今年の観察では初めて、今日3月30日に、自宅前の草地でクロオオアリを見かけました。
ちなみに、2017年は4月1日、2019年は4月5日、2020年は4月4日に自宅前の草地で、その年始めてクロオオアリを見かけています。いずれも、自宅の庭に棲むクロオオアリです。




A巣と思われるクロオオアリが散水ホースの上を数匹歩いていました。いつもはこのホース伝いにクリの木に向かうのですが、クリのある場所よりも更に先まで歩いて行きます。そこで後を追ってみると、その先にあるアキグミにかなりの数のクロオオアリがいました。お目当ては、このアキグミの木のようです。A巣からは歩行距離にして22mも離れているところです。
アキグミはちょうど満開のようです。蜜が得られるのでしょうか。
ナナホシテントウも来ていました。よく見ると、僅かにアブラムシがいます。
アキグミの木の隣りのこちらも満開のナツグミには、クロオオアリはいませんでしたが、クマバチが来ていました。
昨年の3月20日のブログ「ウメの花のクロヤマアリ」で取り上げていますが、今年もウメの花にクロヤマアリが来ていました。
今年は、自宅の庭で、セイヨウミツバチを4群、ニホンミツバチを1群飼育しています。けれども、ウメの花にやって来るミツバチはと言うと、僅かにセイヨウミツバチを見るぐらいでした。ニホンミツバチが集めた「梅の花の蜂蜜」は普通は見かけませんが、ネット上では販売されていますから、梅の花も蜜を出していることは確かなようです。その蜜をクロヤマアリが集めているのでしょう。やって来ていたクロヤマアリは1匹だけでした。
確かに蜜を集めているのでしょう。腹部が膨れています。
ところで、もうこんなところにアブラムシが付いていました。
庭の南の草原で、既に2月12日にはカラスノエンドウにアブラムシが付いているのを見つけていましたが、今日その同じ草原を見ると、まだまだ局所的ですが、アブラムシが増えてきているようです。
今日は今年初めて、ナナホシテントウの幼虫を見ました。
てんとう虫の幼虫が育つ季節になったと言うことでしょう。クロオオアリの蜜源も整いつつあると言うことでしょうか。
もう春が始まっているのでしょうか。先日、カラスノエンドウにアブラムシが付いているのを見つけていました。
ナナホシテントウも見かけました。
そして、早くもクロヤマアリが地上に出てきたようでした。
参照:昨年の記録 一昨年の記録
クロヤマアリが地上に現れたことについては、先日の2月11日に、東京都の八王子市から便りがあったところでした。
今日2月21日は、これまでにないとても暖かい日になりました。気温は21.5℃まで上がり、今年の最高気温になりました。庭に出てみると、案の定、今日もクロヤマアリが歩いていました。
でも、蜜源などを見つけての活動なのでしょうか。庭の中には、蜜源はないようです。そこで、この働きアリのコロニーが利用しているかどうかは分かりませんが、庭の外の草原にもクロヤマアリが来ているか見に行くことにしました。
そうしていると、たった1匹ですが、クロヤマアリを見つけました。
既に草原がクロヤマアリの蜜源になっているようです。
ところで、今日も庭にミツバチ用の給餌器を複数個出しておきましたが、その給餌器を置いている場所の近くにナナホシテントウが来ていました。
『アブラムシがいそうにもないこんな所にテントウムシが来ている』と思っていたら、給餌器に近づいてきました。
そして、砂糖液を飲み始めました。
蜜がなくなってもまだ止まっていました。
ナナホシテントウが蜜に集まることについては、こちらのブログ(「ナナホシテントウは蜜が好き!?」)でも触れています。
C巣と蜜器とを「高速道路」で結ぶことにしました。先日のA巣でも同様のことをしましたので、この高速道路のことを「第2高速道路」と名付けます。第2高速道路は全長が4mで、巣口のある辺りから蜜器を通り、更にフェンス塀までを繋ぎます。
午後になって、第2高速道路の辺りとは別に、芝生を歩くクロオオアリがいることに気づき、その方面にある梅「豊後」を見ると、クロオオアリが複数匹来ていました。何を目当てに来ているのだろうと思いながら、しばらく見ていると、アブラムシが密集している細い枝を見つけました。そこにクロオオアリがいました。
これだけ多くのアブラムシが付いている枝は他にはありませんでしたが、アブラムシが付いている新葉がいくつかありました。
アブラムシは、今は駆除しないことにしました。
第2高速道路の経由地を変えることにしました。巣口と蜜器を繋ぐルートはそのままにして、豊後を経由することにしました。
しばらくすると、例外的ではありましたが、早速高速道路を利用するクロオオアリがいました。
ところで、豊後の木でナナホシテントウを目にしていましたが、少し時間を置いて、改めて捜してみました。すると、2匹見つかりました。その内、1匹は産卵を終えた後でした。
先日は桃の木に登っているクロオオアリを見つけましたが、今日は、C巣の近くにある露茜という品種の梅の木で、クロオオアリを見つけました。クロオオアリの動きを追っていると、新芽にアブラムシが付いていて、そこへクロオオアリが行きました。
今年になって初めて、クロオオアリがアブラムシの甘露を吸っているところを見ました。露茜には、数多くの新芽が出ていますが、アブラムシが付いている新芽はまだ限られていましたので、クロオオアリの蜜源を確保するため、アブラムシは駆除しませんでした。アブラムシが多くなってから、アブラムシの数を調整することにします。
