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結婚飛行を襲うカラス

昨日15日は、蒜山高原でオオアリの結婚飛行がありましたが、自宅の庭のクロオオアリも結婚飛行をしたと思われます。ただ、その痕跡があったわけではありませんが。
本日16日も朝からとてもよい天気でしたので、今日も庭で結婚飛行が見られるのではないかと思っていました。案の定、午前中から巣口で羽アリの姿を見ました。
午後1時前から、巣口の様子をタイムラプス設定で撮影することにしました。再生時に、実際の時間を1/12に短縮します。このブログでは、2分間(実際の時間は24分間)に編集したものと、4分間(実際の時間は48分間)に編集したものを紹介します。いずれも時間内は無編集です。
ところで、撮影時は私は現場を離れていましたので、このタイムラプス動画を後で見るまでは、その間に何が起こっていたのかは知らなかったわけですが、タイムラプス動画を見て、これまでにない発見をすることになりました。それは、私が現場を離れていたからこそ捉えられた貴重な映像でした。
まず、12時54分から24分間のタイムラプス動画(2分間)です。

2分間のタイムラプス動画 12時54分から24分間撮影

この動画では、初めから1分20秒の時点と1分50秒の時点でカラスが現れます。以下は1分20秒時点での時系列のスナップショットです。

カラスがやって来る

1つ目の巣口にくちばしを突っ込む

次の獲物を狙おうとしている

女王アリを1匹捕らえたようだ

2匹目を襲ったところ

くちばしに女王アリを2匹くわえている

次は、15時27分から48分間のタイムラプス動画(4分間)です。

4分間のタイムラプス動画 15時27分から48分間撮影

この動画では、初めから26秒・37秒・3分37秒の時点でカラスが現れます。以下は3分37秒時点での時系列のスナップショットです。

既に女王アリなどを何匹もくわえている

竹串の女王アリを狙う直前

竹串の女王アリを襲った後、巣口にくちばしを突っ込む

とてもたくさん女王アリなどをくわえている

同上 くわえられたアリの姿がよく見える

 

結婚飛行には、こんな危険があったのです。

新女王アリの移植

今年になって既に58コロニーの「移植」を行ってきました。これらのコロニーは、働きアリがいる飼育中のコロニーでした。この度の蒜山高原行きの採集旅行では、目標を超えてクロオオアリの女王アリが採集できましたので、採集した翌日の16日の朝、この新女王アリを移植することにしました。
この採集したばかりのクロオオアリの新女王アリの移植は、昨年も行っています(「移植」を試みる)。その結果について、昨年の7月20日のブログで触れていますが、その時点では、移植した10匹のクロオオアリの女王アリの内、2箇所で働きアリが巣穴を出入りするのを確認していました。しかし、今年の春以降、巣穴があった場所で、巣穴らしい穴が見つからず、働きアリの姿もないことから、この2つのコロニーは、越冬中に死滅したものと考えられます。
今年は、昨年よりもずっと多い37匹の新女王アリを移植しました。その内20匹は、女王アリが地面を自由に歩き回らないように、プラスチックケースの中に閉じ込め、巣穴を掘る場所を限定します。

東フェンス外に移植した11箇所 プラスチックケースを被せ、女王アリが巣穴を掘る場所を限定している

西斜面下方に移植した9箇所

東フェンス外に移植してからおよそ1時間後には、穴を掘り始めた女王アリがいました。

穴を掘り始めている 9時9分撮影

更に1時間後、別の複数の女王アリも巣穴を掘り始めていました。

巣穴を掘り始めた別の女王アリ 10時9分撮影

37匹の内残りの17匹は、ケースに入れることなくそのまま庭に放ちました。

庭に放したクロオオアリの女王アリ 自由に移動できる 10時44分撮影

17匹の内、10匹は東斜面に、7匹は西斜面に放ちました。それらの女王アリがどこに行ったかは追跡していませんが、その内の1匹だけは、偶然居場所を見つけました。

既存の穴に入っている 10時53分撮影

既存の穴を見つけたようで、その穴の中にいました。クロオオアリの女王アリにとっては、その穴の入り口は少し大きめのようでした。深さはあまりないようで、しばらくすると穴の底の土を顎でくわえて運び出し始めました。……無事に巣作りができればよいのですが。

