タグ別アーカイブ: クロオオアリ

同じコロニーの2度目?の結婚飛行

梅雨空の曇天で、小雨が僅かに降ったり止んだりしていました。庭を歩いていてふとB巣の近くでクロオオアリの有翅女王アリを見つけました。更に辺りを見ると有翅女王アリが数匹歩いています。そこで、A巣の方はと思い見ると、かなりの数の有翅女王アリと雄アリが巣から出て歩いていました。結婚飛行です。更に、もしかしてと思い、C巣を見ると、数は少ないのですが、有翅女王アリと雄アリの姿がありました。
5月16日にA巣とB巣で結婚飛行が行われたことは、既にブログに書きましたが、今日はC巣でも結婚飛行が行われようとしていました。これまでの観察から、クロオオアリの場合、結婚飛行が数日に渡って行われることが分かっていますが、5月16日の結婚飛行がメインだと思っていましたので、今回の羽アリの数の多さは意外でした。また、曇天で小雨も僅かですが降っている中での結婚飛行ですから、このことも意外でした。ちなみに気温は25℃程でした。
A巣とB巣の結婚飛行を見たのは今回が2度目ですが、観察できていない日もあったかも知れません。それにしても、5月16日からは、22日も日を空けて結婚飛行が行われたのですから、これも意外なことです。

A巣の様子 15時31分撮影

C巣の様子 15時35分撮影

画面左上から外気温 その下は湿度

栗の花にもクロオオアリが

これまでに、庭の果樹にやって来るクロオオアリを紹介してきましたが、栗の花にもクロオオアリが来ていました。

地味な花ながら蜜が出ているようだ 16時54分撮影

体に花粉がついている 花粉を媒介することになる 16時57分撮影

体に花粉がついているクロオオアリもいましたから、受粉を媒介することもあるのでしょう。

過去の関連ブログ(今年の庭の果樹)
庭の果樹とクロオオアリ」(4月17日)
柿の花にも蜜が」(5月18日)
桑の実とサクランボの花外蜜腺」(6月4日)

移植後のBK17207の生存を確認

今年になって庭に移植したクロオオアリのコロニーの中で、また新たに生存しているコロニーを見つけました。東南フェンスに4月1日に移植したBK17207です。このコロニーは移植時は働きアリが10匹いました。

庭に設置している蜜器に蜜を配っていたところ、偶然にもある蜜器の中にクロオオアリがいました。そのクロオオアリは小柄でしたので、おそらく今年移植したコロニーの働きアリだろうと思いました。そこで、蜜を吸った後、帰路を追ってみると、案の定、今年移植した場所にある小さな穴の中に入っていきました。

同じクロオオアリが2回目に訪れているところ 帰路につく直前 16時36分撮影

再び巣に戻ったところ 巣穴に入る瞬間 16時37分撮影

アンテグラウンドⅠ型

「アリたちの広い活動スペースを作りたい。その中には、いつも水があり、蜜のある植物も育っている」─ そんな構想を、かなりの以前から持っていました。それをどんな形で実現するかを最近になって考えてきました。そうしてできあがったのが、「アンテグラウンドⅠ型」です。

アンテグラウンドⅠ型全体像

大きさは、450mm×600mm規格のアクリル板を使って、底面積が最大の大きさになるように作りました。
このアンテグラウンドⅠ型は、大きくは4つの部分から構成されています。
○本体(水色の部分)
○クリーナーボックス(黄色の部分)
○リフト(下の茶色の部分)
○プラントライト架台(外側の部分)

本体・クリーナーボックス・リフトの正面図

本体・クリーナーボックスの側面図

本体の中には15cm立法の水槽を入れ、濾過器をつけてメダカを飼います。

メダカは5匹入れた

この水の中にアリが廃棄物を入れたとしても、メダカの餌になって、水は腐らないでしょう。これで、アリが水を汚すことによる水変えは、必要でなくなります。またこの水は、アリの飲料水になります。水が飲みやすいように、水槽には水面に達する木製のスロープを取り付けています。