3月18日にクロオオアリが地上に出てきたことについては、既にブログに書きましたが、気になっていることがありました。それは、食べ物が既に用意されているのかどうかという点です。
庭の外の草地のカラスノエンドウの様子を見ると、今もアブラムシが付いていないように見えます。(昨年はカラスノエンドウにアブラムシが大発生していました。)
そこで、アブラムシが付いていないように見えても、3月3日のブログで書いたように、ほんの少しはアブラムシがいるかもしれないと考え、実体顕微鏡で確かめてみました。
しかし、1匹もアブラムシを見つけることができませんでした。
昨日も、クロヤマアリは、庭の外の草地に来ていましたが、クロオオアリの姿はありません。
クロオオアリをこの庭の外の草地でその年初めて見たのは、昨年は4月5日、2017年は4月1日でした。まだ4月にはなっていませんが、このまま、アブラムシが発生しなければ、今年は蜜源不足になりそうです。
蛇足になりますが、何故今年はカラスノエンドウにアブラムシが付かないのか、その理由を考えてみました。昨年のことを思い起こすと、アブラムシが大発生したことで、カラスノエンドウが種が出来る前にほぼ全滅してしまいました。そこで、カラスノエンドウに付いていた大量のアブラムシは「放浪」を始め、かなりの数のアブラムシが、自宅の庭にも押し寄せて来ました。しかし、結局のところ、自宅の庭も含め、他の放浪先にもカラスノエンドウが生えてなく、アブラムシは大量に死滅したと考えられます。一方、アブラムシの大量発生で、ナナホシテントウも例年になく多く発生したと考えられます。ナナホシテントウは、カラスノエンドウに付くアブラムシに限らず、他の種のアブラムシも食べると考えると、ナナホシテントウはかなりの数が、生き延びられたのでしょう。現に、昨年は庭の果樹でもナナホシテントウをよく見かけました。
こうして、今年を迎えたとすれば、庭の外の草地にはアブラムシの越冬卵は少なかったであろうし、逆にナナホシテントウは多く越冬していて、僅かなアブラムシもナナホシテントウに食べられたと考えられます。
ちなみに、自宅の庭のすぐ外以外の、歩いて行ける範囲のカラスノエンドウの様子も見にいきました。主に2箇所の様子を見ましたが、そこでもカラスノエンドウにアブラムシが付いていないようでした。
さて、A巣のすぐ横には清水白桃があり、満開を迎えています。花には何種類かの昆虫が訪れています。
モモの花からも蜜が出ているようです。
クロヤマアリも訪れていました。そして、クロオオアリもやって来ていました。
クロオオアリの動きを見ていると、枝ごとに往復して、何かを見つけようとしているようでした。しかし、立ち止まることがなく、何も見つけられていないようでした。複数のクロオオアリを見ましたが、どのクロオオアリも腹部は膨れていませんでした。
クロオオアリは、モモの花の蜜は利用できないようです。
ところで、この時期、クロオオアリはタンパク源を得ているのでしょうか。昆虫を与えて、その反応を見ました。ここでも、ミツバチの死骸を使いました。
A巣の巣口の極近くにいたクロオオアリに、ミツバチの死骸を与えました。2箇所で与えましたが、いずれも食いつき、巣へと運んで行きました。このことから、既にタンパク源を必要としていることが分かります。
ただ、クロオオアリが得られるタンパク源は極少ないはずです。昆虫の絶対量はまだまだ少ないのです。下の写真は、一晩に捕虫器で捕らえた昆虫の量です。
今年の2月12日のブログ「アブラムシはまだ」で、昨年の3月2日には、自宅の南側の山地に生えていたカラスノエンドウにアブラムシが付いていたことに触れています。そこで、今年の同日の3月2日に、去年と同じ場所のカラスノエンドウを見たのですが、アブラムシは付いていないようでした。
今日3日も、とても良い天気(最高気温15℃、晴れ)でしたので、同じ場所の様子を見に行きました。
まず目に付いたのは、ナナホシテントウで、野草の中にあちこちいました。
これらのナナホシテントウは、活発に動いていました。何か食べているはずです。アブラムシなのでしょうか。でも、アブラムシが野草に付いているようではありませんでした。何かを食べているところも見かけませんでした。(参照「ナナホシテントウは蜜が好き!?」)
野草の多くは、ホトケノザとオオイヌノフグリとカラスノエンドウです。前者の2種は、今花を咲かせています。カラスノエンドウは、一部花が咲いている個体もありますが、開花はこれからのようです。オオイヌノフグリの花には、昆虫が訪れていました。
オオイヌノフグリの花は、蜜を出しているようです。
ところで、クロヤマアリもこの草地にやって来ていました。主にカラスノエンドウに登っています。ところどころで立ち止まって、何か舐めています。腹部が膨れているのもいます。
花外蜜腺の蜜を吸っているのでしょう。
カラスノエンドウの先の方を切り取って、実体顕微鏡で見てみました。
液体が見えます。これが花外蜜腺から出ている「蜜」なのでしょう。同じ構造の箇所でも、液体がない所もありました。
実体顕微鏡でカラスノエンドウを見ていると、アブラムシを発見しました。一つの枝の先端に僅かに2、3匹のアブラムシがいました。アブラムシがいない枝もありました。中には、まだ開いていない葉の中にアブラムシがいました。
それで、肉眼ではアブラムシの姿が見えなかったのです。
クロヤマアリは、まだアブラムシから甘露は得ていないようです。ところで、ナナホシテントウのことが気になるのですが、まだまだ僅かにしかいないアブラムシを食べていたのでしょうか。これについては、分からないままです。