたが、集中して見つかるのは庭の南西向きの場所でした。特定の範囲内に複数の女王アリが歩いていたのですから、その近辺に巣があるはずです。巣があれば、羽アリが群がっていると思われますので、発見しやすいはずですが、どうもそのような個所はありませんでした。そこで、ふと、思い浮かんだのは、南西向きの庭のフェンス越しの外です。案の定そこでも、クロナガアリの女王アリが歩いていました。

フェンス越しの外 道の横には山林がある

ただ、ここでも巣らしい場所は見つけられませんでした。この日、フェンス越しの外も含めて、12匹のクロナガアリの女王アリを採集しました。
ところで、午後4時頃、上の写真の中央辺りですが、そこで2匹のクロナガアリの女王アリが巣穴を掘っているのを見つけました。そのすぐ手前でも、こちらは1匹で巣穴を掘り始めているのを見つけました。もう早くも巣穴を堀り始めだした女王アリがいたのです。
次の動画は、2匹のクロナガアリの巣穴掘りを撮影したもので、3カットを1つに編集しています。
1カット目:16時1分から1分間
2カット目:16時2分から1分間
3カット目:16時53分から3分間
動画では、0分42秒の時点で、片方の女王アリがもう片方の女王アリを巣穴から引きずり出す場面があります。
2分32秒の時点では、片方の女王アリがもう片方の女王アリを巣穴から引きずり出そうとしています。
3分18秒・4分6秒・4分17秒の時点で、同じ片方の女王アリが巣穴から土を運びだす場面が見られます。

2匹で巣作りを始めるクロナガアリの女王アリ 5分間の動画

『アリハンドブック』(文一総合出版)のクロナガアリの項では、「単女王性のアリではあるが、コロニー創成時に複数の新女王が集まって、一緒に巣づくりを始めることが少なくない」と書かれています。この動画は、この記述を裏付けています。
2匹の関係を見ていると、堀り始めたころは、2匹が同じ程度に巣穴を掘っているように見えますが、仲が良いとは言えないようです。やがて、片方が頭部を上にして巣穴に潜り、じっとしています。人間に置き換えれば、ずるいって感じでしょうか。もう1匹が、それでも巣穴を掘り続けようとしているようですが、巣穴の中に潜っている相手が邪魔になったのでしょう。この動画には写っていないのですが、何度も潜っている相手を引き出そうとしていました。
2匹はこんな関係ですから、巣穴を最後まで掘り続けることができるのでしょうか。

4月28日の様子 17時02分撮影

上の写真は2日後の28日の様子です。女王アリの姿はありませんが、未だに巣穴口が塞がれていません。この穴の中に女王アリがいるのかどうか、近い内に調べてみようと思います。

なお、今回必要以上にクロナガアリの女王アリが採集できましたので、ご希望の方には有償とは致しますが、お分け致します。こちらから、お問い合わせ下さい。

今回採集したクロナガアリの女王アリ

クロオオアリの3通りの歩き方

直前のブログでは、再度、クロオオアリの庭への移植を行ったことを書きましたが、その後、夕刻に見てみると、3つのコロニー共に飼育器の惣菜容器から出ていて、女王アリの姿はありませんでした。その内、BK17057では、水槽の角のところに、外に繋がる穴が空いていました。

水槽の右の角のところに外に通じる穴が空けられていた

その穴を見ていると、働きアリが出入りしているのが分かりました。近くに直径10数ミリメートルの穴があり、そこと行き来していました。両者は、32cm程離れています。その穴は、園芸用の支柱で空いた穴のようにも見えましたが、なぜそこに穴があるのかは分かりませんでした。
働きアリが行き来する様子を、初めは一眼レフカメラで動画を撮りましたが、その後はiPadで撮影しました。
以下は、iPadの撮影データです。

