食性」カテゴリーアーカイブ

今年も「ぽろたん」で共生

2019年の2月21日に植樹したクリの木(品種名「ぽろたん」)で、クロオオアリとクリオオアブラムシが共生している様子について、直近では2022年の11月24日のブログで触れています。
6月5日、今年も両者が共生していました。

6月5日16時7分撮影

今年も桑の実にクロオオアリ

2018年の6月、今日とは1日違いの3日、桑の木にクロオオアリが来ていたことに触れています。また、昨年も5月27日のブログで、同じく桑の木にクロオオアリがやっ来ていたことに触れていました。そして今年もしばらく前から桑の木にクロオオアリが来ていました。お目当ては、桑の実です。

桑の木 6月4日撮影
6月4日11時38分撮影
11時42分撮影

落ちた桑の実にも来ていました。

11時44分撮影
11時48分撮影

蒜山高原で見かけた食性

蒜山高原へオオアリの新女王アリを採集しに出かけた際に、クロオオアリが獲物を運んでいるところを見かけました。

5月18日12時54分撮影
13時5分撮影
13時30分撮影

3枚目の写真には、枯れ葉のようなものに複数の卵がついています。この卵の大きさと形、そして色ともにクロオオアリの卵に良く似ています。この卵はいったい何なのでしょうか。

クロオオアリとダンゴムシ

ダンゴムシがクロオオアリの餌になれば、とても豊富な食源になると思うのですが、クロオオアリがダンゴムシを狩っているところはこれまで見たことがありません。ただ、たまに死んで白っぽく変色したダンゴムシを咥えて運んでいるところを見たことはありました。
ところが、B200603-034の引越を観察している時、B200603-034の働きアリの1匹が、ダンゴムシに咬みつこうとしているところをたまたま目にしました。

ダンゴムシは攻撃を受けて丸まった 4月30日10時5分撮影
4月30日10時5分撮影

C巣の巣口発見

4月25日の朝方、自宅で飼っている西洋ミツバチが分蜂して、庭のプラム大石早生に蜂球を作っていました。

西洋ミツバチの蜂球 4月25日8時58分撮影

その蜂球を見ている時に、偶然にも小さな塊が落下するところを見ました。その時は、ただの蜂球の一部が落下したと思っていたのですが、10時半過ぎに、落下したと思われる場所に女王バチがいるのを見つけました。その女王バチは、働きバチに取り囲まれていました。この時、既に蜂球はなくなっていました。

蜂球がなくなっていた 10時33分撮影
中央が女王バチ 10時38分撮影

しばらくして見に行くと、女王バチは死んでいました。女王バチは殺されたのでしょう。ミツバチは、分蜂直後に蜂球を作ってから営巣する場所を探すため、ミツバチの群れが飛び立つにはそれなりの時間が必要です。今回は蜂球がとても早くなくなったのは、女王バチに何らかの欠陥があったため、働きバチたちが蜂球の中から女王バチを排除したからなのでしょう。

11時19分撮影

女王バチが殺されていた場所には、既に複数のクロオオアリが来ていました。そして、そのすぐ近くに巣口があるのが分かりました。このコロニーはC巣(自然巣)のようです。今年になって、初めてC巣の巣口を発見することができました。

C巣の巣口は、写真内右 11時24分撮影

新たにN巣・J巣・T巣の生存を確認

昨年の秋、庭のクロオオアリのコロニーの内、生存が確認できていたのは、6巣でした。

10月15日L 巣 B16013(2019 年 6 月 8 日移植 18 日定住発見)
   同上:新たに発見したネクタリンの木の近くの巣(C巣自然巣かも知れない:2016 年 4 月 11 日発見)
10月25日A巣自然巣(2016 年 4 月 13 日発見)
11月02日N巣B16015(2019年6月19日移植 29日引越定住)
   同上:J巣自然巣(2018年5月21日発見)
   同上:T巣BK170530-133+BH170521-023(2020年9月27日移植 10月26日引越定住)

今年になって生存が確認できたのは、A巣・C巣・O巣B15099(2019 年 8 月 23 日移植)です。
4月7日、新たにN巣・J巣・T巣の生存を確認しました。

