移植」カテゴリーアーカイブ

BN19004とBM19007を移植

2019年に採集したクロオオアリのコロニーの内、飼育してきたのは3つのコロニーです。その3つのコロニーとは、先日庭に移植したBM19001とBN19004とBM19007です。今回は、BN19004とBM19007を庭に移植することにしました。
1)BN19004は、2019年の5月25日に長野県で新女王アリを採集したコロニーです。

4月25日14時40分撮影
側面

4月25日、BN19004を市販の西洋ミツバチの巣箱の中に入れて移植しました。一昨年(2020年)の9月27日に移植した2例目と同じ場所(八朔の近く)での移植です。

4月25日14時44分撮影
八朔の近くにBN19004を入れた巣箱を設置 14時45分撮影

2)BM19007は、2019年の6月3日に香川県で新女王アリを採集したコロニーです。

4月28日8時37分撮影
左側面
右側面

4月28日、BM19007を市販の西洋ミツバチの巣箱の中に入れて移植しました。

4月28日8時42分撮影
クリ「ぽろたん」の近くにBM19007を入れた巣箱を設置 8時43分撮影

移植ムネアカオオアリが巣箱から外へ

4月22日に移植用の巣箱で移植したR200603-007が、巣箱から外へ出られるように、4月25日、シリコン栓を外しました。

巣箱から出て来たムネアカオオアリ 4月25日8時25分撮影
支柱杭を下りてきた 11時29分撮影
芝地にも下りてきていた 11時33分撮影

移植用の巣箱でムネアカオオアリを移植

4月22日、ムネアカオオアリを庭に移植することにしました。今年になって初めての試みです。
ムネアカオオアリの移植の直近の過去の試みは、昨年の4月14日4月16日5月6日の3例がありますが、いずれも今では死滅したと考えています。3例とも、枯れた切り株の中に移植しました。
今回は、今年トゲアリの移植に使った移植用の巣箱を使うことにしました。
移植するのは、昨年移植した3例と同期の2020年採集のR200603-007です。

移植用の巣箱の中に、飼育ケースを立てるように入れ、下側になったシリコン栓を外しました。

シリコン栓を外す前

移植場所はビックリグミの枝の下にしました。近くには桜の木の切り株があります。

支柱に取り付けている 16時33分撮影

しばらくは、移植用の巣箱の側面の穴は塞いだままにしておくことにしました。

庭のトゲアリにハエトリグモを与えると

3月12日のブログでは、飼育しているトゲアリがバッタを解体したことを書きましたが、移植した庭のトゲアリ(T140906-03)にハエトリグモ(動物性の餌)を与えたところ、この場合も餌として摂取したようです。

ハエトリグモを巣へと運ぶトゲアリ 3月27日13時29分撮影

移植トゲアリの巣箱を移動

今年移植したトゲアリT130921-09の働きアリが、3月10日、たくさん巣箱から出て来ていました。

3月10日14時27分撮影

支柱を見るとそこにもトゲアリがいました。

支柱にもトゲアリがいた

そして、クリの切り株にもトゲアリがいたのですが、中型のアリ(クロクサアリと思われる)と戦っていました。

トゲアリは、肢や触角に咬みつくこの中型のアリを殺せるようですが、殺しても咬みつかれたままになってしまい、劣勢になるようです。

それから2日後の3月12日、クリの切り株の麓辺りにトゲアリの死体が幾匹かありました。そこで、巣箱を取り付ける支柱をもう1本用意し、クリの切り株の麓から離して打ち込み、巣箱を付け替えました。

支柱をクリの切り株から離して打ち込んで、巣箱を設置した

支柱を3方からロープで固定し、トゲアリがクリの木にも直接行けるよう、支柱とクリの木をロープで結びました。

2箇所の移植コロニーのトゲアリが出て来た

2月27日、昨年移植したトゲアリのコロニーT140906-03の働きアリが巣から出て来ていました。見かけたのは1匹でした。

2月27日14時8分撮影

この時刻(14時)の天候は晴で、気温は13℃でした。

今日28日も春らしい天気になっていました。今年の2月15日に庭に移植したトゲアリのコロニーT130921-09の様子を見に行くと、巣箱から働きアリが出て来ていました。

