この時期のクロオオアリは、昆虫などのタンパク源を摂ろうとしているのでしょうか。
10月30日、庭でミツバチの死体を運んでいるクロオオアリを見つけました。このクロオオアリはA巣のようです。
そして、今日(10月31日)もミツバチの死体を運ぶクロオオアリを見つけました。
これら3箇所のクロオオアリはC巣のようです。
9月24日に、トゲアリの女王アリ(S/N:T210912-02)の寄生の経過を書きました。その末文で「まだ確言はできないのですが、T210912-02は、寄生の極く初期の段階は達成したようです」と書いています。
9月27日、トゲアリの女王アリは、クロオオアリの働きアリから攻撃を受けることなく、クロオオアリの女王アリがいる飼育器の最下段を歩いていました。飼育器の最下段には、クロオオアリの働きアリが集まって盛り上がっている個所があり、姿は見えませんが、その中にクロオオアリの女王アリがいるようです。クロオオアリの女王アリの生死は確認できませんでした。
10月1日、クロオオアリの女王アリの姿が見えました。女王アリは横たわっていた時もあり、移動はしたものの、働きアリに引っ張られているようにも見えました。女王アリの生死は分かりません。
10月12日、クロオオアリの女王アリの腹部が、一瞬ですが動きました。生きているようでした。
10月18日、切り離されたクロオオアリの腹部と、頭部を見つけました。頭部は、飼育器の最上階にありました。いずれも大きめであるため、クロオオアリの女王アリの遺体の一部かも知れません。
写真に撮ってから、頭部を拡大して見ると単眼が3個写っていました。クロオオアリの働きアリには単眼はありませんので、この頭部はクロオオアリの女王アリの頭部だと分かります。腹部については、同じくクロオオアリの女王アリの腹部だとは思うのですが、確かめることはできませんでした。何れにせよ、18日までにクロオオアリの女王アリは死んでいたのです。
10月27日、飼育器の最上階で、切り離された大きいクロオオアリの胸部を見つけました。
この胸部に翅を落とした痕があれば、この遺体が女王アリの胸部であることが分かります。実体顕微鏡で確かめてみると、翅を落とした痕跡がありました。
胸部の中は空洞になっていました。食べられたようです。
10月18日に見つけたクロオオアリの女王アリの頭部もまだ飼育器の最上階にありました。この頭部を飼育器から取り出し、胸部の横に置いてみると、両者の大きさのバランスが合いました。
トゲアリの女王アリは異変なく、クロオオアリの働きアリの中に溶け込んでいるようです。
既に10月18日にはクロオオアリの女王アリは死んでいたのですから、10月12日以降のいずれかの日に死んだことになります。確かな記録はないのですが、10月12日以降のいつからか飼育器の最下段に、クロオオアリが寄り集まった盛り上がりがなくなっていたのですが、これはクロオオアリの女王アリが死んだからだったのでしょう。
9月16日の寄生開始からほぼ1ヶ月かけて、クロオオアリのコロニーへの寄生が完了したことになります。
敷地の西のコンクリート塀に沿って移植のために置いているコンクリートブロックに、クロオオアリがいました。体格は中程度で、「この場所に移植したコロニーのクロオオアリではなさそうだ」と思いながら、蜜を与えて巣の場所を確かめることにしました。
案の定、このクロオオアリは、移植用のコンクリートブロックからは離れて行き、西の花壇を東へと歩いて行きました。やがて花壇を下り、芝地を下り、通路を横切って更に芝地を下って姿を消しました。その辺りには、砂粒がありました。
どうやらここに巣口があるようです。蜜を与えた場所からは、14m程歩いた地点です。
この巣口の近くでクロオオアリを何匹か見かけました。
巣口を観察しやすくするために、巣口があると思われる周辺の芝を刈りました。
すると、巣口が探せなくなったようです。幾匹も巣口を探し続けていました。
この場所に巣があったことは、とても意外でした。近くにはA巣がありますが、そこからは4.4m離れています。この場所の近くに移植したことはありませんので、どこからか引越してきたのかも知れません。思い当たるとすれば、B15099があります。今年7月11日のブログで、巣口が移動したことについて触れていますが、その後かなり前から、この巣口を出入りするクロオオアリがいなくなっていました。クロオオアリの体格からは、中程度の規模のコロニーだと思われ、またB15099の移動先から3m程の場所ということからも、B15099が引越してきたとも考えられます。
直前ブログのクリの木の様子ですが、枝を切った切り跡にクロオオアリが来ていました。枝を切ったのは、9月26日のことです。
切り跡から樹液が出ているのでしょう。翌日には、チョウやハナムグリも来ていました。
少し前から、庭のクリの木にクロオオアリが来ていることに気づいていました。そこで、巣からクリの木へのルートを確かめようと、改めていつものフェンス沿いの散水ホースの道を見たのですが、クロオオアリの姿はありませんでした。そして、これも少し前から気づいていたのですが、クロオオアリが芝地の中の階段を横断するのを見ていました。そこで、改めて見に行くと、階段を横断して芝地の中を歩くクロオオアリが何匹かいました。恐らく、これが巣とクリの木を結ぶルートなのでしょう。
そこで、このルートに散水ホースの「高速道路を敷設」することにしました。
早速高速道路を利用するクロオオアリがいました。
では、このクロオオアリたちは、どこから来ているのでしょうか。コンクリートの側溝を歩くクロオオアリを追うとA巣に辿り着きました。
ところが、この巣口の上を通り過ぎ、側溝を更に東へと歩いて行くクロオオアリがいました。追ってみると、側溝よりも2段高いコンクリートブロックの階段横の芝地で姿を消しました。
ここは、確かにA巣に近いのですが、それでも1.7m程は離れています。
何匹か、巣口を出入りするクロオオアリを見ました。
この新たに見つけた巣口の巣が、A巣かどうかは確かめていません。
この巣を仮にU巣と名付けておきます。