N巣

花壇のコンクリートブロックに蜜を垂らした 4月7日14時14分撮影
昨年のN巣の巣口の近くにいたクロオオアリにも蜜を与えた 14時16分撮影
先程、花壇のコンクリートブロックで蜜を飲んでいたアリが帰路に 14時23分撮影
巣口はここらしい 14時25分撮影
他のクロオオアリも同じ場所に潜って行った 14時27分撮影
シリンジの針先に巣口がある

J巣
測量杭の上端に大型のクロオオアリが1匹登ってきていました。そこで蜜を与えました。帰路を追うと、禅寺丸(柿)に近い芝地の中で姿を消しました。
測量杭の上部に蜜器を被せ、蜜を入れておきました。

ここは禅寺丸に近い場所 4月7日16時0分撮影
左が蜜を与えた測量杭 右に禅寺丸の主幹が見える 巣口はシリンジの針先にある
同じ個体の大型のクロオオアリが3回目にやって来たところ 16時10分撮影

それから50分程すると、仲間がやって来ていました。蜜器に2匹、帰路中が1匹、少なくとも3匹が来ていたことになります。

蜜器には2匹 1匹はあの大型のクロオオアリのようだ 17時5分撮影
蜜を飲んでの帰路中のクロオオアリ 17時5分撮影

T巣
コンクリート階段の下の踊り場で、複数のクロオオアリが歩いているのに気づきました。そこで、蜜を垂らし帰路を追いました。

蜜を吸うクロオオアリ 4月7日16時39分撮影
蜜を吸って帰巣するクロオオアリ 16時41分撮影
蜜を吸って帰巣する別のクロオオアリ 16時43分撮影
簡易な蜜器を置いた 16時46分撮影
シリンジの針先に巣口がある 16時51分撮影

蛇足になりますが、T巣のクロオオアリは、踊り場横の2本のブルーベリーに行っていたようです。

2品種のハイブッシュ系のブルーベリー
16時54分撮影
別のクロオオアリ 16時57分撮影
こんな昆虫も来ていた クロオオアリにも何か食べられるものがあるのだろうか? 16時58分撮影

C巣が同一のコロニーであるかどうかは確かめられてはいませんが、仮にどちらもC巣だとすれば、今年になってまだ生存が確認できていないコロニーはL巣だけになります。

ミツバチの死骸が越冬明けのタンパク源に

3月30日に本格的に活動を始めた庭のクロオオアリの内、A巣の辺りを見に行くと、何やら昆虫らしいものを運んでいる大型のクロオオアリがいました。よく見るとミツバチの死骸でした。

大型のクロオオアリがミツバチの死骸を運んでいた 4月4日15時0分

他にもミツバチの死骸を運んでいるクロオオアリがいて、そのクロオオアリは途中で死骸を置いてその横で休憩を取っていました。

手前の小柄なクロオオアリは休憩中 右横にミツバチの死骸を置いている 15時6分撮影

更に死骸を運ぶ3匹目のクロオオアリを見つけました。この死骸もミツバチなのでしょう。

3匹目の死骸を運ぶクロオオアリ 15時7分撮影

この3匹目のクロオオアリの後を追ってみると、3月30日に見つけた巣口とは違って、そのすぐ西にある穴から地中へと入って行きました。

巣口に入る直前のクロオオアリ 15時8分撮影

間もなくして、最初に見つけたクロオオアリも同じ巣口へと入って行きました。

巣口近くまで戻ってきた大型のクロオオアリ 15時9分撮影

これらのミツバチの死骸は、ミツバチの巣箱の下に落ちている死骸のようです。これらは、ミツバチヘギイタダニというダニによって死んだミツバチや、越冬を終えて寿命で死んだミツバチです。

ミツバチの巣箱の近くで 15時12分撮影
ミツバチの巣箱の下 たくさんのミツバチの死骸がある 15時13分撮影
左に写っているのがミツバチの巣箱 前面に巣門があり、その下に死骸が落ちている 15時15分撮影

この時期、餌になる昆虫などのタンパク源は少ないと思いますが、図らずもミツバチの死骸が、クロオオアリにとっての越冬明けの貴重なタンパク源になっているようです。

早くもサンタローザと露茜にアブラムシがいた

庭のプラムサンタローザの木にクロオオアリが来ていたことについては、3月30日のブログに書きましたが、昨年もサンタローザの木にクロオオアリが来ているのを3月20日に観察していました。
今日4月2日、サンタローザの木を見ていると、一箇所だけでしたがアブラムシの群生を見つけました。