木製のスロープ クロオオアリは水辺が好きなようだ

その水槽の中のメダカに餌を与える際、蓋を開けることなく給餌できるように、蓋に穴を空けてガラス製のロートを設置しました。また、水槽の水を補給する際にも使います。

本体の蓋に径6mmの穴を空けロートを通している ロートの穴はシリコン栓で塞いでいる

水槽からは、絶えず水蒸気が出ているはずです。ところが、アクリルは水を容易に吸収し、湾曲します。すると、飼育ケースにすき間ができやすい状態になります。そこで、本体の空気を換気することにしました。取り付けたのは、4cm四方の小さなミニ送風機です。これは、コンピュータ用の冷却ファンで、USB電源で動きます。

ケースの中の空気を吸い出すようになっている

この他に何も取り付けない蓋もある

ミニ送風機の下のアクリル板には、1.5mm径の穴を多数空けています。この穴の大きさでは、クロオオアリの働きアリはくぐり抜けることができません。
ところで、ケースの中に何か物を入れる際に便利なようにある工夫をしています。それが、右側の蓋にあるアントピットです。これは傾斜のある落とし穴になっていて、例えば脱走したアリなども楽にケースの中に落とし入れることができます。

傾斜の角度は60°になっている

もちろんこのアントピットには、ケースの中から出てこられないように穴を塞ぐ蓋もついています。
さて、冒頭に書いた「蜜のある植物」も本体の中に入れています。

イチゴの苗 土の替わりになっているのがハイドロボール 肥料としては水耕栽培に有効な液肥を使っている

植物の選定には少し迷いました。本体ケースの高さの内法は22cmですから、背が高くなる植物は入りません。花外蜜腺のある植物なら、長い間蜜が集められそうでしたが、背が低い植物は見当たりませんでした。そこで、長い間に渡って花が咲き、花に蜜があり、実もできる植物として、品種名が「トスカーナ」という赤花イチゴにしました。
そのイチゴを育てるために、プラントランプを使います。2つ前の写真には、プラントランプの光がアクリル板に反射して写っています。
ところで本体の底面には1.5mmの穴を空けています。

本体底面には1.5mm径の穴が多数ある

自然界では雨が降って汚れが流されますが、同様に、本体が汚れた時に水で洗うためです。汚れを含んだ水は、この1.5mm径の穴から下へと流れ落ちます。その水を受けるのがクリーナーボックスです。クリーナーボックスは、本体の下部21mmの部分の周囲を囲んでいて、水が決して外には漏れ出さないようになっています。クリーナーボックスに水が溜まると、クリーナーボックスを本体から離して水を捨てると便利です。それには、本体を上方へ持ち上げて固定すれば良いわけです。

本体を持ち上げた時

最初から2番目の図と比べて見て下さい。上図の濃い茶色の部分は非固定の木材で、リフトと本体との間に挟むことで、本体を30mm持ち上げることができます。こうすることによって、クリーナーボックスを本体下から取り出せるようになり、その中の水を捨てることができるようになります。
このアンテグラウンドⅠ型には、左右にそれぞれ2つのアクリルパイプがついていて、クロオオアリのコロニーとホースで繋ぎます。右側にあるアクリルパイプの1つには、S/N:B110608-07のクロオオアリのコロニー(2011年6月8日に新女王アリを採集)を、左側のパイプには、S/N:B15006のクロオオアリのコロニー(2015年5月27日に新女王アリを採集)を繋げました。これまで、人工飼育下では、一つの空間を2つのコロニーが共有するということはありませんでしたので、何か新しい発見があるかも知れません。

桑の実とサクランボの花外蜜腺

クロオオアリの食性についての直近のブログとしては、「柿の花にも蜜が」で蜜を集めるクロオオアリの様子に触れましたが、庭の桑の木にもクロオオアリがやって来ていました。ちょうど今は、桑の実がとてもたくさん実っていて、その実の果汁がお目当てのようです。