2018 蒜山高原

2015年10月に現住所に引越してからも、それまでと同様に、オオアリの女王アリを採集するために長野県へも出かけていました。更に、2016年からは、岡山県の県北の蒜山高原へも出かけています。蒜山高原では、2016年の6月11日にクロオオアリの女王アリを13匹、ムネアカオオアリの女王アリを1匹、2017年の5月20日と21日にクロオオアリの女王アリを45匹、ムネアカオオアリの女王アリを10匹採集しています。
今年については、できれば遠方の長野県へは行かずに、蒜山高原だけにしておきたいと思っていました。採集する女王アリの数については、これまでの200〜300匹ではなく、50匹程度でよいとも考えていました。
岡山県の県北を含む5月12日の天気予報では、13日には雨が降り最高気温は17〜18℃程度ですが、14日には最高気温が一挙に10℃近く上がり、更に15日には最高気温が30℃近くまで上がるとのことでした。このことから、オオアリの結婚飛行は14日か、遅くても15日には行われると予想できました。そこで、14日の昼前に自宅を出、蒜山高原へと向かいました。

昨年まとまった数の採集ができた場所(ヒルゼン高原センター付近)へ行ってみると、昨年とは環境が様変わりしていました。

街路樹が切られていた

道路側の街路樹が全て切られていました。ただ花木は残されていました。
巣口の様子を見ると、羽アリの姿がありました。

多くはなかったが羽アリの姿もあった 14時0分撮影

ただ、結婚飛行を始めるには、時間的に少し早過ぎるようです。そこで、夕刻まで別の場所で待つことにしました。午後5時少し前になって、再びこの場所へ行きましたが、まだ結婚飛行は始まっていないようでした。
近くの花木の花を見ると、クロオオアリが来ていました。花の蜜を吸いに来ているのでしょうか。

花の蜜を吸いに来ているのだろうか 17時2分撮影

腹部が膨れているクロオオアリがいました。

腹部が膨れている 17時4分撮影

やはり蜜を吸っていたようです。この花木の花にも蜜があることが分かります。クロオオアリの貴重な蜜源になっているのかも知れません。
結婚飛行の方は、その後も行われませんでした。観察の限りでは、17時18分に雄アリが1匹飛び立っただけでした。

雄アリが1匹飛び立つのが見られた巣口 17時18分撮影

2日目の5月15日、昨日はヒルゼン高原センター付近でしか観察していませんでしたが、昼過ぎになって、別の場所にも行って見ました。

休憩所

そこは、以前ムネアカオオアリの働きアリを見かけた場所でした。案の定、今年もムネアカオオアリの働きアリが歩いていました。そうこうしている内に、ふとクロオオアリの女王アリの羽アリが駐車場を歩いているのを見つけました。

クロオオアリの羽のある女王アリ 13時12分撮影

更に、公園内でムネアカオオアリの女王アリも見つけました。

ムネアカオオアリの女王アリ 13時21分撮影

それからは、次々とオオアリの女王アリを採集することができました。午後4時にいったんこの場所での採集を止め、ヒルゼン高原センター付近へ行きました。
ここでは、もう結婚飛行は終わっていたのか、巣口に羽アリの姿はありませんでした。ですが、結婚飛行を終えて歩いているクロオオアリの女王アリを11匹採集しました。ただ、昨年とは大きな違いがあり、ムネアカオオアリの女王アリは1匹もいませんでした。また、採集できた数が少なかったという違いもあります。
ヒルゼン高原センター付近での採集を30分間ほどで終え、再び休憩所へ戻りました。午後5時頃になって、腹部を失ったムネアカオオアリの羽アリを見つけました。

腹部のないムネアカオオアリの女王アリ 17時5分撮影

この腹部を失ったムネアカオオアリの有翅女王アリについては、昨年ヒルゼン高原センター付近で多数見つけています。この事変はよくあることなのでしょうか。

今回の採集旅行では、クロオオアリの女王アリは96匹(休憩所85匹、ヒルゼン高原センター付近11匹)、ムネアカオオアリの女王アリは11匹(休憩所のみ)採集できました。クロオオアリの方は十分な数が採集できたことになります。ムネアカオオアリの方はもっと採集したいところですが、今年の採集旅行は、この1回だけで終えることにしました。