2月28日13時44分撮影

この時刻(14時前)の天候は晴で、気温は14℃弱でした。

二度目のトゲアリの移植

昨年は2月5日に飼育中のトゲアリのコロニーを庭に移植しました。移植が成功したようですので、今年も飼育しているトゲアリのコロニー(T130921-09)を移植することにしました。このコロニーは、女王アリを2013年9月21日に採集し、同年10月3日にクロオオアリのコロニーNESTCON01030(新女王アリを2011年6月8日採集)に寄生させたコロニーです。

移植するT130921-09のコロニー 早朝巣ケースの巣口をシリコン栓で塞いだ 2月14日6時55分撮影
巣ケースの中の様子 かなりの個体数になっている
越冬幼虫も見える

昨年は、自然木(クリの木)に空洞を掘り移植しましたが、今年は、移植用に巣箱を作成しました。

蓋を取ったところ
前面に開閉式の観察窓がある
観察窓はペアガラス(ただしアクリル板)になっている
支柱に固定できるように背面には鬼目ナットを埋込んでいる
左右両側面には出入り口がある(シリコン栓の箇所)
中の様子
蓋を被せ木ねじで固定
蓋の裏面 蓋は2枚重ねになっている 木ねじを外せば蓋は前方向(写真下方向)へスライドして外せる仕組み

移植場所としては、昨年トゲアリを移植したクリの木の隣り、のクリの木の横にしました。この場所は、冬は日光が届き、夏はクリの葉で日光が遮られます。

クリの木の横に支柱を立てた

移植用の巣箱の中に巣ケースをそのまま入れ、巣箱の中で巣ケースが動かないように、巣ケースの底面を両面テープで固定しました。早朝、巣ケースから出ていた数匹の働きアリも巣箱に入れました。

巣ケースを巣箱に入れたところ 11時26分撮影

巣箱を支柱に取付け、支柱をロープで固定しました。

ロープはポリエステル製
観察窓から巣ケースの中の様子を見たところ

ロープは固定するためですが、トゲアリが巣箱からクリの木や地面へと移動する際の通路にもなります。
巣箱の外へと通じる2箇所の穴は、しばらくはシリコン栓で塞いだままにしておきます。

11月初旬のトゲアリの食性

この時期の(飼育下ではない)トゲアリは、昆虫などのタンパク源を摂ろうとしているのでしょうか。試してみることにしました。
11月2日、庭に移植しているトゲアリの巣の極く近くにバッタと大根の葉に付いていた幼虫を置きました。しばらくして見に行くと、たくさんのトゲアリがバッタと幼虫に群がっていました。

11月2日15時40ん撮影

タンパク源に関心があるようです。
そして、今日見に行くと、バッタは分解が進んでいて、幼虫は見当たりませんでした。幼虫は、巣の中に運び込まれたのでしょう。

11月3日8時49分撮影

イチゴ園に新たなコロニー

庭のブルーベリーの木にクロオオアリが来ていました。体格が大きくないところから、小さめのコロニーの働きアリのように思えました。そこで、蜜を与えて、帰路を追ってみることにしました。
すると、西に3m50cm程行ったところのイチゴ園の地面の穴に入って行きました。そこは、3月17日のブログ「イチゴの株元に新たなコロニー」の場所から西へ90cm離れた場所でした。
この初回の観察を含め、クロオオアリが3回同じ地面の穴に入って行くところを見ました。
このイチゴ園には、昨年の9月16日に、クロオオアリの5つのコロニーを移植していました。BH18020、BM19019、BM19024、BM19045、BK170530-052です。それぞれの新女王アリの採集年は、2018年、2019年、2019年、2019年、2017年ですが、いずれも子育てが順調とは言えないコロニーでした。今回見つけたコロニーは、上記の内BM19019を移植した場所に最も近いのですが、これら5つのコロニーの内のいずれかなのかも知れません。

写真中央の少し黒く写っているところの直ぐ左横に巣口がある 9月30日17時4分撮影
2度目にブルーベリーにやって来たクロオオアリ 17時11時撮影
巣口に入ろうとしているところ 17時16分撮影
巣口に入ろうとしているところ 17時24分撮影

庭のトゲアリ 巣を拡張か?