桑の実の果汁を吸いに来たクロオオアリ 腹部が膨らんでいる 小型のクワガタムシの雌雄もいた 6月3日18時01分撮影

次は、今日のサクランボ(品種名は「さおり」)の様子です。ここにもクロオオアリが来ていました。葉柄に花外蜜腺があるようです。

花外蜜腺を舐めるクロオオアリ 6月4日13時50分撮影

6月4日13時53分撮影

ただ、この花外蜜腺からは、あまり蜜は出ていないようです。クロオオアリは、枝から葉柄へと進み、この花外蜜腺をほぼ必ず舐めるのですが、それはとても短い時間で、蜜を吸っているとは思えません。現に、その時サクランボの木に訪れていたクロオオアリの腹部は、どの個体も膨らんでいませんでした。ところが、そのように思っていると、サクランボから下りていくクロオオアリがいて、その個体の腹部は膨れていました。

巣へ帰りかけたところ 腹部が膨れている 6月4日13時54分撮影

この木にはアブラムシは付いていないので、サクランボの花外蜜腺から、僅かだと思いますが、蜜(樹液)が出ているようです。

腹部が異常に膨らんだ女王アリ

クロオオアリの女王アリの中には、腹部が異常とも思われるほど膨らんだ個体をたまに見かけることがあります。今日も、そんな女王アリがいました。

腹部が異常に膨らんだクロオオアリの女王アリ 5月23日9時39分撮影

卵をたくさん孕んでいるのでしょうか。そんな風にも思えるのですが、そうではないのです。今回は次のようにはしませんでしたが、女王アリをすごく驚かせると、腹から茶色っぽい透明な液体を出して、逃げ惑うことがあります。働きアリの場合も、腹部をぱんぱんに膨らませているのをよく見かけますが、それと同じなのでしょう。通常は、その都度、働きアリから養分を受け取っているはずですが、腹部に養分をたくさん溜め込むこともあるのでしょう。

J巣 クロオオアリの巣

5月8日のブログ「女王アリが出てきた」で、庭に20cm四方の大きさのトラバーチンという岩石を踏み石として敷いたことを書きましたが、5月21日、更に別の場所にも敷石を敷きました。同じ大きさのトラバーチンで、色は桃色です。

敷石を敷いているところ

ところで、最後の敷石を敷こうと敷石の形に地面をカットしていると、クロオオアリを3匹ほど見かけました。この辺りではクロオオアリが地面を歩いていることがあるので、危害を加えないように気をつけながら作業をしていましたが、狭い範囲にクロオオアリが3匹もいるのは意外な感じでした。そう思っていると、敷石の形にカットした地面に穴があることに気づきました。それがクロオオアリの巣穴のようです。
穴の中を覗いて見ると、確かにクロオオアリがいました。これ以上外へ出てこないように小石で穴を塞ぎました。そうしておいて、辺りを歩いている3匹のクロオオアリをフィルムケースを使って捕らえて、そのフィルムケースの蓋を開けて、小石を外してその穴に被せました。3匹のクロオオアリは巣穴の中に入っていきました。敷石敷きの作業は、中断しておきました。
次の日、巣穴の場所を見ると、巣穴から土を運びだすクロオオアリがいました。どうやら1匹で作業をしているようでした。

1匹の働きアリが巣穴から土を運び出したところ 中央上辺りに巣穴が見える 5月22日10時31分撮影

この巣の位置は、B巣の斜面上方2〜3mの場所です。ですから、この巣口はB巣の別の巣口とも考えられますが、確かめはしませんでした。もし、そうではなくて、別のコロニーの巣ならば、新発見となります。今のところこの巣をJ巣と名付けることにします。

柿の花にも蜜が

まだ幼木ですが、庭に富有柿を植えています。その柿の木にもクロオオアリがやって来ていました。

蜜を吸っているようだ 5月18日8時24分撮影

でも、柿の花からも蜜が集められるのでしょうか。上の写真をよく見ると、花に頭部を突っ込んでいるアリの腹部が膨れています。木から下りて巣へと帰っていくクロオオアリの腹部も膨れていました。

