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2023 蒜山高原 新女王アリ採集できず

5月28日、オオアリを採集しに、2年ぶりに蒜山高原に行きました。
実は、5月17日に岡山市の最高気温が32.4℃になっていました。また、その前日の16日には29.0℃になっていて、21日にも29.1℃まで気温が上がっていました。
ですから、採集に出かけるのはもう手遅れになっているのかも知れないのですが、29日からは、暫くの間曇天や雨の日が続くことが分かりましたから、この日に採集に出かけたのです。
ちなみに、庭のクロオオアリは、22日時点では、まだ結婚飛行は行っていないようでした。

巣口から外を窺う有翅女王アリ 5月22日15時25分撮影
少しの間、巣口から出て来たオスアリ 5月22日15時27分撮影
働きアリたちは巣の拡張をしているようだ 5月22日15時28分撮影

蒜山高原に着くと、まずかつて(2017年)オオアリがかなりの数採集できたヒルゼン高原センター近くの場所に行ってみました。

ヒルゼン高原センター近くの場所 5月28日10時49分撮影
巣口の様子 巣口は大きめだが、羽アリは見られなかった 10時57分撮影

この場所は、2018年に環境が様変わりして以来、クロオオアリの巣の数が急速に少なくなってきていましたが、今年もその傾向は変わっていませんでした。
次に、2018年にオオアリを多数採集した第1休憩所に行きましたが、ここでは、地面を歩くオオアリの働きアリも見つけることができませんでした

第1休憩所 オオアリの姿がない 11時23分撮影

次に行った道の駅蒜山高原では、比較的多くのクロオオアリの巣を見つけることができました。(参照:2016年「3度目の採集旅行」)

13時42分撮影
ムネアカオオアリもいた 13時56分撮影

最後に、2021年に多数のクロオオアリの脱翅女王アリを採集した脇道と自転車道へと向かいました。

ここにも(脇道)ムネアカオオアリがいた 14時27分撮影

ここで始めてオスアリが巣口にいるのを見つけました。

巣口から外を窺うオスアリ 14時35分撮影

この度の採集旅行では、新女王アリを採集することはできませんでした。
蒜山高原では、既にメインとなる結婚飛行は終わっていたのでしょうか、それともこれからなのでしょうか。私にはそれを判断することができませんでした。
これからの天候と、庭のクロオオアリの様子を見ながら、蒜山高原へ2度目の採集旅行に行くかどうかを決めることになりそうです。

飼育羽アリが一層活発に

クロオオアリのコロニーB15006の羽アリが、活動室アンテグラウンドⅠ型で活発に動くようになっていることについては、既に5月3日のブログで取り上げていますが、5月27日の様子を記録しておきます。

アクリル製の壁面に上ってきた羽アリ 5月27日19時20分撮影
開放蓋を開けたところ 19時22分撮影
開放蓋を取り外したことで室内に飛び出した有翅女王アリ 19時23分撮影
再び開放蓋をして、アンテグラウンドⅠ型よりも高くなる板を設置 19時30分撮影
飛翔しようとする有翅女王アリ 19時31分撮影
板の先端の最も高い所に有翅女王アリが集まってきた 19時37分撮影
19時37分撮影

室温が高いため、エアコンをつけたのですが、気温が下がったためか、時刻的に遅くなったためか、やがて飛び立とうとしなくなりました。

何らかの要因により、有翅女王アリは身を寄せたままで飛び立とうとしなくなった 19時51分撮影

この時の室温は、27℃前後になっていました。

トゲアリの寄生の試み その後(5月27日)

昨年行ったトゲアリの寄生の試みについては、前回は1月9日のブログに記載しています。

トゲアリの寄生の試み 1 (BH210523-18にT20220910-53が寄生 )

卵が多数ある 女王アリの腹部が異様に膨らんでいる

トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )

同じく卵が多数ある 女王アリの腹部が異様に膨らんでいる

トゲアリの寄生の試み 3 (BH210523-21にT20220910-65が寄生 )