昆虫の餌を与えようと、庭のトゲアリを見に行くと、クリの切り株の上に目新しい木くずがたくさんありました。

切り株の上に木くずがたくさんあった 9月26日9時31分撮影

一昨日、6度目の引越を確認したばかりでしたが、この切り株の地際の6度目の引越先はどうなっているのでしょうか。見ると、地際にもトゲアリがいました。

クリの切り株の地際にもトゲアリがいた 9時35分撮影

これは、新たな引越先として切り株を掘っているのではなく、まだ明言はできませんが、地際と切り株の上面を繋げて、巣を拡張しているのでしょう。

庭のトゲアリ 6度目の引越

9月8日に、庭のトゲアリが5度目の引越をしていたことを書きましたが、9月24日、また引越をしていました。これで、8月22日に気付いた初回の引越から6度目の引越になります。
少し前に、トゲアリの巣があるコンクリートブロックの直ぐ横のクリの切り株の上に、蜜を入れた蜜器を置いていたのですが、そこにトゲアリが来ていました。

9月24日14時52分撮影

蜜を吸って帰って行くところを見ると、巣があるコンクリートブロックの中に入って行くようです。

コンクリートブロックの穴の下の様子 トゲアリが穴の中へ入って行った 14時53分撮影

ところが、他にも帰路があることが分かりました。切り株の向こう側へ歩いて行くトゲアリがいました。そちらには4度目の引越先があります。クリの切り株の反対側にまわって見ると、案の定、4度目の引越先の切り株の地際から出入りするトゲアリが幾匹もいました。

クリの切り株の地際の様子 出入りするトゲアリがいる 14時54分撮影
1枚目の写真の反対側から撮影 地際から蜜器へと向かうトゲアリがいる 14時55分撮影

巣が2箇所に分かれているのでしょうか。
しばらく観察していて分かったのですが、蜜器へは2筋の道ができていて、その1つがコンクリートブロックの下を通る経路のようです。
ですから、5度目の引越でコンクリートブロックの中へ引っ越してきていたのですが、4度目の引越先であったクリの切り株の地際へ再び引っ越したことになります。6度目の引越でした。

庭で見つけた単独女王アリと胃の容量

9月22日の8時半過ぎに、庭から外に通じる階段の踊り場で、クロオオアリの女王アリを見つけました。辺りを見ても、クロオオアリの働きアリはいません。この女王アリは、単独で歩いていたようです。腹部を見ると、結婚飛行後の女王アリのようには膨らんではなく、かなり萎んだ腹部でした。「移植」組のコロニーの巣が何者かに襲われ、「命辛々」逃げてきたのかも知れません。

庭から外に通じる階段の踊り場

飼育ケースの中に、水を含ませたカット綿を入れ、この女王アリを入れました。直ぐに水を飲み始めました。「のどが渇いて」いたのでしょう。

カット綿に含ませた水を飲む女王アリ 9時15分撮影

そこで、蜜を与えることにしました。飲む量を量るために、10μL(1μL=0.001mL)ずつ与えました。

最初の10μLを飲んでいるところ 9時18分撮影
20μL目を飲んでいるところ 9時20分撮影
30μL目を飲んでいるところ 9時21分撮影
40μL目を飲んでいるところ 9時23分撮影
50μL目を飲んでいるところ 9時24分撮影

50μLも飲み干しました。今年8月3日のブログ「クロオオアリの女王アリの胃の容量」では、「クロオオアリの女王アリの胃の容量は、40数μL(0.04mL〜0.05mL)のようです」と結論づけていますが、「記録を更新」しそうです。更に10μLを与えました。

60μL目を飲んでいるところ 9時25分撮影

けれども、今度は飲み残してしまいました。

手前右下のぼんやり写っているのが蜜 かなり残した 9時26分撮影

直前に少し水を飲んだことを考慮しても、クロオオアリの女王アリの胃の容量は、50数μL(0.05mL〜0.06mL)のようです。水を飲んでいる時の写真と比べれば歴然ですが、蜜を飲んだ後は、腹部が随分と膨れています。

