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直短寄生のT20220910-18 巣から出る

直短寄生のトゲアリT20220910-18(直前のブログ)は、飼育器の中の人工巣を巣にしていましたが、8月1日、巣から出てきていました。

なぜそのようになったのかは不明です。
ちなみに、今年の5月30日には既に産卵を開始していましたが、卵はまだ孵化していません。

卵はまだ孵化していない

T20220910-16に再び幼生虫を投入

直短寄生のT20220910-16では、7月16日には働きアリが7匹になりましたが、7月28日、その内の2匹が死んでいました。

7月28日撮影

今日も室温が高くなり(エアコンの設定を27℃以上30℃以下にしている)、トゲアリの大規模コロニーのT140906-40では、その活動室(アンテグラウンドⅡ)に、6月30日の時と同様に、幼生虫が巣から運び出されていました。

活動室の中 このような塊が複数できていて、塊の中に幼生虫がいる
T140906-40の巣の中

そこで、再び幼生虫を取り出し、T20220910-16のコロニーに与えることにしました。ベビーパウダーを側面に塗ったケースを用意し、幼生虫を働きアリと一緒に取り出してケースに入れました。そして、かなり時間をかけて、幼生虫を取り分けました。

ベビーパウダーで逃去処理を施したケースに入れた 11時31分撮影
取り出された幼生虫 繭は7個ある 13時21分撮影
T20220910-16に幼生虫を入れた直後の様子 13時32分撮影

T20220910-16のコロニーに幼生虫を入れましたが、働きアリも女王アリも幼生虫に関心がないように見えました。ただ、暫くして、1匹の働きアリが幼虫を咥えて幼生虫の塊まで運んで行きました。

幼虫を運ぶ働きアリ 13時36分撮影

夜になって見ると、働きアリと女王アリが幼生虫に寄り添っていました。

20時20分撮影

幼生虫を受け入れたようです。幼生虫の数がこのコロニーには多過ぎますから、どこまで幼生虫を育てられるか見届けたいものです。
幼虫の食源として蛾を1匹入れておきました。

不可思議な大量死

水を入れていない庭の池の底に、粉のような茶色っぽいものがまとまった量落ちていました。

7月28日11時13分撮影

近づいて見ると、アリの大量の死体でした。

11時14分撮影

トビイロシワアリのようですが、実体顕微鏡で確かめることにしました。

やはり、トビイロシワアリでした。死因は不明です。

一時的社会寄生のT20220910-44でも働きアリが生まれる

7月26日、トゲアリの寄生の試み 4(BH210523-23にT20220910-44が寄生 )で働きアリが1匹羽化していました。T20220910-54T20220910-53に続いて3例目になります。

7月26日21時02分撮影

ちなみにT20220910-54は、羽化した働きアリが11匹になっていました。

トゲアリの働きアリが11匹になっていた 7月26日20時57分撮影

クリの木に3種のアリが来ていた

クリの木にはクリオオアブラムシがいますが、アリの蜜源として駆除していません。7月26日には、3種のアリがクリオオアブラムシの甘露を求めてやって来ていました。

クロオオアリ 17時2分撮影
クロヤマアリ 17時5分撮影

もう1種はアミメアリのようです。

17時4分撮影

ただ、見慣れたアミメアリよりも躯体が小さいように思いました。そこで、実体顕微鏡で確かめることにしました。

やはりアミメアリのようです。

参照:
クリオオアブラムシを発見(2020年5月23日)
移植トゲアリの暮らし(2021年5月13日)
「ぽろたん」にクリオオアブラムシ(2021年6月9日)
「ぽろたん」に小さなアブラムシ(2021年7月6日)
クリオオアブラムシの新たな共生相手(2021年10月30日)

孵化がまだのT20220910-18

今年の5月30日に、直短寄生のT20220910-18では卵を2個咥えて歩き回るトゲアリの働きアリを観察していますが、6月12日には、飼育器(小型水槽)の中の人工巣の中に卵が運び込まれていて、女王アリと数匹の働きアリも人工巣の中にいました。
7月25日、産卵が始まって2ヶ月近く経ちますが、どの卵もまだ孵化していないようです。

卵はまだ孵化していないようだ 働きアリはこの時人工巣から出ているのが2匹いて全部で7匹 7月25日20時54分撮影

羽化したトゲアリがいなくなった

7月20日に、一時的社会寄生のT20220910-53でも働きアリが1匹羽化していたことについて、既に21日のブログで取り上げていますが、24日、そのトゲアリの働きアリが人工巣の中からいなくなっていました。翌日にも再度人工巣の中を見ましたが、やはりトゲアリの働きアリはいませんでした。不思議なことに、死体も見当たりませんでした。

