月別アーカイブ: 2025年4月

繁栄するクリオオアブラムシ

4月12日に、展葉前のポロタンにクリオオアブラムシが多数現れたことについて書きましたが、4月30日、クリオオアブラムシが更に増えていました。

4月30日9時32分撮影
4月30日9時32分撮影
9時35分撮影

クロオオアリが来ていました。

9時34分撮影
9時37分撮影

クリオオアブラムシは、なぜか排泄物を辺りに付けないようで、葉などがべたつくのを見たことがありません。けれども、今回は、排泄物と思われる液状のものを幸運にも撮影することができました。

すぐ横の岩にも排泄物が付いていない
よく見ると2箇所に液体が映っている 9時45分18秒撮影
クロオオアリがその液体を摂取している 9時45分24秒撮影

クリオオアブラムシの有翅成虫を2種類見ました。

翅が黒地に白が混ざるよく見る有翅雌成虫 9時36分撮影
翅が透明で模様がない 9時43分撮影

この翅が透明で模様がない有翅成虫は、羽化したばかりで、これから翅の色が変わるのでしょうか。

これは親子のようだ 9時44分撮影
写真中央の赤みを帯びた幼虫は、産み落とされたばかりの幼虫かも知れない 9時46分撮影
テントウムシに食べられるクリオオアブラムシ 9時48分撮影

今年3回目の移植の2日目 B200603-075

翌日になると、巣作りが進んでいました。

玄関脇 土粒が増えている 4月30日7時17分撮影
敷石の隙間 土粒が増えている 7時18分撮影
花壇側面の岩の隙間 土粒が増えている 7時20分撮影

正午過ぎに人工巣を見ると、もう僅かしか幼生虫が残っていませんでした。

人工巣の中 僅かに幼生虫が見られる 12時22分撮影

女王アリも引越したようです。残念なことに、女王アリの引越を観察できませんでしたので、どの巣作りの場所に引っ越したのかは断定できませんでした。ただ、幼生虫が大量に運び込まれていた玄関脇だろうとは思います。
17時過ぎになっても、まだ幼生虫や仲間が運ばれていました。

人工巣が入っている水槽で 17時7分撮影
人工巣が入っている水槽で 17時7分撮影

18時頃になると、幼生虫の引越もほぼ全て終わったようでした。

17時59分撮影

敷石と敷石の隙間で巣作りをしていた働きアリたちは、ほぼ全部かどうかの判断はできないのですが、玄関脇の巣に合流したように思えました。
他方で、花壇側面の岩の隙間では、女王アリが引越を済ませていた正午以降も巣作りが継続していました。引越元の人工巣との行き来がある中でのことですが、それにもかかわらず、コロニーの分裂が起こっていました。

花壇側面の隙間で巣作りが継続していた 17時39分撮影
ミツバチの巣箱から花壇へと向かう働きアリ 17時44分撮影

今年3回目の移植の1日目 B200603-075

B200603-075は、2020年の6月3日に駒ケ根市内で新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーです。かなり大きなコロニーになっています。

B200603-075 4月29日撮影
かなり多くの幼生虫が育っている 4月29日撮影

4月29日、このコロニーを庭に移植することにしました。移植は、今年になって3コロニー目です。

飼育器をミツバチの巣箱の中に入れ、飼育器の開放蓋を外して板を梯子代わりに入れた 10時43分撮影
移植した環境 庭の西端に近いところ

昼過ぎには、既に多くの働きアリがミツバチの巣箱から出て、地面を歩いていました。

13時21分撮影

15時ごろになると、2箇所で巣作りが始まっていることに気づきました。

玄関脇 15時2分撮影
敷石と敷石の間の隙間 15時8分撮影
写真右下の玄関脇と写真中央上の敷石と敷石の間の隙間

17時頃になると、幼生虫や仲間の引越が始まっていました。

玄関脇に幼虫を運び込む 17時0分撮影
玄関脇に向かって仲間を運ぶ働きアリ 17時1分撮影
幼虫を咥えて敷石の隙間に入ろうとしている働きアリ 17時7分撮影

人工巣の中を見ると、まだ多数の幼生虫がいました。引越は始まったばかりなのでしょう。

17時11分撮影

ところで、巣作りはこの2箇所以外でも始まっていました。ミツバチの巣箱を置いているすぐ横には花壇があるのですが、その花壇の側面の岩の隙間でも土粒を運び出している働きアリがいました。

花壇側面の岩の隙間 17時15分撮影

こちらの花壇側にも働きアリが出かけていて、在住のクロオオアリと喧嘩になっていました。

15時17分撮影

BH210523-37の引越先の別の場所で巣作りが始まっていた

3月25日に移植を開始したBH210523-37が、4月19日には引越を完了していました。そのブログで、「今回の移植の引越先は、2箇所巣口ができたとは言え、ほぼ同一箇所であることから、引越先が分裂しなかったと言えそうです」と書きましたが、今日気づくと、花壇の反対側でも巣作りをしていました。
下の写真では、これまでは、左下の岩の下方と左方に巣口が開かれていましたが、それらの箇所に加えて、写真右の大きな岩の(写真で見て)上方でも何箇所か巣作りをしていました。