同じく卵が多数ある クロオオアリの繭も見られる 女王アリの腹部が異様に膨らんでいる

トゲアリの寄生の試み 4 (BH210523-23にT20220910-44が寄生 )

同じく卵が多数ある クロオオアリの繭と幼虫も見られる 女王アリの腹部が異様に膨らんでいる

トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )

卵は少し少なめだ 女王アリの腹部が異様に膨らんでいる

桑の実にやって来たクロオオアリ

桑の実の果汁が食源になることは、2018年6月4日のブログで取り上げています。
今年も桑の木にたくさんの実が実りました。そこにクロオオアリがやって来ていました。

5月27日11時40分撮影
11時41分撮影
腹部が膨らんでいる 11時42分撮影
桑の木から帰巣するクロオオアリ 腹部が膨らんでいる 11時43分撮影
落ちた桑の実にもクロオオアリが来ていた 11時46分撮影

活発に動く活動室の中の羽アリ

B15006では、羽アリが活発に動き回っています。

アクリルの壁面を歩く新女王アリ 5月3日18時03分撮影
羽アリが一段と高いところに好んで集まっている 18時04分撮影
壁面を歩く複数の新女王アリ 18時05分撮影
オスアリは少数だが活動室に出て来ている 18時07分撮影
給餌を受ける新女王アリもいた 18時9分撮影

この時の室温は26℃程度でした。
羽ばたく音が時折、一瞬聞こえはしましたが、飛び立ってはいませんでした。この活動室のアンテグラウンドⅠ型も開放蓋になっていますから、結婚飛行が室内で起こるかも知れません。そうなることを期待しています。

活動室に翅を落とした新女王アリがいた

B15006の羽アリが、多数、活動室のアンテグラウンドⅠ型に出て来ています。

4月20日13時58分撮影

その中に翅を落とした女王アリがいました。僅かに翅の付け根辺りに翅が残っているようです。

翅を落としてはいるが、僅かに翅が残っている 13時58分撮影

翅が落ちていました。

翅が落ちていた 13時59分撮影

新女王アリとは思いましたが、巣の中を調べてみました。

巣の中の女王アリ 14時3分撮影

確かに女王アリがいました。やはり、活動室の中の翅がない女王アリは、新女王アリでした。

12歳で死んだクロオオアリの女王アリ

B110608-07の女王アリが死んでいるのに気づきました。
B110608-07は、2011年の6月8日に長野県駒ヶ根市内の家族旅行村で結婚飛行直後に採集したクロオオアリの女王アリです。

B110608-07の飼育容器

異変に気づくきっかけになったのは、大きめの腹部が目に入ったからでした。

大きめの腹部 頭部も大きめ

ただ、この腹部が女王アリのものかどうかは断定できませんでしたので、人工巣のリトルアンテシェルフの中を見てみました。すると生きた女王アリの姿はなく、死体らしいものが見つかりました。

分離した女王アリの死体のようだ
肢が上を向いている

確かに女王アリは死んでいるようです。
たくさんの幼生虫が残されていました。女王アリがいつ死んだかは特定できないまでも、過去のブログから1月11日以降と言うことになります。

幼生虫
幼生虫
幼生虫

2011年に採集したクロオオアリのコロニーとしては、3コロニーを飼育していたのですが、B110608-07については、寿命が確定したことになります。新女王アリの誕生時期(羽化)が6月の末から7月にかけてだとすれば、B110608-07は12年間以上生きていたことになります。

白い物体

T巣の近くで何やら白いものを運んでいるクロオオアリを見つけました。

4月4日8時46分撮影

暫くすると、近くで別のクロオオアリが同じような白いものを運んでいるのに気づきました。

8時52分撮影

この白いものを実体顕微鏡で見ようと思い、2匹目のクロオオアリから白いものを取り上げました。その際、この白いものが2つに割れてしまいましたが、小さな破片がその場に落ちました。その破片をこの2匹目のクロオオアリが見つけ、L巣へと運んで行きました。