トゲアリの働きアリがいない 7月25日20時57分撮影

振り返ってみると、気になることがありました。
21日のブログの写真では、羽化した翌日、トゲアリの働きアリは、女王アリがいる部屋にはいませんでした。
また、22日にもトゲアリの働きアリの様子を写していますが、クロオオアリがトゲアリの肢を咬んでいました。

7月22日22時05分撮影

恐らくこのトゲアリの働きアリは、クロオオアリに殺されたのでしょう。

一時的社会寄生のT20220910-53でも働きアリが生まれる

一時的社会寄生のT20220910-54では、7月16日には働きアリが2匹生まれていましたが、7月20日、T20220910-53でも働きアリが1匹羽化しました。

羽化して間近のようだ まだ僅かに外皮が残っている クロオオアリは羽化の介助をしているのだろうか 7月20日22時48分撮影
羽化が完了したのだろうか 独り立ちしている 22時50分撮影

翌日見ると、このトゲアリの働きアリは、女王アリがいる飼育室の隣りの部屋にいました。

飼育室の隣りの部屋にいる羽化後のトゲアリの働きアリ 7月21日20時32分撮影

T210912-02が活動室に出てくるようになった

今年の6月7日のブログで、トゲアリのT210912-02が、初めて活動室(アンテグラウンドⅢ)に出て来たことについて触れていますが、7月18日には、複数のトゲアリの働きアリが活動室に出てくるようになっていました。

この時は活動室の中にトゲアリの働きアリが2匹いた 7月18日20時27分撮影

たった1例のトゲアリの寄生」のT180919(2018年9月22日クロオオアリのコロニーに寄生開始)では、2020年の5月末頃になってトゲアリの働きアリが巣から出てきているところを見ています。
T210912-02の場合も、寄生から2年後の6月初めに働きアリが巣から出て来たところを見ていますので、トゲアリが外勤を始めた時期が両者でほぼ一致しています。たったの2例の観察に過ぎませんが、一時的社会寄生の初期の段階では、トゲアリの働きアリは誕生した年には外勤はせず、その翌年になって巣から出て来るようです。

一時的社会寄生のT20220910-54で働きアリが生まれる

昨年行ったトゲアリの寄生の試みについては、前回は5月27日のブログに記載しています。
そのうち、「トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )」で、7月16日、トゲアリの働きアリが2匹誕生していました。

1匹目 羽化直後の外皮の除去中なのだろうか クロオオアリがトゲアリに何かをしているようだ 22時38分撮影
2匹目 クロオオアリに触角を咬まれているように見える 22時39分撮影
コロニーの全体の様子 羽化間近の繭が見える トゲアリが産んだ卵も多数ある 22時41分撮影

T20220910-54では、トゲアリの働きアリが誕生したことで、一時的社会寄生が大きく次の段階に入ったと言って良いでしょう。

直短寄生のT20220910-16 働きアリ7匹に

7月10日、前日に人工羽化させた個体は、正常に羽化し成虫になっていましたが、7月2日に人工羽化させた個体が死んでいました。

この度死んだ個体は、以前から躯体を丸めたまま動きが異状だった 7月10日20時38分撮影

羽化直前の繭が1個ありましたので、今回も人工羽化させました。

人工羽化させてフィルムケースに戻した 20時51分撮影

7月12日、1匹自然羽化していました。これで自然羽化(仲間が羽化介助)した個体が2匹になりました。

写真では見難いが、下方の3個の繭の上に成虫が5匹いる 繭殻が2つになっている 7月12日21時49分撮影

7月13日、Seriaの飼育器に戻しました。まだ羽化していない繭は3個です。

働きアリは5匹 2匹の死体は取り出した 7月13日20時37分撮影

7月15日、更に1個体が羽化していましたが、腹部に殻が付いたままになっていました。そこでこの殻をピンセットで取り除きました。

羽化の際に仲間の介助が不完全だったようだ 腹部に殻が付いている 7月15日9時51分撮影
腹部の殻を取り払った後 腹部の先に外皮が少し残った 9時56分撮影
繭が残り2個になった 9時56分撮影