4月2日14時48分撮影

また、別の場所で、1匹だけで葉に付いているアブラムシを見つけました。

14時52分撮影

今日もクロオオアリが来ていました。

14時52分撮影

それから1時間ほど経って、再びサンタローザの木を見ると、先程のアブラムシがいた場所にクロオオアリが来ていました。

15時56分撮影

ちなみに、梅露茜は、既に開花を終え、葉が出てきていますが、ここにもアブラムシが1箇所付いていました。

アブラムシの幼虫も見られる 14時55分撮影

クリの木に3種のアリが来ていた

クリの木にはクリオオアブラムシがいますが、アリの蜜源として駆除していません。7月26日には、3種のアリがクリオオアブラムシの甘露を求めてやって来ていました。

クロオオアリ 17時2分撮影
クロヤマアリ 17時5分撮影

もう1種はアミメアリのようです。

17時4分撮影

ただ、見慣れたアミメアリよりも躯体が小さいように思いました。そこで、実体顕微鏡で確かめることにしました。

やはりアミメアリのようです。

参照:
クリオオアブラムシを発見(2020年5月23日)
移植トゲアリの暮らし(2021年5月13日)
「ぽろたん」にクリオオアブラムシ(2021年6月9日)
「ぽろたん」に小さなアブラムシ(2021年7月6日)
クリオオアブラムシの新たな共生相手(2021年10月30日)

桑の実にやって来たクロオオアリ

桑の実の果汁が食源になることは、2018年6月4日のブログで取り上げています。
今年も桑の木にたくさんの実が実りました。そこにクロオオアリがやって来ていました。

5月27日11時40分撮影
11時41分撮影
腹部が膨らんでいる 11時42分撮影
桑の木から帰巣するクロオオアリ 腹部が膨らんでいる 11時43分撮影
落ちた桑の実にもクロオオアリが来ていた 11時46分撮影

「謎の生き物」の正体 ヘリヒラタアブ

直前のブログ「クリオオアブラムシが急に増えた」で取り上げている写真を見ると、クロヤマアリやトゲアリやクリオオアブラムシではない生き物が写っています。この生き物は、かつて「謎の生き物」として取り上げた(2018年12月9日)生き物と良く似ています。

これまでは、冬になってこの「謎の生き物」を見かけていましたが、この度の写真に写っていた生き物は、この「謎の生き物」と同じ生き物のようです。この生き物は、ヘリヒラタアブの幼虫のようです。

ヘリヒラタアブ 岐阜聖徳学園大学教育学部川上研究室より引用
4月14日撮影

体形が細くなっている方が頭部です。体を縦に波立たせて前進します。

ところで、ヘリヒラタアブの幼虫を見つけた同じ日(4月14日)に、アケビの木でもヒラタアブと思われる幼虫を見つけました。ただ、種は違うようです。

種名は不明だが、アケビの木で見つけたヒラタアブの幼虫

別種ですが、ヒラタアブについては、以前庭で成虫を見つけています。

ノヒラマメヒラタアブのオス

ヘリヒラタアブの幼虫は、クリオオアブラムシにとっては害虫なのですが、その害虫をアリは駆除しないようです。良く言われることに、アリがアブラムシを守っているとされていますが、ヘリヒラタアブの幼虫とアリの関係を見る限りでは、例外があると言うことになります。
それなら、樹上のヘリヒラタアブの幼虫を捕らえて、飼育環境にあるトゲアリのコロニーの中に入れると、トゲアリはこの幼虫を襲わないのでしょうか。
ヘリヒラタアブの幼虫を数匹フィルムケースの中に入れて、蓋をしないでトゲアリの飼育ケースの中に入れてみました。結果は、この幼虫は餌になりました。

左上はヘリヒラタアブの幼虫を入れていたフィルムケース 右下は幼虫に群がるトゲアリ 4月15日撮影

庭のクリの木は、アリの蜜源にしたいと考えていますので、クリの木にとっては益虫であるヘリヒラタアブの幼虫を駆除し、クリオオアブラムシを保護することにしました。

クリオオアブラムシが急に増えた

クリの木のクリオオアブラムシの状況については、こまめに見ていたはずだったのですが、今日、クリオオアブラムシがとてもたくさんになっているのに気づきました。
これまでは、トゲアリが切り株に棲息している西側のクリの木でクリオオアブラムシを見つけていましたが、東側のクリの木に多数のクリオオアブラムシの群生がありました。その数を数えると、およそ15箇所でした。

