春らしい春になって以来、近くの山に出かけたいと思いながらも、別用を優先して出かけないでいましたが、今日はとても良い天気、当面の課題も一先ず了えたので、野田山に出かけることにしました。
林道沿いにもサクラの木などに花が咲き、山はとてもきれいです。もう既に一つの春が過ぎたような、今になってやっと訪れたことが残念にも思えました。
最初にめざすは、昨年訪れたトゲアリの巣がある場所です。車で野田山の峠を越えて着いてみると、あたりは心地よい春の空気です。まず、B巣があった木(3箇所の木の中ほどにある)を見ました。もう、そこにはトゲアリの姿がありました。
幹と幹の間に集まったトゲアリ
ところで、秋には気付いていなかったのですが、その木はサクラの木でした。
サクラの木 A巣・C巣のある木もサクラの木だ
A巣があった木も見てみました。クロオオアリが幹を歩いています。
クロオオアリ
トゲアリはというと、しばらくしてやっと見つけました。
トゲアリ
トゲアリは極少ないようです。巣らしい場所は見当たりませんでした。
ふと「いたずら」をしてみたくなりました。
「この木を歩いているクロオオアリとムネアカオオアリを一緒にしておくとどうなるだろう。」
ということで、フィルムケースの中に閉じこめました。
サンプルは2つ
異種の2匹は、咬みあうことはありませんでした。と言って、仲良くしているわけでもありませんが……。
しばらくして見ると、片方のケースのクロオオアリとトゲアリが死んでいました。蟻酸で死んだのでしょう。案の定、蓋を開けて匂いをかいでみると、きつくはありませんでしたが、蟻酸の匂いがしました。
道の下手のC巣を見てみると、ここにはたくさんのトゲアリがいました。
トゲアリの群れ サクラの花も見える
樹洞が真っ黒になっています。下方の小さな樹洞の中にも群がっています。トゲアリには、姿を隠さない習性があるのでしょうか。
ところで、トゲアリは地上では活動しないのでしょうか。根本近くを歩くトゲアリは見かけましたが、
根本のすぐ近くで
もっと遠くへ歩いて出かけることはあるのでしょうか。と言うのも、昨年の秋には、遠くまで地上を歩いているトゲアリは見かけなかったのです。そこで、このことを確かめるべく、道のアスファルトの上を探していると、
アスファルトの道の上を歩くトゲアリ
トゲアリを見つけました。このトゲアリを見つけたのは、A巣の近くです。これまでは、「A巣のある木」にA巣があるとしてきましたが、本当はその木には巣はなく、他の場所から地上を歩いてトゲアリが来ていたのかも知れません。
B巣の近くをもう一度見てみると、アスファルトの道のところにもトゲアリがいました。
左 手前にトゲアリがいる 後方にB巣のあるサクラの木がある
トゲアリも地上を歩くようです。でも、どんな活動をしているのでしょうか。この日の観察では何もわかりませんでした。