小さな破片を運ぶクロオオアリ 8時56分撮影

この白いものは、これまでも類似のものをよく見かけていました。
参照:
アリ日記 2012/06/06〜08(4)クロオオアリ・ムネアカオオアリの食性」(2012年6月12日)
クロオオアリの食性 白い物体」(2019年10月28日)
実体顕微鏡で見ると、割れた箇所の切り口は黄色をしています。白い物体の中は黄色のもののようです。

2つに割れた白い物体 中は黄色をしている
更に砕いてみても中は黄色だった

ちなみに「クロオオアリの食性 白い物体」では、中まで白でした。
その「クロオオアリの食性 白い物体」では、白い物体をB15006に与えて反応を見ているのですが、その結果を「白い物体の1つが、ごみ捨て場になっている場所に置かれていたことから、B15006のコロニーには、この白い物体は利用価値がなかったと考える方が自然でしょう」とまとめています。
そこで、その追試を行うことにしました。同じくB15006に白い物体を与えてみました。

白い物体に関心を示しているようだ 盛んに触角で白い物体に触れている 4月5日17時34分撮影
暫くすると無関心になった 17時34分撮影
咥えて運ぶこともあったが、白い物体を下ろすと去って行った 17時47分撮影

そこで、クロオオアリのコロニーBH18024にも白い物体を与えてみたのですが、B15006に与えた時と同様に、最初は白い物体に触角で触れて関心を示したのですが、やがて無関心になりました。

最初だけ白い物体に関心を示したが、やがて去って行った 19時24分撮影

白い物体は、屋外のクロオオアリには何らかの有意義な物体だったはずですが、飼育下のクロオオアリは、今回の追試でも、関心がなかったことになります。この違いの要因が何であるかは不明です。
では、この白い物体をトゲアリに与えるとどんな反応があるのでしょうか。飼育下のクロオオアリとトゲアリでは、トゲアリの方が、春のより早い時期から盛んに活動しています。

白い物体に寄ってきたトゲアリ 4月5日17時38分撮影

暫くすると、巣へと運び始めました。

白い物体を巣へと通じる入り口へと運んで行った 17時42分撮影
白い物体が巣の中に運び込まれた時の様子 17時46分撮影

トゲアリはこの白い物体を有意義なもの、恐らく食べられるもの、と認識したようです。更にもう一つ白い物体を与えてみると、同じく巣へと運んで行きました。

白い物体を巣へと運んで行くトゲアリ 17時53分撮影

更に3つ目を与えた時の様子が下の写真です。2箇所にトゲアリが集まっていますが、左が昆虫を分解しているところ、右が白い物体に集まっているところです。昆虫と白い物体で同様の様子が見られることからも、この白い物体を有意義なもの、恐らく食べられるものと認識していると思われます。

集まりの左が昆虫、右が白い物体 17時59分撮影

一体この白い物体は何なのでしょうか。不明です。

B16013(L巣)の生存を確認(2023年)

2019年の6月8日に庭に移植し、6月18日に引越先が分かったクロオオアリのコロニーのB16013(L巣)の生存が確認できました。これで今年になって生存が確認できた庭のクロオオアリのコロニーは7コロニーになります。その内A巣・C巣が自然巣、L巣・N巣・O巣・T巣・U巣が移植巣です。

砂糖水を飲んで巣へと戻るクロオオアリ 4月2日9時9分撮影
砂糖水を飲んで巣へと戻る2匹目のクロオオアリ 9時10分撮影

上の2匹共にL巣がある場所の芝生の中に潜って行きました。

2匹共にL巣がある場所の芝生の中に潜って行った

B16013は、2016年6月11日に蒜山高原で採集した新女王アリのコロニーですので、今年で7年目のコロニーです。

U巣・A巣・T巣が活動を始めていた

3月24日、新たに庭のクロオオアリの3つのコロニーが活動を始めていました。

U巣(自然巣)

クロオオアリを見つけた場所 U字溝の縁を歩いていた
最上段にあるコンクリートブロックの上面奥右端近くに巣口があった
巣口 3月24日13時46分撮影
2匹目が巣口に入って行くところ 13時47分撮影