どの群生にもクロヤマアリが来ていました。
葉に落ちた甘露を舐めているのもクロヤマアリでした。

有翅雌成虫も見かけました。

羽化したばかり?なのか翅が透明
有翅雌成虫

西側のクリの木では、4箇所ほどクリオオアブラムシの群生が見られました。そこにもクロヤマアリが来ていましたが、トゲアリの姿もありました。

4月14日9時52分撮影

白い物体

T巣の近くで何やら白いものを運んでいるクロオオアリを見つけました。

4月4日8時46分撮影

暫くすると、近くで別のクロオオアリが同じような白いものを運んでいるのに気づきました。

8時52分撮影

この白いものを実体顕微鏡で見ようと思い、2匹目のクロオオアリから白いものを取り上げました。その際、この白いものが2つに割れてしまいましたが、小さな破片がその場に落ちました。その破片をこの2匹目のクロオオアリが見つけ、L巣へと運んで行きました。

小さな破片を運ぶクロオオアリ 8時56分撮影

この白いものは、これまでも類似のものをよく見かけていました。
参照:
アリ日記 2012/06/06〜08(4)クロオオアリ・ムネアカオオアリの食性」(2012年6月12日)
クロオオアリの食性 白い物体」(2019年10月28日)
実体顕微鏡で見ると、割れた箇所の切り口は黄色をしています。白い物体の中は黄色のもののようです。

2つに割れた白い物体 中は黄色をしている
更に砕いてみても中は黄色だった

ちなみに「クロオオアリの食性 白い物体」では、中まで白でした。
その「クロオオアリの食性 白い物体」では、白い物体をB15006に与えて反応を見ているのですが、その結果を「白い物体の1つが、ごみ捨て場になっている場所に置かれていたことから、B15006のコロニーには、この白い物体は利用価値がなかったと考える方が自然でしょう」とまとめています。
そこで、その追試を行うことにしました。同じくB15006に白い物体を与えてみました。

白い物体に関心を示しているようだ 盛んに触角で白い物体に触れている 4月5日17時34分撮影
暫くすると無関心になった 17時34分撮影
咥えて運ぶこともあったが、白い物体を下ろすと去って行った 17時47分撮影

そこで、クロオオアリのコロニーBH18024にも白い物体を与えてみたのですが、B15006に与えた時と同様に、最初は白い物体に触角で触れて関心を示したのですが、やがて無関心になりました。

最初だけ白い物体に関心を示したが、やがて去って行った 19時24分撮影

白い物体は、屋外のクロオオアリには何らかの有意義な物体だったはずですが、飼育下のクロオオアリは、今回の追試でも、関心がなかったことになります。この違いの要因が何であるかは不明です。
では、この白い物体をトゲアリに与えるとどんな反応があるのでしょうか。飼育下のクロオオアリとトゲアリでは、トゲアリの方が、春のより早い時期から盛んに活動しています。

白い物体に寄ってきたトゲアリ 4月5日17時38分撮影

暫くすると、巣へと運び始めました。

白い物体を巣へと通じる入り口へと運んで行った 17時42分撮影
白い物体が巣の中に運び込まれた時の様子 17時46分撮影

トゲアリはこの白い物体を有意義なもの、恐らく食べられるもの、と認識したようです。更にもう一つ白い物体を与えてみると、同じく巣へと運んで行きました。

白い物体を巣へと運んで行くトゲアリ 17時53分撮影

更に3つ目を与えた時の様子が下の写真です。2箇所にトゲアリが集まっていますが、左が昆虫を分解しているところ、右が白い物体に集まっているところです。昆虫と白い物体で同様の様子が見られることからも、この白い物体を有意義なもの、恐らく食べられるものと認識していると思われます。

集まりの左が昆虫、右が白い物体 17時59分撮影

一体この白い物体は何なのでしょうか。不明です。

クロヤマアリがクリオオアブラムシをさらった 何のため?

