日別アーカイブ: 2017年5月25日

「移植」を試みる

昨年の4月に数回に渡って、合わせてクロオオアリで9家族、ムネアカオオアリで13家族のコロニーを庭に「移植」しました。(詳しくは「蟻を庭に放つ その1」「蟻を庭に放つ その2」「蟻を庭に放つ その3」「蟻を庭に放つ その4」参照) その結果については、今年4月2日のブログ「『移植』組が地上に出てきた」で触れています。
これらの「移植」は、既にコロニーができている飼育中の家族を庭に移住させていました。しかし、この方法とは別に、既に昨年から、結婚飛行を終えたばかりの新女王アリを直接庭に放って、創巣期から巣作りをさせたいとも思っていました。だだ、昨年は極端に採集数が少なかったため、この「移植」に回せる数の女王アリがいませんでした。そこで、今年こそはと思っていたのですが、幸いまとまった数のクロオオアリの女王アリが採集できましたので、この方法での「移植」を試みました。

前日の21日に採集したクロオオアリ10匹を22日の夕刻に「移植」しました。
まず直径25cm、深さ15cm程の穴を掘ります。

次に、中目の篩をかけた真砂土を入れ、軽く押して、水で引き締めます。

更に地面の高さまで真砂土を入れて、再び水を含ませて、地面は完成です。

女王アリを真砂土に移し、クリーンカップを被せます。

女王アリを移植したばかりの頃 この女王アリはクリーンカップの上まで上がってきている 15時46分撮影

日差しを避けるため、お皿などを被せておきました。

お皿などを被せて日差しにカットした (この写真は翌日に撮影したもの)

五時半頃にみると、複数の女王アリが穴を掘り始めていました。

穴を掘り始めた女王アリ 17時23分撮影

つぎの表は、「移植」した個体のシリアル番号と、その後の様子です。25日までには、全ての女王アリが、穴を掘って地中に巣を造ったようです。
(※24日は終日雨のため、記録なし)

S/N 5/23 07:15 穴掘りの様子 5/23 17:45 穴の中 5/25 穴の中
B17036  ×  ○  ○
B17037  ○  ×   ○
B17038  △ ×   ○
B17039  △   ○
B17040  ○   ○
B17041  ○   ○
B17043 ×  ○   ○
B17044  ○   ○
B17045 ×  ×   ○
B17046 ×  ×   ○