昨年の観察とは、巣口の位置が変わっていますが、U巣のようです。

A巣(自然巣)

A巣がある辺り 写真左下方辺りを歩いていた複数匹のクロオオアリに蜜を与えた
蜜を飲むクロオオアリ 13時58分撮影
このコンクリートブロックの下方左右2箇所に巣口があるようだ 14時32分撮影

A巣項目の最初の写真の下から3段目のコンクリートブロックが、直前の写真のコンクリートブロックです。このA巣の巣口の場所は、昨年のA巣の巣口の一部と同じ場所です。

T巣(2020年9月27日に庭に移植 10月26日に今の場所に引越 BK170530-133とBH170521-023の合同コロニー

T巣がある場所 写真中央辺り
巣口 上方に働きアリも見える 3月24日15時4分撮影

その巣口に向かって、何やら咥えてやって来るクロオオアリがいました。よく見ると雄アリを咥えているようです。

15時6分撮影
15時6分撮影

やがて巣口へと入って行きました。

15時6分撮影

咥えていたのは雄アリですが、クロオオアリの雄アリのようにも見えました。しかし、クロオオアリの雄アリよりも小さいようです。

クロオオアリの雄アリは、一般的に働きアリよりも少し大きいか、同じぐらいの大きさのようだ

クロナガアリの結婚飛行があったと言う情報を3月22日にSNSで得ています。私のところでも、自宅の庭とその周辺で、クロナガアリの女王アリを採集しています。その記録によると、昨年は4月23日、2019年は5月1日、2018年は4月26日、2017年は4月16日でした。期日にかなりの開きがありますが、ひょっとするとクロナガアリの雄アリだったのかも知れません。

クロオオアリB15006が活動室に出て来た(2023年)

今日3月22日、クロオオアリのB15006が、活動室のアンテグラウンドⅠ型に出て来ていました。2年前は、3月14日でした。

活動室に出て来たB15006の働きアリ 3月22日19時52分撮影

同じくアンテグラウンドで飼育しているクロオオアリのBK170530-081については、2月12日のブログで触れていますが、飼育している他のクロオオアリも既に活動を始めていました。今日活動を始めたB15006が、活動を始めるのが一番遅くなりました。
なぜそうなったのかは推察するしかないのですが、糖分等の貯蓄が十分だったのかも知れません。

活動を始めたN巣

N巣はS/N: B16015のクロオオアリのコロニーで、2019年6月19日に庭に移植し、29日に今の場所へ引越をしたコロニーです。
3月20日、そのコロニーが活動を始めていました。C巣に次ぐこの春2番目になる、庭に棲息する、クロオオアリのコロニーです。

餌場へと向かうクロオオアリ 先頭のアリ(一番上)が誘導している 3月20日15時30分撮影
餌場(砂糖水)で蜜を飲む 15時51分撮影
大型の働きアリが帰路に付く 15時52分撮影
巣まで戻ってきた大型のクロオオアリ ここに巣穴があるようだ 15時54分撮影
他のクロオオアリも上と同じ場所に戻ってきた やはりここが巣穴のようだ 15時55分撮影
巣穴の位置は一番下のコンクリードブロックの上面奥左端

巣穴の位置は、わずかですが昨年とは違う場所になっていました。

ところで、上述の観察の途中で、獲物を運ぶC巣の働きアリを見ました。
1匹目は、ある種の双翅目の昆虫を運んでいました。

15時31分撮影
上の写真と同じアリ 15時31分撮影

3月16日にも、同じく双翅目の昆虫を運ぶクロオオアリを観察していますが、こちらは別種の双翅目ようです。

参照 3月16日撮影

それにしても、どのようにしてこの双翅目の昆虫を捕まえたのでしょうか。既に死んでいたのでしょうか。
もう1匹は、茶色をした塊を運んでいました。

15時52分撮影
15時56分撮影
15時57分撮影

これは何なのでしょうか。最初に見かけたのが、セイヨウミツバチの巣箱の近くだったのですが、ミツバチからの何かなのでしょうか。分からないままです。

サンタローザの木のクロオオアリとクロヤマアリ

先日(3月16日)は、露茜の木にC巣のクロオオアリが来ていましたが、今日(20日)は、18日から開花が始まっていたプラムサンタローザの木に同じくC巣のクロオオアリが来ていました。