木から下りて巣へと帰っていくクロオオアリ 腹部が膨れている

クロオオアリは、柿の花からも蜜を集めることができることが分かります。

結婚飛行を襲うカラス

昨日15日は、蒜山高原でオオアリの結婚飛行がありましたが、自宅の庭のクロオオアリも結婚飛行をしたと思われます。ただ、その痕跡があったわけではありませんが。
本日16日も朝からとてもよい天気でしたので、今日も庭で結婚飛行が見られるのではないかと思っていました。案の定、午前中から巣口で羽アリの姿を見ました。
午後1時前から、巣口の様子をタイムラプス設定で撮影することにしました。再生時に、実際の時間を1/12に短縮します。このブログでは、2分間(実際の時間は24分間)に編集したものと、4分間(実際の時間は48分間)に編集したものを紹介します。いずれも時間内は無編集です。
ところで、撮影時は私は現場を離れていましたので、このタイムラプス動画を後で見るまでは、その間に何が起こっていたのかは知らなかったわけですが、タイムラプス動画を見て、これまでにない発見をすることになりました。それは、私が現場を離れていたからこそ捉えられた貴重な映像でした。
まず、12時54分から24分間のタイムラプス動画(2分間)です。

2分間のタイムラプス動画 12時54分から24分間撮影

この動画では、初めから1分20秒の時点と1分50秒の時点でカラスが現れます。以下は1分20秒時点での時系列のスナップショットです。

カラスがやって来る

1つ目の巣口にくちばしを突っ込む

次の獲物を狙おうとしている

女王アリを1匹捕らえたようだ

2匹目を襲ったところ

くちばしに女王アリを2匹くわえている

次は、15時27分から48分間のタイムラプス動画(4分間)です。

4分間のタイムラプス動画 15時27分から48分間撮影

この動画では、初めから26秒・37秒・3分37秒の時点でカラスが現れます。以下は3分37秒時点での時系列のスナップショットです。

既に女王アリなどを何匹もくわえている

竹串の女王アリを狙う直前

竹串の女王アリを襲った後、巣口にくちばしを突っ込む

とてもたくさん女王アリなどをくわえている

同上 くわえられたアリの姿がよく見える

 

結婚飛行には、こんな危険があったのです。

新女王アリの移植

今年になって既に58コロニーの「移植」を行ってきました。これらのコロニーは、働きアリがいる飼育中のコロニーでした。この度の蒜山高原行きの採集旅行では、目標を超えてクロオオアリの女王アリが採集できましたので、採集した翌日の16日の朝、この新女王アリを移植することにしました。
この採集したばかりのクロオオアリの新女王アリの移植は、昨年も行っています(「移植」を試みる)。その結果について、昨年の7月20日のブログで触れていますが、その時点では、移植した10匹のクロオオアリの女王アリの内、2箇所で働きアリが巣穴を出入りするのを確認していました。しかし、今年の春以降、巣穴があった場所で、巣穴らしい穴が見つからず、働きアリの姿もないことから、この2つのコロニーは、越冬中に死滅したものと考えられます。
今年は、昨年よりもずっと多い37匹の新女王アリを移植しました。その内20匹は、女王アリが地面を自由に歩き回らないように、プラスチックケースの中に閉じ込め、巣穴を掘る場所を限定します。

東フェンス外に移植した11箇所 プラスチックケースを被せ、女王アリが巣穴を掘る場所を限定している

西斜面下方に移植した9箇所

東フェンス外に移植してからおよそ1時間後には、穴を掘り始めた女王アリがいました。

穴を掘り始めている 9時9分撮影

更に1時間後、別の複数の女王アリも巣穴を掘り始めていました。

巣穴を掘り始めた別の女王アリ 10時9分撮影

37匹の内残りの17匹は、ケースに入れることなくそのまま庭に放ちました。

庭に放したクロオオアリの女王アリ 自由に移動できる 10時44分撮影

17匹の内、10匹は東斜面に、7匹は西斜面に放ちました。それらの女王アリがどこに行ったかは追跡していませんが、その内の1匹だけは、偶然居場所を見つけました。

既存の穴に入っている 10時53分撮影

既存の穴を見つけたようで、その穴の中にいました。クロオオアリの女王アリにとっては、その穴の入り口は少し大きめのようでした。深さはあまりないようで、しばらくすると穴の底の土を顎でくわえて運び出し始めました。……無事に巣作りができればよいのですが。