月別アーカイブ: 2025年3月

ミツバチの死骸を置き忘れたクロオオアリ

3月27日、花壇で、ミツバチの死骸を運んでいるクロオオアリを見つけました。タンパク源の収集も始まっているようです。

3月27日17時5分撮影

帰路を追うと、N巣B16015まで死骸を運んで行きました。ただ、巣口が見つからなかったようで、巣口の近くで死骸を離して休息を取り始めました。

巣口の近くで 17時10分撮影
休息中のクロオオアリ 17時11分撮影

この後、再び死骸を咥えて巣へと戻ろうとしていたようですが、巣口が見つからないようでした。そうこうしているうちに、少しばかり巣口から離れたところに、再び死骸を置きました。

17時17分撮影

そして、このクロオオアリは、ミツバチの死骸を置いたまま、巣へと戻って行きました。

巣口に入る直前 17時18分撮影

しばらく巣口を見ていると、2分強経った頃、働きアリが1匹巣口から出て来ました。

巣口から出てくるクロオオアリ 17時20分撮影

この巣口から出て来たクロオオアリが、先程のクロオオアリなのかは、断定はできませんでした。

翌日の3月28日、死骸が置かれていた場所をみると、同じ場所にまだ死骸がありました。

3月28日10時25分撮影

あのクロオオアリは、私には苦労しながら死骸を運んでいたように見えていたのですが、貴重なタンパク源をもう忘れてしまったようです。

最長記録 寿命14年以上 クロオオアリの女王アリ

B110608-06は、2011年の6月8日に長野県の駒ヶ根市内で採集したクロオオアリの女王アリです。昨年は、6月8日に13回目の結婚記念日を迎えましたが、3月26日、14回目の結婚記念日を迎えることなく、死んでいました。

生きているようにも見えたが、死んでいた 3月26日
リトルアンテシェルフの最下段の様子 他の段には死体はなかった

アンテシェルフの中の死体数を数えてみると、働きアリは43匹でした。
水も蜜も与えていましたが、摂取していなかったのかも知れません。女王アリには寿命があったとしても、働きアリまで全滅していましたので、その点が不可解でした。

このブログ「anttech.jp」を始めたのが2011年の6月のことで、同時にこの年から、アリの観察を本格的に再開しました。

2019年7月24日のブログから引用〉
小学生中学生の頃、アリを飼育していましたが、2010年になって再びアリを飼育するようになりました。その年の6月8日、たまたまですが長野県のK地点でクロオオアリの新女王アリを1匹採集したのが、再びアリを飼育するきっかけになりました。そして、その翌年の3月に退職したため、2011年からは、アリを飼育する時間が持てるようになりました。

その年に採集した新女王アリが、このB110608-06です。
寿命としては、女王アリの羽化が結婚飛行をする前年の6月の末から7月にかけてだとすれば、B110608-06は14年間以上生きていたことになります。
このB110608-06の死亡を持って、2011年に採集し、2020年8月15日以降も生きていた3つのコロニーの女王アリが全て死んだことになりました。
寿命は次のようになります。

B110608-06  上記14年以上
B110608-07  2023年4月6日死亡確認 12年以上
B110608-11  2024年3月23日死亡確認 13年以上

創巣13年目の無女王コロニーと単独女王は共存可か(3)

上記の題目の(2)では、共存は可能との結果でした。

(引用)(2024年7月2日)
3)1年以上前に女王アリを失っている創巣から13年目のクロオオアリのコロニーと、創巣から2年目のクロオオアリの単独女王アリは、共存できることがある。

単独女王アリBS2305M-02は、2023年に結婚飛行に飛び立った女王アリですから、今年の3月で、結婚飛行からは2歳未満ですが、今日3月25日、死亡を確認しました。少し前に死んだと思われます。数少ない働きアリも全滅していました。働きアリの死因は、恐らく寿命だと考えられます。