プラムサンタローザの木にやって来たC巣のクロオオアリ 3月20日15時17分撮影

クロヤマアリも来ていました。

クロヤマアリとクロオオアリ 15時19分撮影

クロオオアリの場合、サンタローザに来ているどの個体も腹部は膨れてはいませんでしたが、クロヤマアリは花の蜜を集めたようです。腹部が膨れたクロヤマアリがサンタローザの木から下りて行くのを見ました。

木を下るクロヤマアリ 腹部が膨れている 15時22分撮影

活動を始めたC巣

例年のように、ナナホシテントウはもうすっかり活動を始めていました。

3月14日14時05分撮影

今年は、たったの1匹でしたが、3月11日に庭でクロオオアリを見つけました。それから5日後の3月16日、この日は多数のクロオオアリが庭で活動をしていました。

地面を活発に動いていた 3月16日14時0分撮影
蜜を与えた 14時1分撮影

直ぐ近くには梅(品種名露茜)が開花していて、この木に何匹かが上っているようです。ふと見ると、1匹のクロオオアリが何かを咥えて、梅の木から下りてきます。

何か白っぽく見えるものを運んでいるようだ 14時1分撮影

その後を追ってみると、双翅目(ハエ目)らしい昆虫を咥えているのが分かりました。この季節、自然界ではなかなか得難いタンパク源です。梅の樹上でどのようにして獲物を捕獲したのか興味深いことです。

梅の樹上で捕獲した双翅目の昆虫を運ぶクロオオアリ 14時3分撮影

巣穴はここのようです(C巣)。露茜の花にもクロオオアリが来ていました。

C巣のクロオオアリの巣穴
14時5分撮影

今年初めての庭のクロオオアリとの出会い

ここ数年、自宅の庭で、春に、クロオオアリが地上に出てくる最初の日を記録しています。正確には、私が最初に地上で見かけた日ということになります。
2017年は3月26日、2018年は3月25日、2019年は3月20日、2020年は3月18日に、2021年は3月6日、そして昨年は3月13日でした。
今年は、3月11日、意外なところでクロオオアリを見つけました。ミツバチの巣箱の中でした。この巣箱の中のミツバチは、既に群が崩壊していました。

群が崩壊したミツバチの巣箱の中 クロオオアリが1匹だけいた 3月11日7時54分撮影

クロオオアリは1匹だけでした。ミツバチの巣箱は、設置していた場所から離れた別の場所で保管しますから、このクロオオアリはミツバチの巣箱を設置していた場所に戻しました。

飼育環境で動き出した2種のオオアリ

今日は、気温が15.3℃(15時 岡山地方気象台観測)まで上がりました。今年になってからは、1月14日に同じく最高気温が15.3℃(15時と16時 岡山地方気象台)まで上がったことがありましたが、これらの時刻での天候は、曇で日照時間が時間当たり0.0時間でした。今日の場合は、14時は14.6℃で、14時15時共に快晴で時間当たりの日照時間は1.0時間でした。つまり、ずっと晴れていた(9時から15時まで各1.0時間)わけです。アリを飼育している部屋は、南と西向きにあり、しかも2階ですので、外気温よりも室温の方が高かったと思われます。
アンテグラウンド(大型の活動室)で飼育しているアリは、活動の状況が分かりやすいのですが、この日、明らかにアリが動き出していました。

クロオオアリがアンテグラウンドⅢ型に出て来て歩き回っている 人工巣アンテシェルフの中にも動きがある S/N:BK170530-081 2月12日14時11分撮影
トゲアリがアンテグラウンドⅡ型に出て来て蜜を吸っていた S/N:T140906-40 2月12日14時12分撮影