蜜を限界まで飲んで、腹部は随分と膨れた 9時28分撮影

この女王アリをBO210922と名付けます。この女王アリが、再度コロニーを作ると良いのですが。

4月以来となったT巣の生存を確認

T巣(クロオオアリのBK170530-133とBH170521-023の合併コロニー 2020年9月27日移植 10月26日引越)は、今年の4月4日に生存を確認しましたが、それからしばらくしてからは、生存を確認できていませんでした。
敷地の西のコンクリート塀に沿ってフェイジョアを植えているのですが、そのフェイジョアにクロオオアリがいました。そこで、蜜を与えて後を追うことにしました。

フェイジョアの茎に垂らした蜜を吸うクロオオアリ 9月9日16時58分撮影

このクロオオアリは、体格が大きい方ではありませんでしたので、恐らくは今年この近くに移植したコロニーの働きアリだろうと思ったのですが、今年のクロオオアリの移植場所を通り過ぎ、コンクリートブロックを伝って東へと進んで行きました。そして、イチゴの株のところで見失ってしまいました。

一瞬うっかりした時に、この辺りでクロオオアリを見失った 17時4分撮影

しばらくこのイチゴの周辺を観察し続けていると、東へと急いで歩いていくクロオオアリがいました。

東へと急ぎ足で歩いて行くクロオオアリ 17時9分撮影

先程のクロオオアリと体格は似ていますが、心持ち腹部の膨らみが小さいように思えます。同一のクロオオアリではないかも知れませんが、ほぼ真っすぐに急ぎ足で歩いていますから、巣へと帰って行くのでしょう。このクロオオアリを追って見ましょう。
すると、庭の東にあるコンクリートの階段の近くまでやって来ました。

進行方向にコンクリートの階段がある 17時13分撮影

更に追って行くと、コンクリートの階段に行き着き、横断して下り始めました。

コンクリートの階段を横断するクロオオアリ 17時14分撮影

そして遂に、T巣に辿り着きました。

T巣に辿り着いた 17時15分撮影

T巣はまだ生存していたのです。

T巣がある場所

しばらくT巣の近辺を見ていると、複数のクロオオアリがいました。複数個所に蜜を垂らして、帰巣するのを観察しました。巣口は複数あるようでした。

芝生に垂らした蜜を見つけ、吸って巣へと帰って行くところ 17時47分撮影

フェイジョアの木にいたクロオオアリが、T巣のクロオオアリだとすると、その間は36.5mもの距離があります。また、イチゴの株からでも25mの距離があります。ほぼ全てコンクリートの上を歩いていたのですが、それにしてもこの距離は驚きです。クロオオアリの行動範囲には改めて驚かされます。

庭のトゲアリ 5度目の引越

8月28日に4度目の引越をした庭のトゲアリですが、今日見ると引越先のクリの切り株の地際には、トゲアリが1匹もいませんでした。その上方のドーフィン(イチジク)の幹にはトゲアリがいましたが、またどこかへ引越したのでしょうか。

クリの切り株の地際の様子 トゲアリがいなくなっていた 9月8日11時17分撮影 
切り株の上方のドーフィンの幹にはトゲアリがいた 11時18分撮影

巣の場所を探すために、ドーフィンの隣りのクリの木にいたトゲアリに蜜を与えました。

クリの木で蜜を吸うトゲアリ 11時38分撮影

その後を追うと、ドーフィンの太い主枝を支えているレンガとコンクリートブロックの隙間に入って行きました。また、その隙間から出てくるトゲアリもいました。

蜜を吸って巣に帰り着いたトゲアリ 11時41分撮影
同じ隙間から出てくるトゲアリもいた 11時42分撮影
巣のある場所の全景 ドーフィンの主枝を支えているレンガとコンクリートブロック

巣はコンクリートブロックの穴の中にあるようです。引越元は上の写真の切り株の向こう側の地際ですから、距離としては近いところです。
コンクリートブロックの穴の下側は、一部が塞がれていません。

コンクリートブロックを下から見たところ 一部が塞がれていない

そこで、コンクリートブロックの下方からスコープカメラを入れて、中の様子を見ました。

コンクリートブロックの穴の中の様子

確かに、コンクリートブロックの穴の中にトゲアリの塊がありました。
これで5回目の引越になりました。

移植コロニーの8月の生存確認6件

8月に生存を確認できた移植コロニーを記録しておきます。
L巣(B16013)とQ巣(B15099)(いずれもクロオオアリ)とトゲアリは、7月に引き続き生存が確認できています。
BH210523-14は、今年採集したクロオオアリの新女王アリのコロニーです。5月24日に移植しています。7月23日にも生存が確認されています。