今年になって初めて庭のトゲアリを見つけた時、同じクリの木にクロヤマアリも来ていました。
ふと何かを持ち去るクロヤマアリが目に入りました。クリオオアブラムシを咥えているようです。

3月22日13時47分撮影

何処へ運ぶのでしょう。クリの木から下りて地面を歩き出しました。

クリオオアブラムシを咥えたまま地面を歩くクロヤマアリ 13時57分撮影

随分と長い間、地面をあちこちと歩き回った末、また同じクリの木に上ってきました。

再びクリの木に戻ってきたクロヤマアリ 13時59分撮影

その後はもう観察をしませんでした。このクロヤマアリは一体何をしようとしていたのでしょう。
クリオオアブラムシがいる場所は、既にトゲアリがいました。クロヤマアリは、その場所に入り込むことができなかったので、クリオオアブラムシをさらったのでしょう。でも、何をするために?
クリの木の別の場所にクリオオアブラムシを運んで行けば、そこを自分達の蜜源にできたことでしょう。でも、それならなぜ直ぐにクリの木を下りたのでしょう。
巣に運んでクリオオアブラムシを餌にするつもりだったのでしょうか。それならなぜ再びクリの木に上ったのでしょう。
クロヤマアリのこの行動の謎は解決できませんでした。

参照:「今年も梨の木にアブラムシ」(2022年6月26日)

庭のトゲアリがクリオオアブラムシと共に現れた

昨年の12月8日のブログ「吊り下げ巣箱からの引越」で、「トゲアリのコロニーT130921-09は、いつのまにか完全に引越をしていました。おそらく、11月3日の観察から考えて、クリの木の地面際の朽ちた箇所に引っ越したのでしょう。来年の春になれば、そのことが確認できることでしょう。」と書いています。
部屋で飼育しているトゲアリ(T140906-40)は、もうかなり以前(2月12日)から活動室のアンテグラウンドに出て来ていました。また、庭に移植したトゲアリの過去の記録では、2月27日(T140906-03)、2月28日(T130921-09)に働きアリが巣穴から出てきました。
そこで、庭に移植したトゲアリも活動を始め出すだろうと考え、この間ずっと、「クリの木の地面際の朽ちた箇所」を見ていたのですが、トゲアリの姿はありませんでした。「ひょっとすると絶滅したのでは!?」と心配するようになっていたのですが、今日3月22日、同じクリの木の上方の細い枝でトゲアリを見つけました。そこには、クリオオアブラムシがいました。

3月22日13時34分撮影
13時36分撮影
13時36分撮影

クリオオアブラムシがいる枝は1箇所だけでした。昨年の12月7日に観察したクリオオアブラムシの産卵箇所を見ると、卵は潰れていて、孵化した後のように見えました。

クリオオアブラムシの卵 潰れているように見える 13時44分撮影
13時45分撮影

改めて、「クリの木の地面際の朽ちた箇所」を見たのですが、その辺りにはトゲアリはいません。そこで、巣の場所を探るために、クリオオアブラムシがいる小枝から下りてくるトゲアリを待っていたのですが、なかなか下りてきませんでした。そうこうしている内に、ふと切り株に被せているベニヤ板の下の隙間を見ると、そこにトゲアリが幾匹かいました。

クリの木の切り株にベニヤ板を被せている
ベニヤ板の下の隙間にトゲアリがいた 14時2分撮影

トゲアリは、切り株の上面から出て来ているようです。木くずを運び出すトゲアリもいました。巣の拡張か修復か掃除をしているのでしょう。

ベニヤ板の下から木くずを運び出すトゲアリ 14時29分撮影

砂糖水を与えておきました。

砂糖水を飲むトゲアリ 14時30分撮影

アリグモも双翅目の昆虫を狩っていた

アリグモ(ハエトリグモ科アリグモ属)が、キウイフルーツの雄木にいました。獲物を捕獲しているようです。

獲物を咥えたアリグモ 3月22日13時41分

この獲物は、2日前にクロオオアリが咥えていた双翅目の昆虫と同じように見えます。

参照 クロオオアリが咥えていた双翅目の昆虫

この時期、餌になる昆虫はまだ少ないはずです。そんな中で、極く小さな双翅目の昆虫が、アリやアリグモのタンパク源になっているようです。

活動を始めたN巣

N巣はS/N: B16015のクロオオアリのコロニーで、2019年6月19日に庭に移植し、29日に今の場所へ引越をしたコロニーです。
3月20日、そのコロニーが活動を始めていました。C巣に次ぐこの春2番目になる、庭に棲息する、クロオオアリのコロニーです。

