今年捕虫器を新たに購入して使っています。この捕虫器は、以前から使っている捕虫器よりもずっと多くの虫を捕らえることができます。
さて、7月14日の深夜近く、この捕虫器の網の中をのぞいてみると、とてもたくさんの雄アリが入っていました。更に女王アリらしき羽アリもちらっと見えたような気がしました。改めて懐中電灯で捕虫器のあたりを探すと、羽アリがいっぱい壁などについていました。また、働きアリも集まっていましたので、まず雄アリと働きアリを採集し、女王アリを探しました。女王アリはなかなか見つかりませんでしたが、やっと1匹を採集しました。更に、翅を落として歩いている女王アリがいないかも探しましたが、1匹も見つかりませんでした。
捕虫器本体から捕虫網を外し、網ごと冷凍庫に入れておきました。
翌日、冷凍庫から取り出して実体顕微鏡で見たのが次の写真です。
とてもたくさんの雄アリの中にわずかに3匹女王アリを見つけました。これらは2つの種のようです。
捕虫網の中ではなく、壁にいた女王アリは冷凍しませんでしたので、翌日も生きていました。
こちらは、網の中にいた1種と同じトビイロケアリの女王アリのように思います。働きアリも採集したと書きましたが、アミメアリでしたので、これら羽アリを捕まえる為に集まってきていたのでしょう。
さて、実体顕微鏡を通して上の写真を撮っている時、死んでいるはずの死骸の塊が動くような感じがありました。急激な気温の変化や風のようなもののためと思っていましたが、やがてそうではなく、死んでいるはずの雄アリの脚がかすかに動いているのに気がつきました。そこで、くまなく探してみると、足が動いている雄アリが13匹まで見つかりました。
これは、驚きです。冷凍庫の中に18時間程度入れておいたのですから、体内の全ての水分が凍り、死ぬはずなのですが。この日は数こそ多くはなかったとはいえ、他の昆虫も捕獲されていたのですが、これら雄アリ以外は動き出す昆虫はいませんでした。