巣に被せている板に垂らした蜜を吸うBH210523-14の働きアリ 8月24日16時20分撮影

B200603-83は、昨年の6月3日から4日にかけて新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーで、今年の4月14日に移植しました。このコロニーは、6月7日にも生存が確認できていました。

蜜を吸って巣に入ろうとしているB200603-83の働きアリ 8月24日16時30分撮影

B16015は、2019年6月19日に移植を開始し、7月1日に引越を完了したクロオオアリのコロニーです。N巣と名付けています。4月8日にも生存が確認できていました。

芝生のため巣穴の場所が判別できなくなっていた 8月24日16時46分撮影

7月には、移植コロニーの内、生存を確認できたコロニーが11件ありましたが、今月は6件に留まりました。これは、酷暑と長雨のため野外での観察を控えたためと、アリの野外での活動が少なかったことによると考えています。ただ、酷暑と長雨は、まだコロニーの規模が小さなアリの生存を脅かしたとも考えられます。このことをとても心配しています。

庭のトゲアリ 4度目の引越

昨日引越したばかりの庭のトゲアリ(T140906-03)の様子を見に行くと、引越先の芝地にもトゲアリがいましたが、昨日引越していなくなっていたはずのイチジクの主枝支えにもトゲアリがいて、こちらはたくさんのトゲアリが塊を作っていました。昨日の引越前より少し少ない程度でした。そして、イチジクの主枝を伝って、昨日の引越とは反対の方向へと幼生虫を運ぶ働きアリが多数いました。

再び主枝支えにトゲアリが集まっていた 写真の左上に幼生虫を運ぶトゲアリが写っている 8月28日9時15分撮影

その後を追ってみると、トゲアリたちは、主幹側のもう一箇所の主枝支えになっているレンガとコンクリートブロックを伝ってクリの切り株の地際に進んで行きました。

主幹側のもう一箇所の主枝支えのレンガとコンクリートブロック 幼生虫を咥えて下って行く 9時17分撮影
更に切り株を下って行く 9時17分撮影
切り株の地際が終点のようだ 9時18分撮影

今度も引越です。昨日の引越先の芝地から主枝支えに戻った移動を3度目の引越と数えれば、今回で4度目となります。
ところで昨日の2回目の引越の際には、引越中に女王アリを見かけませんでした。恐らく、私が引越に気づく以前に引越先へ移動していたのでしょう。そこで、今回に期待したいと思ったのですが、その望みがかなえられました。写真とビデオに収めることもできました。

引越中の女王アリ 9時20分撮影
引越中の女王アリ 9時21分撮影

写真をよく見ると分かるのですが、T140906-03(女王アリの固有名)は、2014年の寄生時に右の中脚と後脚の基節以下を失っています。かなりの障害を負っているのですが、引越の1度目も2度目も3度目もロープを伝って渡っているのです。また、引越とは無関係ですが、これほどの障害を持っていても、7年間も生き続け、コロニーを形成していることはある意味驚きです。トゲアリが社会性昆虫故に可能なのでしょう。
この写真の後、女王アリは働きアリに咥えられて新巣まで運ばれます。女王アリが、片側1本の肢でコンクリートブロックの下面を歩くには落下の危険があるでしょう。働きアリはなぜかそのことを知っているかのように行動したのです。

女王アリは働きアリに咥えられて、左下方から現れる 9時23分からの1分間動画

引越の際、女王アリはいつのタイミングで移動するのかも関心事でしたが、このトゲアリのコロニーの今回のケースでは、引越期間のほぼ中央あたりで、移動したようです。

9時29分撮影

昨日の引越先の芝地には、トゲアリは見られなくなりました。

昨日芝を刈って巣口が見やすいようにしていた 中央下の黒く見えるのが巣口 9時30分撮影

9時50分前には、引越は終わったようです。

9時49分撮影
この引越の位置関係 中央左の杭が主枝支え 右の切り株の地際が引越先

今回の引越先のクリの木の切り株は、2016年の2月に伐採した株で、既に腐朽が進んでいます。庭には、適度な営巣地がないと考え、巣箱を作って設置していたのですが、その必要はなかったようです。今回の引越先が、トゲアリにとって棲みよい環境であればと願います。