餌場へと向かうクロオオアリ 先頭のアリ(一番上)が誘導している 3月20日15時30分撮影
餌場(砂糖水)で蜜を飲む 15時51分撮影
大型の働きアリが帰路に付く 15時52分撮影
巣まで戻ってきた大型のクロオオアリ ここに巣穴があるようだ 15時54分撮影
他のクロオオアリも上と同じ場所に戻ってきた やはりここが巣穴のようだ 15時55分撮影
巣穴の位置は一番下のコンクリードブロックの上面奥左端

巣穴の位置は、わずかですが昨年とは違う場所になっていました。

ところで、上述の観察の途中で、獲物を運ぶC巣の働きアリを見ました。
1匹目は、ある種の双翅目の昆虫を運んでいました。

15時31分撮影
上の写真と同じアリ 15時31分撮影

3月16日にも、同じく双翅目の昆虫を運ぶクロオオアリを観察していますが、こちらは別種の双翅目ようです。

参照 3月16日撮影

それにしても、どのようにしてこの双翅目の昆虫を捕まえたのでしょうか。既に死んでいたのでしょうか。
もう1匹は、茶色をした塊を運んでいました。

15時52分撮影
15時56分撮影
15時57分撮影

これは何なのでしょうか。最初に見かけたのが、セイヨウミツバチの巣箱の近くだったのですが、ミツバチからの何かなのでしょうか。分からないままです。

サンタローザの木のクロオオアリとクロヤマアリ

先日(3月16日)は、露茜の木にC巣のクロオオアリが来ていましたが、今日(20日)は、18日から開花が始まっていたプラムサンタローザの木に同じくC巣のクロオオアリが来ていました。

プラムサンタローザの木にやって来たC巣のクロオオアリ 3月20日15時17分撮影

クロヤマアリも来ていました。

クロヤマアリとクロオオアリ 15時19分撮影

クロオオアリの場合、サンタローザに来ているどの個体も腹部は膨れてはいませんでしたが、クロヤマアリは花の蜜を集めたようです。腹部が膨れたクロヤマアリがサンタローザの木から下りて行くのを見ました。

木を下るクロヤマアリ 腹部が膨れている 15時22分撮影

活動を始めたC巣

例年のように、ナナホシテントウはもうすっかり活動を始めていました。

3月14日14時05分撮影

今年は、たったの1匹でしたが、3月11日に庭でクロオオアリを見つけました。それから5日後の3月16日、この日は多数のクロオオアリが庭で活動をしていました。

地面を活発に動いていた 3月16日14時0分撮影
蜜を与えた 14時1分撮影

直ぐ近くには梅(品種名露茜)が開花していて、この木に何匹かが上っているようです。ふと見ると、1匹のクロオオアリが何かを咥えて、梅の木から下りてきます。

何か白っぽく見えるものを運んでいるようだ 14時1分撮影

その後を追ってみると、双翅目(ハエ目)らしい昆虫を咥えているのが分かりました。この季節、自然界ではなかなか得難いタンパク源です。梅の樹上でどのようにして獲物を捕獲したのか興味深いことです。

梅の樹上で捕獲した双翅目の昆虫を運ぶクロオオアリ 14時3分撮影

巣穴はここのようです(C巣)。露茜の花にもクロオオアリが来ていました。

C巣のクロオオアリの巣穴
14時5分撮影

直短寄生2例のその後(1月9日)

今年のトゲアリの直短的社会寄生の試みについては、前回のブログで書いたように、11月13日の時点で、3例目のT20220910-16と4例目のT20220910-18の2例のみが生き残っていました。
12月10日には、働きアリがT20220910-16では4匹、T20220910-18では2匹死んでいて、今日(1月9日)観察すると、それぞれ働きアリが1匹死んでいました。
今日までに生き残っている働きアリの数は、T20220910-16が8匹、T20220910-18が24匹でした。両者の働きアリの数には3倍の差ができていました。

T20220910-16 水が入ったペットボトルの蓋に多数が集まっていた 1月9日16時26分撮影
T20220910-18は2箇所に分散して集まっていた 女王アリがいる集団 16時26分撮影
T20220910-18は水場にも集まっていた 女王アリがいない集団 16時29分撮影
蜜を与えると2例とも摂取した 写真はT20220910-18 16時49分撮影