7月16日になると、働きアリが7匹になっていました。更に1匹が自然羽化したことになります。残りの繭は1個になったのですが、その繭は死んでいました。

死んだ繭を咥えている働きアリがいる 7月16日20時38分撮影

6月30日に、直短寄生のT20220910-16に繭を10個加えて以来、2個は羽化できずに死に、1個は羽化後に死に、7個が無事に成虫になりました。これら7匹は、寿命としては1年以上と考えられますので、今年後半、または来年の春以降、女王アリが産卵を始めれば、コロニーの発展が望めることでしょう。

B15006で今年も新女王アリが誕生

クロオオアリのコロニーB15006で、昨年多数の女王アリが誕生しました。今年も同じB15006で、女王アリのものと思われる大きな繭を散見していました。
7月9日、17段(2226カスタムメイド)アンテシェルフの最上段から2段目の部屋に有翅女王アリが2匹いるのを見かけました。
ところで、昨年生まれの新女王アリは、今年、人工巣の17段アンテシェルフから活動室のアンテグラウンドⅠに出て行き、結婚飛行にチャレンジしました。ただ、その結婚飛行へと飛び立つことができなかった新女王アリもいました。

活動室に常にいる昨年生まれの女王アリ4匹(内1匹は脱翅女王アリ)と下の写真の1匹の計5匹
7月9日撮影

ですから、17段アンテシェルフの中の2匹の有翅女王アリは、今年生まれの新女王アリだとは思えたものの、そうだと断定することはできませんでした。
それから3日後の7月12日、今度は17段の最下段で、羽化したばかりの女王アリを見つけました。

羽化したばかりの新女王アリ 7月12日21時55分撮影

その羽化直後の女王アリの近くにも有翅女王アリが複数いましたので、今年は、遅くても7月12日には既に新女王アリの羽化が始まっていたことになります。ちなみに昨年は、6月30日に初めて新女王アリを1匹見つけていて、その後新女王アリの羽化が7月25日まで続きました。

付記:今年は、アリの飼育室の気温をエアコンで自動管理しています。そのため、昨年よりも平均気温は低めになっています。室温が29℃になるとエアコン(冷房)が点き、26℃に下がれば冷房が切れます。また、室温が29℃まで上がると冷房が点くようになっています。(このことが、アリの成育に影響しているのかどうかについては検証していません)

飼育下でのクロオオアリの新女王アリの誕生時期は、現時点の知見ではまだ一般化は難しいものの、このコロニーに限って言えば、7月上旬頃から始まると言えそうです。

直短寄生のT20220910-16に繭を入れる

トゲアリの大規模コロニーT140906-40の活動室であるアンテグラウンドⅡに、繭が運び出されていました。

アンテグラウンドⅡの中 6月30日17時49分撮影

そこで、この繭を取り出し、働きアリが1匹になっている直短寄生中のトゲアリのコロニーT20220910-16の中に入れてみました。

6月30日18時0分撮影

少し関心を示したようでしたが、どこかへ運んで行こうとはしませんでした。既に小型水槽の中で飼育するには広過ぎていましたので、「Seria」のポリスチレン製の飼育器に移し入れました。そして、取り敢えず繭を5つ入れました。

繭を5つ入れてみた 18時20分撮影

暫く観察しましたが、繭には関心がない様子で、繭を一箇所にまとめようともしませんでした。ですが、もう5つ繭を加え、翌日様子を見ることにしました。
翌日の早朝に見たのですが、やはり繭を移動した形跡がなく、繭はバラバラに散らばったままでした。

7月1日6時37分撮影

既に2つの繭が羽化寸前になっていました。トゲアリの女王アリか働きアリが、羽化を介助するかも知れないと考え、その内1つの繭はそのままにして、もう1つを取り出し、ピンセットを使って繭を破って羽化させました。
翌日の7月2日の夜、飼育器を見ると、そのまま飼育器に入れていた羽化寸前の個体は、羽化の介助を受けることなく、繭の殻の中に半分入ったままでした。