ところで、今回の4度に渡る引越からは、トゲアリは巣穴のような閉鎖空間ではない屋外でも塊を作って一時的に生活できること、また、安全に引越ができる能力が備わっていることが分かります。トゲアリには引越を可能にする能力とその能力に裏付けられた習性がありそうです。

参照
トゲアリの引越先」(2018年5月16日ブログ)

庭のトゲアリが再び引越

庭のクリの木の空洞に移植していたトゲアリ(T140906-03)が、イチジクの主枝支えへ引越しているのに気づいたのは、8月22日のことでした。それから5日後の8月27日に、トゲアリの様子を見に行くと、主枝支えの直ぐ傍のいちじくの実にトゲアリがやって来ていました。

 

8月27日9時41分撮影

主枝支えを見ると、幼虫が見えたのですが、直ぐにその幼虫らが運ばれて行くのが見えました。引越をしているのでしょうか。

幼虫が見える 9時42分撮影
ロープを伝ってどこかへ幼生虫が運ばれて行く 9時42分撮影
9時42分撮影

その先を追ってみると、ロープの終端の杭を下って行きました。そして、杭からそう離れていない場所で、地中へと入って行くようです。

ロープの終端の杭を下って行くトゲアリ 9時46分撮影
芝地のどこかに巣穴があるのだろう 9時47分撮影

観察しやすいように、巣箱を取り払いました。

巣箱を取り払い観察しやすくした 10時00分撮影

仲間を運んで行くトゲアリも見かけるようになりました。運ばれて行くトゲアリはまだ体色が薄いので、羽化して間もないのかもしれません。

仲間を運ぶトゲアリ 10時5分撮影

主枝支えのすぐ上方にまだ熟れていないいちじくの実があり、引越中にも関わらず、何匹か集まっていました。

10時15分ごろになると、ほとんど引越が終わったようです。この日、最初にトゲアリを見つけたいちじくの実には、引越中もずっと、何もなかったかように、トゲアリがやって来ていました。

ほとんど引越が終わったようだ 10時14分撮影
10時15分撮影
引越の全景 左手前の主枝支えからロープを伝って杭に渡り、杭を下って芝地に降り、地中へと潜って行った

引越の様子はビデオでも撮影しています。1分30秒間に編集しています。最初の30秒間(9時51分頃)は杭を下って行く様子、次の20秒間(以後いずれも9時58分頃から)は引越元(主枝支え)の様子、最後の40秒間は引越先の様子です。

庭のトゲアリが引越か?

毎日のように庭に移植したトゲアリ(T140906-03)の様子を見に行っていたのですが、8月22日の17時頃、クリの木のいつもの場所にトゲアリがいませんでした。

トゲアリの移植巣の直ぐ上にあるトゲアリの活動場所 トゲアリが全くいない

ところが、クリの木の隣りのイチジクの主枝支えの箇所にトゲアリの塊がありました。

トゲアリの塊の片方から見て
トゲアリの塊のもう片方から見て

なぜクリの巣から移動したのでしょうか。また、移動したのは、巣内の全構成員なのでしょうか。確かめることにしました。
クリの木の巣の中を見るために、移植時に空けていた径12mmの穴にスコープカメラを差し込もうとしましたが、形成層が成長したのか穴が狭くなっていました。そこで、ドリルで穴を拡張してスコープカメラを差し込みました。

クリの木の空洞に入れた飼育ケースの中が写っている 下方の黒くて小さなものは生き物 コオロギの仲間のようにも見る スコープカメラで撮影
1分42秒の動画に4回生き物が写っていた 4コマ15秒間の動画に編集

スコープカメラに写っている生き物が何なのか分かりませんが、極く少数か1匹だと思われます。また、とても早く動いていることからも、アリではなさそうです。クリの木の空洞に小型のアリが侵入した可能性も考えられたのですが、そうではなかったようです。引越がコロニーごと行われたことも分かりました。