女王アリが出てきた

昨日は終日雨、今日の朝は曇っていました。今日は朝から、飛び石をB巣の辺りに敷く予定にしていました。作業を始めようと、B巣の辺りに行ってみると、1匹のクロオオアリの女王アリが歩いていました。

クロオオアリの女王アリが歩いていた 5月8日9時23分撮影

他にもいるのではないかと、辺りを見回しましたが、この1匹だけでした。B巣では、昨年は5月18日に、一昨年は5月27日に結婚飛行を観察しています。今日は結婚飛行をするには、まだ少し時期が早いようです。
1時間後、近くの巣口を覗いてみると、雄アリの姿が見えました。

写真には雄ありが2匹写っている 5月8日10時23分撮影

さて、飛び石ですが、このB巣を出入りする働きアリを保護するために敷きます。

敷石を敷いたところ

B巣の巣口は、上の写真の敷石の左横にあり、ほとんどのアリは写真右のフェンスとの間を行き来します。昨年の中頃までは、まだ芝生が今ほど広がってはなく、地面を歩くアリが見つけやすかったのですが、芝生が広がってくると、芝生の中を歩くアリは、見つけにくくなっていました。そこで、ここを歩く際には、細心の注意を払っていました。これ解消するために、敷石を敷いたのです。この敷石は、20cm四方の大きさのトラバーチンという岩石で、片足を置くだけなら十分な広さがあります。白いトラバーチンなので、クロオオアリがこの石の上を歩いていると分かり易く、うっかり踏んでしまうことはなくなるでしょう。

大きめのコロニーを移植

5月1日、クロオオアリの大きめのコロニーを2つ、庭に移植しました。
S/N:B15017
2015年5月27日に新女王アリを採集したコロニーで、同年6月10日に卵18個の時、アンテネストに入れて飼育していました。コロニーは比較的大きめです。
S/N:B15125
上記と同じく2015年5月27日に新女王アリを採集したコロニーです。カップ型のコンクリート製の人工巣で飼育していました。2016年7月9日に、働きアリ4匹、繭1個、幼虫8匹、卵16個の中へ、S/N:R15-10Rのムネアカオオアリの繭8個、幼虫6匹を加えました。同年8月22日には、クロオオアリの働きアリが20匹以上、ムネアカオオアリの働きアリが10匹になっていました。その後、人工巣を水槽の中に入れて飼っていました。現在では、B15017よりも小さいですが、大きめのコロニーになっていました。

B150170を移植したところ 5月1日14時01分撮影

B15125を移植したところ 5月1日14時31分撮影

いずれも、ガザニアを植えている花壇に移植しました。この花壇は、庭の平面と斜面の境目にあり、フェンス外の山林からは離れていますが、斜面には果樹が植えてあります。大きめのコロニーですので、それでも山林へ行けるかも知れませんし、果樹の恩恵を受け取れるかも知れません。それに、最もよい利点としては、人間の都合ではありますが、観察しやすい場所でもあります。
B15017を移植してから1時間半ほどたった頃、移植場所の周辺にかなりの数のクロオオアリの働きアリが歩いていました。ふと直下の石垣を見ると、たくさんのアリたちがすき間を掘っていました。

石垣のすき間を掘っている 5月1日15時25分撮影

1時間程のとても短い時間で、アンテネストに被せている水槽の下から外へと出てきたようです。水槽と地面との間は、すき間ができないように外側から土をしっかり被せていましたから、こんなにも早く、水槽から出てくるとは思ってもいませんでした。
やがて、穴掘り(巣作り)は、石のすき間の他の場所でも始まりました。少なくとも5箇所はありましたが、それらは1.3mほどの範囲に点在していましたので、一つの巣に繋がるようには思えませんでした。

石垣の巻き尺をおいている範囲に少なくても5箇所で巣作りをしていた

B15125の方は、翌日の2日になってもカップ型の人工巣の中にいました。ところが何の前兆もなく、3日の朝に見た時には、既に1匹も残らず引越した後でした。辺りを見回しましたが、アリの姿はなく、また、水槽の中にも穴を掘った痕跡(砂粒など)もありませんでした。ただ、水槽の壁面下に、元々あったような穴がありました。もしかしたら、この穴から石垣のすき間へと抜けたのかも知れません。どこに新居を構えたのかが、分からなくなったのが残念でした。