20時56分撮影

そこで、飼育容器を更に狭くすることにし、フィルムケースの中にその羽化中の個体と2匹の働きアリと女王アリを入れたのですが、羽化中の個体には関心を示しませんでした。

21時1分撮影

そこで羽化中の個体を取り出し、人工羽化させました。

繭に接している2匹が人工羽化させた個体 残りの繭もフィルムケースに移した 21時34分撮影

それから4日後の7月6日、羽化介助を受けないまま死んだと思われる個体が給餌器の中に捨てられていました。

左の容器は、羽化できずに死んだ個体が捨てられていた給餌器 7月6日19時34分撮影

7月9日、昨年から生き続けてきたただ1匹の働きアリが死んでいました。

7月9日13時33分撮影

死因は分かりませんが、寿命の可能性が高いと思われます。新たに働きアリが1匹増えていました。仲間から羽化の介助を受けたことになります。繭殻が1つありました。(投入した繭の数は10個=人工羽化2匹(繭殻は取り除いている)+羽化できずに死亡1匹(繭に入ったまま取り出す)+羽化介助を仲間から受けた1匹とその繭殻)+繭6個)
初めて仲間からの羽化介助があったのですが、羽化直前と思われた繭が1つあったので、この度も人工的に羽化させました。ただ少し羽化させるには早かったようです。

人工羽化直後 19時6分撮影
人工羽化後フィルムケースに戻した 19時22分撮影

働く新女王アリ

2019年に庭で「働く」クロオオアリの新女王アリを観察しています。
参照:
働く?脱翅新女王アリ!」(2019年10月28日)
季節外れの半無翅女王アリ その後」(2019年10月26日)
季節外れの半無翅女王アリ」(2019年10月22日)

今年の4月20日に、クロオオアリB15006のコロニーの活動室で、翅を落とした新女王アリを見つけていましたが、それ以後もこの新女王アリは、観察の限りでは、ずっと活動室の中にいました。また、有翅女王アリもまだ何匹かコロニーに残っていて、活動室の中にいました。
今日も昆虫餌を与えたのですが、その餌に脱翅女王アリや有翅女王アリが、働きアリと一緒に食い付いていました。

昆虫餌に食い付く脱翅女王アリ 6月22日11時57分撮影
昆虫餌に食い付く有翅女王アリ 6月22日11時57分撮影
画像をクリック 2分30秒の動画

採集から11年目のコロニー2つ

現在2012年に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーが2つあります。何れも同年の6月14日に長野県の駒ヶ根市で採集しました。
1つはB120614-86で、既に女王アリを無くしています。

B120614-86の飼育器 2023年6月14日撮影
越冬幼虫と思われるが成長していない ただ越冬幼虫は「極く僅か」であったはず

ところが、卵も見つかりました。

上の写真の一つ上の段 卵もある

越冬幼虫の数が「極く僅か」なはずですが、幼虫が一定数いて、しかも卵があります。ですから、働きアリ産卵とも考えられますが、いないはずの女王アリがいるようにも思えます。最下段の部屋を見ると、常にびっしりと詰まった塊があります。このことも、女王アリがいるかのように見えます。

最下段はいつ見ても、働きアリがぎっしりと塊を作っている

現時点では人工巣のアンテシェルフ内の巣を開けて見ることはしませんので、この疑問は保留とします。

もう1つの2012年採集のコロニーは、B120614-03です。このコロニーの成員は、昨年短期間に大量に死亡して、同年の7月9日の時点で、女王アリの他は働きアリが1匹のみとなり、幼生虫は極く僅かになっていました。そこで、この女王アリの寿命を調べる目的で、クロオオアリの他のコロニーの繭をこのコロニーに与えました。

カップ型のコンクリート人工巣で飼育している 2023年6月14日撮影
コロニーの全体の様子
卵が見られる 産卵能力はまだあるようだ
越冬幼虫だったのだろうか育った幼虫が1匹いた

B120614-03は11回目の結婚記念日を迎えたことになります。寿命としてはほぼ12年になります。

飼育ムネアカオオアリの様子

ムネアカオオアリは、現在、6コロニーと1単独女王アリを飼育しています。1コロニー以外は、何れも2020年の6月3日に駒ケ根市内で採集した新女王アリのコロニーです。
既に3年を経過していますが、大きなコロニーにはなっていません。その中で比較的順調に子育てが進んでいるのは、2つのコロニーです。