撮影開始時刻 4月23日18時8分15秒
連続撮影時間 30分31秒
① 働きアリの往復の記録(経過時刻と時間) 〈〉内は下の動画の経過時刻
帰路 穴から水槽へ 0分15秒出 → 0分50秒着(0分35秒間)
往路 水槽から穴へ 1分45秒出 → 3分07秒着(1分22秒間)
帰路 穴から水槽へ 4分23秒出 → 4分52秒着(0分29秒間)
往路 水槽から穴へ 6分32秒出 → 7分48秒着(1分16秒間)
帰路 穴から水槽へ 9分06秒出 → 9分39秒着(0分33秒間)
往路 水槽から穴へ 11分24秒出 → 12分47秒着(1分23秒間)
帰路 穴から水槽へ 14分00秒出 → 14分28秒着(0分28秒間)
往路 水槽から穴へ 16分30秒出 → 17分40秒着(1分10秒間) 〈1分03秒 → 2分13秒〉
帰路 穴から水槽へ 22分44秒出 → 23分18秒着(0分34秒間) 〈7分17秒 → 7分51秒〉
往路 水槽から穴へ 24分38秒出 → 25分38秒着(1分00秒間) 〈9分11秒 → 10分11秒〉
帰路 穴から水槽へ 26分54秒出 → 27分29秒着(0分35秒間) 〈11分27秒 → 12分12秒〉
往路 水槽から穴へ 28分51秒出 → 30分26秒着(1分35秒間) 〈13分24秒 → 14分59秒〉

② 探索行動の記録
15分27秒〈0分0秒 下の動画の起点〉に画面左下から現れ、21分41秒〈6分14秒〉に水槽へ帰る

下の動画は30分31秒の原動画を最初からの15分27秒間をカットして、15分4秒にしたものです。

15分4秒の動画

この動画には、クロオオアリの3通りの歩き方が記録されています。以下その3通りの歩き方に触れてみます。
時間経過を数値化した上記の働きアリの往復の記録からは、とても顕著な傾向が読み取れます。「水槽から穴へ」向かう際(往路)には、1分以上(平均時間1分18秒)をかけていますが、「穴から水槽へ」向かう際(帰路)には、30秒程度(平均32秒)の時間です。その時間の違いは、歩く距離の違いではなくて、歩くスビードの違いです。往路では、3歩毎に腹部を曲げて腹部の先を地面につけていますが、帰路では、速く歩きながら時々腹部を曲げています。
また、第3の歩き方は、探索行動をしているかに見える歩き方です。腹部を地面には付けていません。
下の動画は、それぞれの場面を拡大して捉えた動画です。

往路では 20秒の動画

帰路では 20秒の動画

探索では 20秒の動画

ところで、クロオオアリが水槽と穴を何度も往復しているのですが、穴に行く目的のようなものが分かりません。また、観察した限りでは、複数のアリが往路と帰路を同時に歩く場面はなく、交互に往路と帰路を繰り返しているところから、1匹のアリの行動とも考えられます。また、一瞬ですが、15分4秒の動画の9分11秒の時点で、水槽から穴へと向かう直前のアリが、仲間のアリを引っ張る場面があります。穴への引越を促す行動だったのでしょうか。

移植の試み 再度

4月4日のブログで「移植」を試みたことを書きましたが、その後の様子を見ると、移植がうまくいっていないように感じています。そこで、再度移植を試みることにしました。移植には、クロオオアリの次の10コロニーを使います。
BK17098 18(働きアリの数)
BK17111 17
BK17057 16
BK17003 14
BK17047 13
BK17079 13
BK17011 11
BK17027 10
BK17028 10
BK17006   9
これらの飼育には、前回移植を行ったクロオオアリの飼育容器とは異なり、大きめの惣菜容器を使っていました。そこで、惣菜容器の上から水槽を被せる方法を採りました。使用していない水槽は3個でしたので、この日は、上記上から3コロニーを移植しました。

移植した場所は、前回の移植場所と同じ西南フェンス下です。ただ、移植箇所は、前回移植した箇所の間としました。直射日光を避けるため、御影石を立て掛けています。

「アリの行列」を考える その5

「ありの行列」を考えるブログシリーズの仮説
⑴最初に餌を見つけたクロオオアリは、帰路道しるべを付けずに巣に戻る。
⑵⑴のクロオオアリは、仲間を連れて餌場へ向かう。その際、道しるべを付けながら進み、その匂いを追いながら、仲間がついてくる。
⑶その帰りも、いずれのクロオオアリも道しるべは付けずに帰巣し、その後餌場へ向かう際、新たな仲間を引き連れて出かける際には、道しるべを付けながら進み、その匂いを追いながら、新たな仲間がついてくる。
今回のブログでは、上記仮説の⑴⑵に言及します。

まず、今回のフィールドについて、下の写真をご覧下さい。

アリの行列を観察したフィールド(アリが実際に歩いた経路の概略も示している)