虫を運ぶクロオオアリ

この時期、庭のクロオオアリは、ほぼ全てと言っていいほど、蜜を集めて巣に戻っていきます。昆虫などを巣に運び込むところはほとんど見ることができません。ですが、時たま、何かをくわえて巣へと運んで行くのを目にします。

ハエ目(双翅目)の仲間のようだ 4月30日16時13分撮影

ダンゴムシのようだ 5月1日16時49分撮影

何かの幼虫のようだ 5月1日18時0分撮影

関連ブログ
アリ日記 2012/06/06〜08(4)クロオオアリ・ムネアカオオアリの食性」(2012年6月12日)
クロオオアリが運んでいたもの」(2016年4月12日)
庭のクロオオアリの半日」(2016年10月16日)

ムネアカオオアリに受け入れられなかったクロオオアリ

今年3月28日のブログ「ムネアカオオアリの同種間共存」で触れた共存コロニーのその後ですが、4月2日に、ムネアカオオアリの働きアリ5匹の中へ、S/N:RK170530-017のムネアカオオアリの働きアリ4匹を加えました。この時も 喧嘩なく、受け入れられました。また、4月22日には、ムネアカオオアリの働きアリ8匹の中へ、S/N:R15073のムネアカオオアリの働きアリ11匹を加えました。
そして本日5月1日に、S/N:R11055+070のムネアカオオアリの働きアリ3匹とクロオオアリの働きアリ1匹を加えました。注目すべきは、このクロオオアリの働きアリ1匹です。そもそもこのR11055+070は、2016年の11月1日にムネアカオオアリの女王アリが死んでからもクロオオアリと共存していたコロニーです。(詳しくは「異種間で共生するクロオオアリとムネアカオオアリ」を参照)果たして、ムネアカオオアリだけでできあがっている共存コロニーの中へ、これまでムネアカオオアリと共存していたとは言え、クロオオアリが入っていけるものなのでしょうか。

ムネアカオオアリは辛うじて受け入れられたようだ 5月1日撮影

クロオオアリは殺されてしまった 5月1日撮影

結果は、ムネアカオオアリの働きアリは受け入れられましたが、クロオオアリの働きアリは受け入れられませんでした。

クロオオアリに受け入れられたムネアカオオアリ

今年3月28日のブログ「クロオオアリの同種間共存(1)」で触れた共存コロニーのその後ですが、4月5日に、S/N: B15053+Rからクロオオアリの働きアリを7匹(+Rとありますが、既にムネアカオオアリはいません)を加えました。この時も 喧嘩なく、受け入れられました。また、4月14日には、S/N:BH17022のクロオオアリの働きアリ7匹と幼虫3匹を加えました。
そして本日5月1日に、S/N:B130605+R(旧名B131015)のクロオオアリの働きアリ6匹とムネアカオオアリの働きアリ1匹を加えました。注目すべきは、このムネアカオオアリの働きアリ1匹です。そもそもこのB130605+Rは、昨年の3月14日にクロオオアリの女王アリが死んでからもムネアカオオアリと共存していたコロニーです。(詳しくは「異種間で共生するクロオオアリとムネアカオオアリ」を参照)果たして、クロオオアリだけでできあがっている共存コロニーの中へ、これまでクロオオアリと共存していたとは言え、ムネアカオオアリが入っていけるものなのでしょうか。

クロオオアリの共存コロニーに受け入れられたムネアカオオアリ 5月1日撮影

結果は、ムネアカオオアリの働きアリ1匹も、クロオオアリの働きアリ6匹と同様に、このコロニーに受け入れられました。

 

女王アリの引越

移植の試み 再度」で紹介した今年2回目の移植は、27日、28日にもそれぞれ3コロニーずつ移植を行いました。30日の午後には、その内の9番目に移植したシリアル番号BK17028の水槽の被せものを取りましたが、引越先の巣穴がまだ浅く、女王アリも含めてアリの姿がよく見える状態でした。木製の保護器と30cm四方の御影石を載せておきました。
午後5時頃、その辺りを見ていると、何匹か小型のクロオオアリの働きアリが歩いていました。そこで、そのアリの極く近くに蜜を垂らすと吸い始めました。その様子を観察している内に、クロオオアリの女王アリが地面を歩いているのを目にしました。

