12月27日、今日もクリの木の様子を見に行くと、クリオオアブラムシの卵がある場所に例の謎の生き物が全ていなくなっていました。
ところが枝の先の方を見上げると、数匹見つけました。
昨日は樹の根本近くにいて、次の日には申し合わせたように、その全てが樹の枝先まで移動したことになります。何が要因となって一斉に移動したのかは思い当たりませんでした。
ところで、直前の写真の左に写っている謎の生き物は、移動の際、体の前方を上げていました。この生き物は本当にいったい何なのでしょうか?
12月27日、今日もクリの木の様子を見に行くと、クリオオアブラムシの卵がある場所に例の謎の生き物が全ていなくなっていました。
ところが枝の先の方を見上げると、数匹見つけました。
昨日は樹の根本近くにいて、次の日には申し合わせたように、その全てが樹の枝先まで移動したことになります。何が要因となって一斉に移動したのかは思い当たりませんでした。
ところで、直前の写真の左に写っている謎の生き物は、移動の際、体の前方を上げていました。この生き物は本当にいったい何なのでしょうか?
前回の12月9日のブログ「クリオオアブラムシと謎の生き物」で触れた「謎の生き物」ですが、12月26日になっても、まだクリオオアブラムシの卵がある場所にいました。クリオオアブラムシの方は、もうほとんどが死んでしまったようです。
ところが別の場所を見ると、卵が潰れているのに気づきました。
考えられることは、例の謎の生き物が食べたのではないかと言うことです。卵が潰される様子を見たわけではないので断言はできないのですが、もしそうならば、この謎の生き物がクリオオアブラムシと同居していた目的が分かったことになります。
そして、この謎の生き物は、人間にとっては益虫と言うことになり、クリオオアブラムシをクロオオアリの蜜源として保護したい私にとっては害虫と言うことになります。
クリの木のアブラムシは、クリオオアブラムシのようです。このアブラムシは、クリの他はコナラ属(ミズナラ カシワ コナラなど)を宿主としています。今年は、クロオオアリの餌場を確保するために、このクリオオアブラムシを駆除しませんでしたが、他の果樹に広がらなかったのは、宿主の対象ではなかったためでした。来年も駆除しないでよさそうです。
今朝は、今シーズンで最も気温が下がり、庭の気象計では早朝は2〜3℃でした。天候は薄曇り主体の日でした。こんな日には、クロオオアリはどうしているのでしょうか。
午前8時半過ぎに、例のクリの木のクリオオアブラムシの様子を見に行きました。クリオオアブラムシの個体数が減っているようです。クロオオアリは来ていませんでした。
再び夕刻前に見てみると、今度はクロオオアリの姿がありました。
下方の幹にも帰路についているクロオオアリが1匹いましたが、寒さのためか体が動かしにくいようで、とてもゆっくりと歩いていました。
11月28日のブログ「クリの木に他のコロニーから来訪」で上述の箇所とは別のクリオオアブラムシの2箇所の群塊を紹介していますが、それらの群塊は既になくなっていました。それでは、上述の箇所も含めて、クリオオアブラムシはどこへ行ったのでしょうか。
地上から近い幹を見ると、黒いものが見えました。
アブラムシは卵で越冬するとのことですから、茶色を帯びた小さな粒がクリオオアブラムシの卵なのでしょう。
隣のクリの木にもクリオオアブラムシがいて、そちらにはクロオオアリは行っていませんが、そのクリの木の様子を見てみると、こちらも地上から近い幹に、とてもたくさんのクリオオアブラムシが集まっていました。
ところがよくよく見ると、幼虫のような生き物が所々に混じっていました。
いったいこれは何の生き物なのでしょうか。ひょっとするとクリオオアブラムシを食べるある種のテントウムシの幼虫なのかも知れません。ただ、テントウムシは成虫で冬越しをするので、この時期にまだ幼虫なのは不自然ですが、成虫になり損なった遅育ちの個体なのかも知れません。もしテントウムシの幼虫なら、かなり目立つ肢が6本あるはずです。そこで、採集して実体顕微鏡で見ることにしました。
テントウムシの幼虫の特徴である目立った肢は見つかりませんでした。それどころか、肢そのものがないようにも見えます。樹の幹や枝を移動する必要があるはずなのに、なぜ肢のようなものがないのでしょうか。ひょっとするとこの生き物は、ナメクジの仲間なのかも知れません。当初幼虫のように見えたこの生き物が、個体によって大きさが違っていたのですが、もしナメクジの仲間だとすれば、説明がよりうまく出来そうです。
それにしても、この生き物は、クリオオアブラムシとどのように繋がりがあるのでしょうか。寄生なのか共生なのか、それともただ一緒にいるだけなのか謎です。
※ この謎の生き物は、ヒラタアブの幼虫のようです。(2020年5月17日になっての知見)