単独女王アリだったBS2305M-02 2025年3月25日撮影
雄アリが1匹死んでいた
働きアリ6匹全てが死んでいた

今年は早々に移植を試みる

BH210523-37は、2021年5月23日に蒜山高原で新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーです。コロニーがとても大きくなっています。
これまでも、幾度もクロオオアリを庭に移植してきましたが、3月に移植を試みるのは初めてになります。

移植を行うBH210523-37 コンクリート部の巣室は働きアリで埋め尽くされている
幼虫がクロオオアリの体の隙間から辛うじて見える 3月25日14時42分撮影

ミツバチの巣箱を庭に設置し、その中にコロニーを飼育ケースのまま入れました。

14時44分撮影

上部に被せていた活動室を取り外し、本体のコンクリート人工巣のケースの中に板を入れて、女王アリも人工巣から外へ出やすいようにしました。

14時46分撮影

そしてミツバチの巣箱に蓋をしました。

移植場所の様子

働きアリが、ミツバチの巣箱の巣門から出てくるだろうと、しばらくの間、様子を観察していたのですが、1匹も出て来ませんでした。こんなことは、これまでにはないことでした。

N巣B16015から働きアリが出て来た

3月22日に、今年初めてクロオオアリが地上に出ているのを見ましたが、今日、3月25日、朝方に庭の芝生の上を歩いているクロオオアリを見つけました。

3月25日8時46分撮影

この時に気温は、13℃程度だったようです。早速、蜜を与えました。

8時50分撮影

それから2時間ほどして同じ箇所を見ると、複数匹のクロオオアリが来ていました。

10時42分撮影

しばらくして、クロオオアリの帰路を追ってみると、N巣B16015(2019年6月19日移植 29日引越)の働きアリであることが分かりました。

10時46分撮影
10時46分撮影
N巣B16015のあるところ 10時48分撮影
N巣B16015は、上から2段目のコンクリートブロックの踏段のところにある

N巣は、2016年に新女王アリを採集したコロニーですので、まもなく創巣から9年目を迎えることになります。

桜の花の蜜を吸うクロヤマアリ

先日からサクラ(暖地桜桃)が満開になっています。そのサクラの花の蜜を求めて、メジロがやって来ていました。

3月22日8時27分撮影

クロヤマアリも来ていました。

3月22日15時8分撮影
3月22日15時8分撮影

クロヤマアリは巣作りも忙しそうでした。

3月22日15時10分撮影
3月22日15時10分撮影

クロオオアリが出て来た 2025年春

ここ数年、自宅の庭で、春に、クロオオアリが地上に出てくる最初の日を記録しています。正確には、私が最初に地上で見かけた日ということになります。
2017年は3月26日、2018年は3月25日、2019年は3月20日、2020年は3月18日、2021年は3月6日、2022年は3月13日、2023年は3月11日(ミツバチの巣箱の中)と3月16日(多数活動)、2024年は3月4日(ミツバチの巣箱の屋根の内側)と3月14日(庭の芝地で1匹)でした。
そして、今年は今日、3月22日、ミツバチの巣箱を歩いているクロオオアリを1匹見つけました。この日の最高気温は、今年になって最高となる22.1℃(昨日は18.4℃で今年になっての最高気温)でした。

クロオオアリを見つけた 2025年3月22日14時37分撮影
蜜を与えた 14時39分撮影
ミツバチの巣箱 蜜を与えたのは箇所は屋根の右下

蜜を吸った後の帰路を追ってみたのですが、帰りを迷っているようで、結局こちらが根負けしてしまいました。
ところが、それから3時間ほど経って、巣箱を見ると、クロオオアリが来ていました。先程のクロオオアリは、巣に戻れたことが分かりましたし、恐らく同じ個体のクロオオアリが、再び、蜜を吸いに来たのでしょう。

はじめに見つけたクロオオアリと体格が似ている 17時36分撮影