3月18日にクロオオアリが地上に出てきたことについては、既にブログに書きましたが、気になっていることがありました。それは、食べ物が既に用意されているのかどうかという点です。
庭の外の草地のカラスノエンドウの様子を見ると、今もアブラムシが付いていないように見えます。(昨年はカラスノエンドウにアブラムシが大発生していました。)
そこで、アブラムシが付いていないように見えても、3月3日のブログで書いたように、ほんの少しはアブラムシがいるかもしれないと考え、実体顕微鏡で確かめてみました。
しかし、1匹もアブラムシを見つけることができませんでした。
昨日も、クロヤマアリは、庭の外の草地に来ていましたが、クロオオアリの姿はありません。
クロオオアリをこの庭の外の草地でその年初めて見たのは、昨年は4月5日、2017年は4月1日でした。まだ4月にはなっていませんが、このまま、アブラムシが発生しなければ、今年は蜜源不足になりそうです。
蛇足になりますが、何故今年はカラスノエンドウにアブラムシが付かないのか、その理由を考えてみました。昨年のことを思い起こすと、アブラムシが大発生したことで、カラスノエンドウが種が出来る前にほぼ全滅してしまいました。そこで、カラスノエンドウに付いていた大量のアブラムシは「放浪」を始め、かなりの数のアブラムシが、自宅の庭にも押し寄せて来ました。しかし、結局のところ、自宅の庭も含め、他の放浪先にもカラスノエンドウが生えてなく、アブラムシは大量に死滅したと考えられます。一方、アブラムシの大量発生で、ナナホシテントウも例年になく多く発生したと考えられます。ナナホシテントウは、カラスノエンドウに付くアブラムシに限らず、他の種のアブラムシも食べると考えると、ナナホシテントウはかなりの数が、生き延びられたのでしょう。現に、昨年は庭の果樹でもナナホシテントウをよく見かけました。
こうして、今年を迎えたとすれば、庭の外の草地にはアブラムシの越冬卵は少なかったであろうし、逆にナナホシテントウは多く越冬していて、僅かなアブラムシもナナホシテントウに食べられたと考えられます。
ちなみに、自宅の庭のすぐ外以外の、歩いて行ける範囲のカラスノエンドウの様子も見にいきました。主に2箇所の様子を見ましたが、そこでもカラスノエンドウにアブラムシが付いていないようでした。
さて、A巣のすぐ横には清水白桃があり、満開を迎えています。花には何種類かの昆虫が訪れています。
モモの花からも蜜が出ているようです。
クロヤマアリも訪れていました。そして、クロオオアリもやって来ていました。
クロオオアリの動きを見ていると、枝ごとに往復して、何かを見つけようとしているようでした。しかし、立ち止まることがなく、何も見つけられていないようでした。複数のクロオオアリを見ましたが、どのクロオオアリも腹部は膨れていませんでした。
クロオオアリは、モモの花の蜜は利用できないようです。
ところで、この時期、クロオオアリはタンパク源を得ているのでしょうか。昆虫を与えて、その反応を見ました。ここでも、ミツバチの死骸を使いました。
A巣の巣口の極近くにいたクロオオアリに、ミツバチの死骸を与えました。2箇所で与えましたが、いずれも食いつき、巣へと運んで行きました。このことから、既にタンパク源を必要としていることが分かります。
ただ、クロオオアリが得られるタンパク源は極少ないはずです。昆虫の絶対量はまだまだ少ないのです。下の写真は、一晩に捕虫器で捕らえた昆虫の量です。