ところが、大コロニーのクロオオアリのコロニーS/N:B15006には動きはありませんでした。

S/N:B15006
S/N:B15006のクロオオアリは出てきていない アンテグラウンドⅠ型 2月12日14時14分撮影

大型のコンクリート人工巣2種に開放蓋作成

現在飼育中のコンクリート製の人工巣には、カップ型の人工巣の他に、直径15cmのクロオオアリ用の人工巣1個と、カブトムシの飼育容器を利用した人工巣2個があります。

直径15cmのクロオオアリ用の人工巣 私が中学生の時に製作したもの
カブトムシの飼育容器を利用した人工巣
カブトムシの飼育容器を利用した人工巣 2005年製作

2月11日、これらに開放蓋を作りました。

直径15cmのクロオオアリ用の人工巣の開放蓋の設計図
カブトムシの飼育容器を利用した人工巣の開放蓋の設計図
完成した直径15cmのクロオオアリ用の人工巣用の開放蓋 内側にベビーパウダーを塗っている
完成したカブトムシの飼育容器を利用した人工巣用の開放蓋 内側にベビーパウダーを塗っている
開放蓋を人工巣に設置したところ B200603-034
開放蓋を人工巣に設置したところ B210523-032
開放蓋を人工巣に設置したところ B210523-37

この大型のコンクリート人工巣2種に開放蓋を作成することで、ムネアカオオアリの単独女王アリを飼育している1つのケースを除いて、現在飼育している全ての飼育容器に開放蓋を設置(38個)し終えました。これで、飼育容器の中へのアクセスがし易くなります。

これまでに製作してきたこれら38個の開放蓋が、アリの逃亡を防げるかどうかは、今後検証することになります。

Seriaのケースで開放蓋の簡易飼育器を作成

Seriaで購入した「ClearCase DEEP」というプラスチック製の容器をまとまった数、保管していました。このケースを再利用して、2021年と2020年に新女王アリを採集したコロニーを引越、飼育することにしました。対象としたのは、クロオオアリ6コロニー(BH210523-28/31/36/46/48/53)とムネアカオオアリ1コロニー(R200603-021)です。

クロオオアリのコロニーBH210523-46
クロオオアリのコロニーBH210523-53

クリアケースには元々蓋がありませんでしたので、開放蓋を作りました。

開放蓋の設計図 だいだい色の部分がクリアケースディープ
作成した開放蓋
開放蓋の内側にベビーパウダーを塗って完成

次に極く簡易的な人工巣を作りました。3部屋から成る人工巣です。

人工巣は一箇所セロハンテープでケースに固定している
人工巣の設計図
巣房への出入り口を1箇所設けている
巣房間を移動するための隙間

引越は、飼育中の飼育容器から全てのコロニーの構成員を振り落とす方法で強制的に行いました。

強制引越後のクロオオアリのコロニー 2月9日9時26分撮影
強制引越後のムネアカオオアリのコロニー 9時31分撮影
人工巣を棚に設置 9時33分撮影

夕刻見ると、BH210523-53が、いち早く、全構成員が巣房に入っていました。

いち早く全構成員が巣房に入ったBH210523-53 19時0分撮影

W拡張開放蓋と25mL大気圧給水器を作成

コンクリート製のカップ型人工巣で、現在クロオオアリを8コロニー飼育しています。

コンクリート製のカップ型人工巣

蓋の部分は、W拡張蓋に取り替えることができます。

W拡張蓋に取り替えたところ

この度は、このW拡張蓋の観音開きになっている上部の蓋の部分を取り外し、開放蓋のW拡張蓋にします。

桃色部分がW拡張開放蓋
裏面にベビーパウダーを塗る
開放蓋をW拡張蓋に被せたところ
こんな風に使う

続けて、このカップ型のコンクリート人工巣用に、25mL容量の大気圧給水器を作りました。200mL大気圧給水器を小型化しています。

設計図
25mL大気圧給水器
こんな風にW拡張開放蓋に設置する