1匹の働きアリが女王アリを先導しているようだ 17時2分撮影

女王アリは1匹の働きアリに先導されていました。そのすぐ近くには、働きアリが仲間を銜えて歩いていました。

仲間を銜えて歩く働きアリ 17時2分撮影

これらは明らかに引越です。引越先は、午後に見た浅い巣穴から36cm程離れた地面の割れ目でした。

この地面の割れ目を新居にしたようだ

それから30分程して、元の巣穴を見るとまだ働きアリがいました。完全な引越はこれからのようでした。

元の巣穴にまだ働きアリがいた 17時34分撮影

移植のクロオオアリを発見

今年移植したクロオオアリが生き延びているか心配していましたが、今日、その働きアリを見つけました。
今年移植したクロオオアリのコロニーの働きアリは、昨年生まれた1世代目で、体が小さいのです。そのため、従来から庭にいるクロオオアリの働きアリとは、見て区別がつきます。
その体が小さいクロオオアリが、網の目状のフェンスの鉄線を伝って歩いていました。急いで蜜を持ってきて、フェンス沿いのキウイフルーツまでたどり着いていたこのアリの近くに蜜を垂らしました。

蜜を吸うクロオオアリ 16時36分撮影

やがて、このアリは帰路につきましたが、歩ける道が網目状の鉄線であったため、歩く方向が自由が利かず、とても迷っていました。随分と時間をかけて、フェンスの下のセメントブロックにたどり着きますが、それからも迷っていました。結局、セメントブロックの向こう側へ行き、フェンスのこちら側からは見えなくなり、見失ってしまいました。この働きアリの移住先を特定することはできませんでした。
それから少しして、今年移植したと思われる小さめの働きアリを見つけました。腹部が膨らんでいなかったのと、見失ってあまり時間が経っていなかったので、おそらく先程の働きアリではないでしょう。今度は、フェンス下の鉄製の枠の上を歩いていました。

次に見つけた移植後のクロオオアリ 蜜を吸っている 17時13分撮影

このアリの帰路を追ってみました。この鉄製のフェンスから地面に下りるには、特定の場所を通らなくてはなりません。

フェンスは1.8mごとに一箇所の、鉄の柱でコンクリートブロックに繋がっている

上の写真のように、フェンスとコンクリートブロックは鉄の柱で繋がっていますが、柱の間隔は1.8mもあります。目が見えないアリにとっては難所です。案の定、同じ場所を行ったり来たりしていました。けれども、しばらくしてこの難所を伝ってコンクリートブロックまで下りてくると、今度は迷うことなく歩き、巣へと戻っていきました。その巣は、3月28日に移植したBK17014(その時点で13匹の働きアリ)でした。

右寄り中央少し下の黒く写っている箇所に巣口があった

しばらくして、働きアリが1匹だけで巣から出てきました。これまでの経験から、小さなコロニーの場合は、おそらく先程のアリであっても、仲間を連れて出てこないのです。このアリは、先ほど蜜を見つけた方向へと道しるべも付けずに早走りしましたが、巣の近くの例の難所を通らず、コンクリートブロックの上を主に走っていました。これでは、方角は正しいのですが、蜜のあるフェンスの枠には到達しません。間もなく、そのアリは、移植した巣のある場所に置いていた御影石の板の上に上がりました。そこで、そこに蜜を垂らしました。

御影石の板の上で蜜を飲むクロオオアリ 17時23分撮影

腹部が一杯になると帰り始めましたが、今度は、コンクリートブロックに沿って這わしている散水ホースの上を主に使って走り、とても早く巣へと戻っていきました。

巣口を確かめているところ 人間には巣口はとても分かりづらく、そこに穴があるようには思えないほど 17時24分撮影

ところが意外に思えたのは、とても早足で戻ってきたのに、巣口を確かめた後もすぐには巣の中に入らず、巣口の極く周辺を歩き回っていたことです。この行動は、3回目に蜜を吸って戻ってきた時も見られました。巣がある場所をよりはっきりと覚える行動なのかも知れません。