日別アーカイブ: 2023年9月18日

直短寄生のT20220910-18 働きアリが2匹に

9月18日、直短寄生のT20220910-18では、働きアリが2匹になっていました。

働きアリ1匹目
働きアリ2匹目 女王アリは9月13日頃から再び人工巣に入るようになった

卵があるようです。6月12日や7月25日の時と比べると少なくなっています。

最初に産卵を確認したのは、5月30日でしたが、これまで1度も孵化した幼虫を見ていません。
卵が孵化しないという事例は、昨年一時的社会寄生をした「トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )」でも見られました。なぜ孵化しないのか分からないままになっていますが、このことから「孵化の条件」のようなもの(鳥の有精卵は適温と転卵が孵化の条件)がやがて分かるようになればと思います。

参照:T20220910-18関連
2022年9月25日のブログ「2022年トゲアリの直短寄生の試み 3・4・5」
2022年10月6日のブログ「直短寄生5例のその後(10月6日)」
2022年10月25日のブログ「直短寄生4例のその後(10月25日)」
2022年11月22日のブログ「直短寄生が2例のみ残る」
2023年1月9日のブログ「直短寄生2例のその後(1月9日)」
2023年5月30日のブログ「直短寄生2例のその後(5月30日)」
2023年6月12日のブログ「直短寄生2例のその後 子育て開始? 成員増は不可」
2023年7月25日のブログ「孵化がまだのT20220910-18」
2023年8月1日のブログ「直短寄生のT20220910-18 巣から出る」

「10年目の再生コロニー」(B120614-03)のその後

B120614-03は、2012年の6月14日に長野県の駒ヶ根市で採集したクロオオアリの女王アリのコロニーです。このコロニーの成員は、2022年になって短期間に大量に死亡して、2022年7月9日の時点で、女王アリの他は働きアリが1匹のみとなり、幼生虫は極く僅かになっていました。
そこで、コロニーの消滅を防いで、この女王アリの寿命を調べようと、7月9日、他のコロニーから繭を30個与えました(11歳女王アリのコロニーを再生)。

参照:直近の記録:2023年6月14日ブログ

以下は、9月18日の様子です。働きアリが25匹、雄アリが16匹いました。

昨年の7月9日に与えた繭は、全て羽化しているはずですし、越冬幼虫の1匹も羽化しているはずですから、現有の幼生虫は全てB120614-03が産んだことになります。ところで、働きアリが25匹いましたので、働きアリの寿命を考慮すれば、この25匹は30個の繭から羽化した働きアリの可能性が高いと考えられます。また、雄アリ16匹は、30個の繭から羽化したのではないのですから、B120614-03が産んだことになります。
現有の幼生虫が羽化してみなければ、断定はできないのですが、もし働きアリが増えずに、雄アリが増えるようでしたら、B120614-03は産卵能力は残っているものの、有精卵を産む能力はなくなっていることになるでしょう。