R200603-003

R200603-003の飼育器 6月12日撮影
コロニーの全体の様子 越冬幼虫が繭になっている
女王アリ 右

RH18004+R200603-020

単独女王RH18004+無女王R200603-020の飼育器
コロニーの全体の様子
卵と越冬幼虫
越冬幼虫が繭になっている

このRH18004+R200603-020は、働きアリを失った女王アリ(卵多数)と女王アリを失った働きアリ(幼生虫無)を合同したコロニーです。

越冬幼虫が無く、今年になって産卵しているコロニーは4コロニーです。

R200603-005

コロニーの全体の様子
卵がある
女王アリの腹部が膨らんでいる

R200603-021

Seriaのケースの簡易飼育器(開放蓋付き)で飼育
卵がある 女王アリの腹部が膨らんでいる

R200603-023

コロニーの全体の様子 女王アリの腹部が異状に大きい
孵化したばかりの幼虫がいるようだ
卵がある

R200603-033

コロニーの全体の様子
卵がある 女王アリの腹部が異状に大きい

最後は単独女王アリR200603-72です。採集年の8月22日には働きアリが15匹になっていました。

幼生虫はない

直短寄生2例のその後 子育て開始? 成員増は不可

5月30日に、T20220910-18では卵を2個咥えて歩き回るトゲアリの働きアリを観察していますが、今日見ると、飼育器(小型水槽)の中の人工巣の中に卵が運び込まれていて、女王アリと数匹の働きアリも人工巣の中にいました。

人工巣の中 卵が増えている 6月12日8時11分撮影

これはとても大きな変化です。昨年の10月に、直短寄生のコロニーをカップ型コンクリート人工巣から砂を入れた小型水槽に移し入れて以来、働きアリも女王アリも小型水槽の中の人工巣の中に入ることはまずなかったからです。8ヶ月近くも経って初めて、人工巣(1×4材とアクリル板を使って作った簡易な人工巣)を居住の場にしたことになります。

T20220910-16では、働きアリが1匹しか生き残っていません。

1匹だけ生き残っているトゲアリの働きアリ 6月12日8時15分撮影
トゲアリの女王アリT20220910-16 8時16分撮影

そこで、直短寄生の当初からの寄主であるトゲアリのコロニーS/N:T140906-40(新女王アリを2014年の9月6日に採集)から1匹取り出し、T20220910-16の中に入れました。
しかし、たちまち戦いが始まりました。

女王アリと侵入者が戦い、主のトゲアリの働きアリが侵入者に食い付いている 8時20分撮影
主のトゲアリの働きアリは去って行き、女王アリは肢を侵入者に食い付かれたままになった 8時20分撮影

女王アリの方が劣勢になっていましたので、放置するのは止め、進入側のトゲアリを取り出しました。
この方法での合同は成功しませんでした。

想定通りの「開放蓋」

現在全ての飼育コロニー(単独女王アリを除く)の飼育器に開放蓋を使っています。

最初に使い始めたのは昨年の9月2日です。それから9ヶ月程経ちますが、どの飼育器からもアリが脱出することはありませんでした。この開放蓋は構造に問題がなかったようです。

トゲアリはクロオオアリよりも活発に動き回るが、飼育器から脱出できないでいる。

開放蓋を使うことで、飼育器の中へのアクセスがとても便利になっています。

12回目の結婚記念日

2011年に採集した新女王アリのコロニーについて、今年の1月11日に取り上げています。

「現在飼育しているクロオオアリのコロニーの中で、一番採集年が古い女王アリは、2011年に結婚飛行を了えた女王アリです。B110608-06とB110608-07とB110608-11です。何れも6月8日に長野県の駒ヶ根市内で採集しています。」

今日は12年前の採集日に当たります。
以下はその後の様子です。

B110608-06

6月8日撮影
卵が多数見られる
働きアリの個体数は多くはない

1月11日時点では越冬幼虫が極く僅かにいたのですが、育った幼虫も繭もありませんでしたので、死んだことになります。女王アリにはまだ産卵能力が残っていることが分かります。

B110608-07

6月8日撮影
巣内の全体の様子 かなり幼生虫が育っている

1月11日には越冬幼虫が多数見られていますが、その幼虫が育ったことになります。この女王アリは既に4月6日には死んでいることを確認しています。今も女王アリの死骸と思われる死体の一部が残されていました。

胸部 翅を落とした痕らしい箇所がある

B110608-11

6月8日撮影
女王アリは生きている
巣内の全体の様子

1月11日にも越冬幼虫はいませんでしたが、今回も幼生虫はいませんでした。この女王アリは昨年から産卵能力を失っているようです。

B110608-07の女王アリは死亡していましたが、新女王アリの誕生時期(羽化)が6月の末から7月にかけてだとすれば、12年以上生きたことになります。
B110608-11は既に産卵能力を失っているとは言え、B110608-06と共に、羽化からは13年近く生きていることになります。改めて、クロオオアリの女王アリの寿命の長さには驚かされます。