翌日、トゲアリは前日と同じ場所で塊を作っていました。繭が見えましたので、幼生虫を連れての引越だったことが分かります。

繭が見える 8月23日8時29分撮影

何者かに襲われて、慌てて引越をしたのではないのでしょう。引越した要因は、クリの木の中を見ても分かりませんでしたが、「計画的」な引越だったようです。
それにしても、イチジクの主枝支えにいつまで留まるのでしょうか。既に新居探しを始めているとしても、庭にはトゲアリが営巣できそうな場所はないように思えるのですが。
そこで、巣箱を作ることにしました。縦89mm×横127×奥行120mmで中に1段作ります。使う木は1×4材のみです。小さなアリが巣箱の中に入れないよう、できてしまった隙間はシリコンで塞ぎました。

前後を塞ぐ前 中1段には4mmの穴を2つ空け、天井板には10mmの穴を空けた この10mmの穴はスコープカメラを使っての観察用
左面が前面で、内外の出入り口用に5mmの穴を空けた
主枝支えに載せるように設置した 8月23日11時15分撮影

クリの木を見るとトゲアリがたくさんいる場所がありました。そこで、蜜を与えました。

蜜を与えた 11時22分撮影
クリの木と巣の間をロープを伝って往復しだした 11時26分撮影

ふと、何か黒いものを運んでいるトゲアリが目に付きました。クロオオアリの腹部がない死体のようです。クリの樹上から運んできたとしたら、生きていたクロオオアリを狩ったのでしょうか。

腹部がないクロオオアリの死体を運ぶクロオオアリ 11時30分撮影

ところで、蜜を飲んだ働きアリは、巣が木の中にあった時と同じように、新たな集結場所へと帰って行きました。日常の営みをしているようです。また、クロオオアリの死体も巣へと運んでいました。そこで、更に人為的にタンパク源を与えて反応を見ることにしました。青虫を見つけたので、主枝支えに置いてみるとすぐさま食い付きました。やはり日常の営みをしているようです。

青虫を捕らえる働きアリ 11時37分撮影

移植コロニーの7月の生存確認13件

これまでに庭に移植したクロオオアリのコロニーの内、7月に生存が確認できたコロニーを記録しておきます。
最も良く繁栄していると思われる移植コロニーは、O巣B15099で、こちらをご覧下さい。
L 巣 B16013は、今年になってからは初めて、7月18日に生存が確認できました。

この写真には出入りするクロオオアリは写っていないが、ここにB16013の巣がある 7月18日18時17分撮影

今年の4月14日に移植したクロオオアリのコロニー(昨年新女王アリを採集)の内、B200603-038とB200603-056の生存を7月21日に確認しました。

B200603-038 7月21日17時59分撮影
B200603-056 7月21日17時45分撮影

同じく今年の4月14日に移植したクロオオアリのコロニーの内、B200603-062とB200603-069の生存を7月22日に確認しました。

B200603-062 7月22日18時27分撮影
B200603-069 7月22日18時28分撮影

昨年の10月18日のブログ「新たな巣口を発見 BH170521-025+BH170520-001か?」のコロニーの生存を7月22日に確認しました。

引越元は不明 7月22日17時33分撮影

以上の他は、既に7月のブログに記載しています。
BH210523-14とB200603-030の生存を確認」7月23日
新女王アリの働きアリが巣から出てきた」7月21日
庭に移植した新女王アリの内、1コロニーで2匹が羽化」7月14日
移植ムネアカオオアリのその後 7月11日」7月11日
ヌアールKにもクロオオアリとトゲアリ」7月9日

BH210523-14とB200603-030の生存を確認

今年移植したクロオオアリの2つのコロニーの生存を確認しました。

BH210523-14:5月23日に新女王アリを採集し、翌日の24日に移植したコロニーです。

クロオオアリを見つけて蜜を与えた 7月23日16時16分撮影
BH210523-14の巣に戻った 16時21分撮影
別の場所にもクロオオアリがいたので蜜を与えた 16時24分撮影
このクロオオアリもBH210523-14の巣に戻った 16時25分撮影

B200603-030:昨年の6月3日に新女王アリを採集し、今年の4月14日に移植したコロニーです。今年の6月7日にも生存を確認しています。

B200603-030の直ぐ横に置いた蜜器の蜜を吸うクロオオアリ この後、B200603-030の巣に戻った 7月23日16時38分撮影