イチゴを植えている箇所

今年の4月4日のブログ「2018 移植の試み」の2日後の6日、移植した箇所に何箇所か蜜器を設置しておきました。それから、ほぼ毎日、移植したクロオオアリが、この蜜を吸いに来ているか見ていましたが、その気配はありませんでした。ところが、今日になって、この蜜器にクロオオアリが1匹来ていました(午前8時1分ごろ)。このクロオオアリは、中型の働きアリでしたので、この度移植したコロニーの働きアリではないことが分かりました。そこで、「アリの行列」として観察することにしたのですが、このアリが帰路につくとすぐに見失ってしまいました。
ところが、間もなく、すぐ近くにある隣の、やはり移植したコロニー用に設置していた蜜器にも1匹のクロオオアリがいるのに気づきました。このクロオオアリも中型の働きアリでしたので、この度移植したコロニーの働きアリではないことが分かりました。そこで、再度「アリの行列」として観察することにしました。

行列の経路は、上の写真のようでした。詳しく辿ってみましょう。(分・秒は下の動画の時点)
動画は、1匹のクロオオアリの働きアリが、蜜を吸い終わったところから始まります(午前8時11分)。やがて、蜜器を設置している測量杭を下り、地面に下りてきます(1分29秒後)。ところが、歩く方向が定まりません。1分57秒もの間、ほぼ同じ場所を歩き回っています。やっと、イチゴ園の直下の土の坂を登り始めます(3分26秒の時点)。そして、14秒後にイチゴ園の木枠に到達し(3分40秒の時点)、登り詰めると(A地点)板の厚みに当たる面の上を素早く走り去ります。ここで、カメラはアリを見失い、イチゴ園を横切ったところで、再びこのアリを捉えます。アリは、方向を迷うことなくどんどんと芝の斜面を登って行きます。途中、木製の角杭の向こうを通ります。そして、7分0秒の時点で、芝生の中へ姿が見えなくなります。ここに巣口があるようです。動画はそれから10秒間続きますが、再びアリたちが現れる10秒前までの10分28秒間はカットしてあります。
先導するアリは、地面に腹部の先をリズミカルに付けながら歩いていきます。それを追うアリは3匹で、先頭集団のこの4匹は、途中、木製の角杭の上(横)を歩きます(9分05秒の時点 撮影開始からは+10分28秒)。それから、イチゴ園を横切るのですが、今度もカメラはアリを見失い、イチゴ園を横切ったところで、再びこのアリたちを捉えます。その時、このアリ集団は、A地点を通り過ぎて(11分38秒の時点 撮影開始からは+10分28秒)、その箇所で下へと下りては行きません。すぐ後に、カメラがアリたちを捉えた時(12分12秒の時点 撮影開始からは+10分28秒)は、もう既に、イチゴ園の木枠を通り過ぎていましたが、その場所のすぐ上(B地点)から下りてきたと思われます。しばらくは、餌場の方向へと進みますが、蜜器の近くでこの集団は迷った行動を取ります。やがて、蜜を見つけて帰路についた時の方角とは違う向きから、先導していたアリが境界杭を上り始め、他の2匹のアリも境界杭を上り始めます。それからしばらくして、先頭集団にいた4匹目のアリも境界杭に到達します。

16分43秒の動画

関連ブログ
マーキングを撮る(2013年6月12日)
アリの道(2016年4月14日)
クロオオアリの行列の起因は?(2016年5月14日)
道しるべ(2016年10月12日)
「アリの行列」を考える その1(2017年4月06日)
「アリの行列」を考える その2(2017年4月06日)
NHK Eテレ なりきり! での道しるべのこと(2017年4月17日)
「アリの行列」を考える その3(2017年4月18日)
「アリの行列」を考える その4(2018年4月10日)

自宅近くでクロオオアリを発見

クロオオアリを自宅の周辺で探してみました。自宅から北東方向へ70m程山道を歩くと開けた場所があり、そこに菜園があります。その菜園の端辺りにカラスノエンドウが群生していました。

カラスノエンドウが群生している

この場所は、2016年5月7日のブログ「近くにクロオオアリを探して」でも触れています。その時は、クロオオアリの姿がなかったのですが、今回はカラスノエンドウで蜜集めをしている複数のクロオオアリに出会いました。そこで、持参していた蜜を、クロオオアリのすぐ近くのカラスノエンドウの茎や葉などに垂らしました。この場所の野生のクロオオアリにとっては、初めて接する蜜ですが、何の躊躇もなく、すぐさま吸い始めました。

