4月4日(S/N:BM19013)と5日(S/N:B16012)に庭に移植した2つのコロニーのその後の様子です。
◎BM19013
BM19013の唯一の地上への出入り口であるシリコンパイプの周囲の様子を見ると、地中から土を運び出した跡が見られません。移植した時のまま容器の中に留まっているか、移植器から地中へ穴を掘っているとしても、その時に出る土を移植器の中に留めているのでしょう。
そこで、移植器の中がどうなっているか、そもそもまだ生きているか、など確かめるために、土を掘り起こすことにしました。
生存していることが確認できました。働きアリの数は数えませんでしたが、腹部は適度に膨れているようです。
ところで、卵が4個あることに気づきました。移植時には卵はなかったように思いますので、この間に産んだのでしょう。
ちなみに、同じ日に同じ場所で採集したクロオオアリの新女王アリのコロニーを6コロニー飼育していますが、越冬幼虫が2匹いて卵がない1コロニーを除いて、他のコロニーの卵の数は、18、10、8、7、6個でした。(クロオオアリの幼生虫は、小さな幼虫で越冬しますので、これらの卵は最近産卵されたものです)
飼育器から地中へと巣を拡張できるように、径9mmの穴が側面と底面にあるのですが、土が飼育器の中にもないことから、まだ地中への巣穴は掘られていないことも分かりました。
◎B16012
移植3日後の様子です。土を巣から運び出しています。
その翌日(4月9日)、とても小さなアリが、飼育器の餌器の径1.5mmの穴から出入りしているのに気づきました。この日の少し前に、餌器に蜜を与えましたので、その蜜を小さなアリが見つけたのでしょう。取り敢ず、爪楊枝の先で穴を塞ぎました。
ところが、この小さなアリは、餌器と側壁との僅かな隙間からも飼育器の中に侵入していました。これはもう簡単には防げないと思い、そのままにしておきました。
それから10日経ったのですが、B16012の様子には、特に異常がないようです。
アクリルパイプの巣口は塞がっていました。
以前にも雨が降った後、同じことがありました。雨のために流れてきた土で巣口が埋まっているようでした。その時は、近くに落ちいてた細い枝で巣口を塞いでいる土を取り除き、中から働きアリが出て来るところを確かめました。
ただ今日は、そのままにしておきました。
ちなみに、BM19013の巣のことをP巣、B16012の巣のことをQ巣と呼ぶことにします。