蜜を吸うクロオオアリ

蜜を与えたのは、短時間で腹部を蜜で一杯に満たし、帰路につかせるためです。そして、その後を追って巣のありかを探します。
2匹の後を追うことができました。巣は、カラスノエンドウの群生地の端から北西方向へおよそ6.5m離れた所にあるようでした。ただ、今日のところは巣口が見つからず、ピンポイントでの巣の場所の特定はできませんでした。

この辺りのどこかに巣口があると思われる

庭の果樹とクロオオアリ

庭には多くの果樹を植えています。2年前(2016年)の3月から植え始めましたので、それほど大きくはなっていないのですが、あちこちで花を咲かせています。そんな花の咲いた果樹にクロオオアリがやってきています。

ナシ 4月4日撮影

アンズ 4月10日撮影

モモ 4月11日撮影

ブルーベリー 4月17日撮影

 

クモに襲われたクロオオアリ その瞬間

玄関先にクロオオアリが1匹、餌を求めてか歩いていました。そこで、蜜を与えて、帰路を追って巣のありかを探すことにしました。クロオオアリは、帰路かなり迷って、巣がないと思われる方向に歩いたりしていました。その間、ビデオ撮影をしていましたが、ある瞬間、クロオオアリが突然姿を消しました。クモのようでしたが何者かに襲われたようでした。後でビデオを見ると、襲ったのはやはりクモであることが分かりました。思いがけず、貴重な一瞬をビデオに収めることができました。

クモに襲われる 28秒ムービー 4月12日録画

「アリの行列」を考える その4

昨年は3回に渡って、「アリの行列」について言及してきました。今年は、主にビデオを活用して「アリの行列」について考察していきたいと考えています。

「ありの行列」を考えるブログシリーズの仮説
⑴最初に餌を見つけたクロオオアリは、帰路道しるべを付けずに巣に戻る。
⑵⑴のクロオオアリは、仲間を連れて餌場へ向かう。その際、道しるべを付けながら進み、その匂いを追いながら、仲間がついてくる。
⑶その帰りも、いずれのクロオオアリも道しるべは付けずに帰巣し、その後餌場へ向かう際、新たな仲間を引き連れて出かける際には、道しるべを付けながら進み、その匂いを追いながら、新たな仲間がついてくる。
今回のブログでは、上記仮説の⑴⑵に言及します。

まず、今回のフィールドについて、下の写真をご覧下さい。

アリの行列を観察したフィールド(アリが実際に歩いた経路の概略も示している)

観察を行ったのは4月10日です。上の写真では、奥に餌場があり、手前に巣の出入り口があります(両者は直線距離で3.8m離れています)。次の動画では、餌場を見つけた1匹のクロオオアリが、蜜を吸っているところから動画が始まります。

14分13秒の動画(撮影開始から撮影終了まで無編集です) クロオオアリは、3分43秒後に巣に帰り、再び出てくるのは7分34秒後です。その間の3分51秒間は、中飛ばしでご覧になれます。

この蜜場は、当日初めて設置したものです。そのようにしたのは、アリの今回の行動が、過去の何らかの行動に影響されないようにするためです。今回の観察では、上記の仮説を一般化するため、「クロオオアリが、初めての場所で餌を見つけた時、どのように行動するか」を調べています。
さて、上の動画からは、次のことが分かります。

①帰路と往路は同じ道にはなっていない。
蜜を吸い終わったクロオオアリは、蜜器から下りると巣のある方に向かって土の上を歩き始めます。ところが、往路では、蜜器に近づいた時、散水ホースを越えて(12分46秒の時点)コンクリートブロックの上を歩いて蜜器に到達します。
また、巣口近くでは、帰路では清水白桃の苗木を植えている周りの土の上を歩いています(3分6秒の時点)が、往路では、土のある場所には踏み入らず、芝生の上を歩いています。
また、全体的に、帰路と往路の道はずれています。

②往路の時のみに道しるべを付けている。
帰路の際には、道しるべを付ける動きはありませんが、往路では、先頭のアリが芝や地面に腹部をリズミカルに曲げて歩く様子が見られます。(先頭のアリが4匹のクロオオアリを誘導しています)

帰路と往路が一致していれば、帰路の際に道しるべを付けているのではないかと考えられますが、観察の結果は、帰路と往路は一致していません。ですから、道しるべは、②のように、往路の際のみに付けていると考えるのが妥当です。
なお、この観察では、蜜を見つけたアリが、往路を先導したアリでもあると考えてはいますが、これは、これまでの経験上そのように考えてのことです。蜜を見つけたアリに何らかの印をつけたわけではないため、厳密には断定はできません。