全景
巣作りの箇所の一つ 4月28日7時15分撮影
巣作りの箇所の一つ 7時17分撮影
巣作りの箇所の一つ 7時17分撮影

これらの巣作りが、以前からの2箇所の巣作りと全て地中で繋がっていれば良いのですが、少しばかり離れ過ぎているようにも感じます。
ちなみに、以前からの2箇所の巣作りの箇所では、とても多くの土粒が運び出されていて、かなり巣穴が広がっていると思われます。

4月28日7時19分撮影
4月28日7時20分撮影

今年2回目の移植 B200603-067

B200603-067は、新女王アリを2020年6月3日に駒ケ根市で採集したコロニーです。

移植直前のB200603-067 4月21日13時17分撮影
同上
同上 たくさんの幼生虫が育ちつつある

このコロニーを4月21日、ミツバチの飼育箱の中に入れて、庭に移植しました。

13時28分撮影
ホース接続用の2箇所のアクリルパイプのシリコン栓を外した 13時29分撮影
移植した環境 庭の南面下

今年第1回目の移植の時とは違って、すぐに働きアリが多数巣門から出て来ました。

13時47分撮影

16時過ぎに見に行くと、採集活動をしていました。また、巣門にはフタフシアリ亜科のアリの死体が散乱していました。

テントウムシの死体があったようだ 16時8分撮影
右の働きアリは白い塊を咥えている 16時9分撮影
小さな物体が点在している 16時9分撮影
拡大してみるとアリの死体だとわかる 16時11分撮影

翌日の4月22日、ミツバチの巣箱の中の人工巣の様子を見ると、かなり働きアリが減っていました。ですが、幼生虫は多数いました。

4月22日15時22分撮影

どこかで巣作りが始まっているのかも知れないと思い捜していると、3箇所見つけました。

一箇所目
移植場所の西方6m程離れた場所 写真左下辺りで巣作りをしていた
二箇所目 移植場所から西方の坂の上で巣作りをしていた 移植場所からは4.6m程離れている
三箇所目 移植場所から西方の坂の上で巣作りをしていた 移植場所からは3.4m程離れている

その翌日の4月23日、働きアリが、かなり活発にミツバチの巣箱を出入りしていました。

4月23日15時31分撮影

ミツバチの巣箱のすぐ横のコンクリードブロックを伝わって、東方面へと行き来していました。その先まで追って行くと、庭の畑地のコンクリードブロックの小さな穴が巣口になっていました。

行列の東端はコンクリートブロックの小さな穴がある場所だった 15時40分撮影

しかし、最も多くの働きアリがいる場所は、その東端までは行かない途中のコンクリートブロックの継ぎ目のある場所でした。その場所へ、仲間の働きアリを運んでくる働きアリがいました。

写真左下辺りのコンクリートブロックの継ぎ目に、より多くの働きアリがやって来ていた
コンクリートブロックの継ぎ目
仲間の働きアリを運んできた 15時48分撮影

ミツバチの巣箱を開けて人工巣の様子を見ると、働きアリはいましたが、幼生虫が運び去られていました。いつの間にか、女王アリも引越を終えていたようです。

幼生虫が運び去られていた 16時7分撮影

このコンクリートブロックの継ぎ目の少し西よりの真下に、もう一つの巣作りをしている場所がありました。

写真下方の大きめのコンクリートの隙間でも巣作りをしていた 16時13分撮影

その翌日の4月24日、もうすっかり引越が完了していました。行列の東端のコンクリートブロックの小さな穴へと向かう働きアリは見かけなくなっていました。しかし、移植の翌日に見つけた巣作りをしていた3箇所では、働きアリが引き続き土を運び出していました。

行列の東端のコンクリートブロックの小さな穴 ここには働きアリが来なくなっていた 4月24日8時32分撮影 
一箇所目(写真をクリックすると見やすくなります)
二箇所目(写真をクリックすると見やすくなります)
三箇所目(写真をクリックすると見やすくなります)

コロニーがこのまま分散してしまうのでしょうか。心配です。

この巣を20-250421巣(女王アリの採集年と移植年月日)と名付けます。

移植BH210523-37の引越が完了

3月25日に移植を開始したBH210523-37が、4月11日になって引越先候補で巣作りを始めていたのですが、4月16日にはほぼ引越が終わりを迎えていました。

4月16日8時48分撮影
巣室の中 もう女王アリもいないようだ 4月16日8時48分撮影

そして、4月19日になると、引越は完了していて、僅かに働きアリがいました。

4月19日9時47分撮影
4月19日9時48分撮影

引越先の2箇所では、引き続き、巣作りが行われていました。

土粒を地中から運び出している 4月19日9時51分撮影
隣の巣作りの場所 土粒を地中から運び出している 4月19日9時52分撮影

今回の移植の引越先は、2箇所巣口ができたとは言え、ほぼ同一箇所であることから、引越先が分裂しなかったと言えそうです。

この巣の名称ですが、これまではアルファベットを使ってきましたが、女王アリの採集年と移植年月日を用いて、21-250325巣と名付けます。

子育てのタンパク源はどこから?

越冬幼虫が育ち始めています。トゲアリの幼虫の方が、クロオオアリの幼虫よりも早くから育ち始めていたようです。

トゲアリT140906-40 4月15日撮影
トゲアリT180919 4月15日撮影
クロオオアリB200603-075 4月15日撮影
同上

ここで、疑問に思うことがひとつあります。と言うのは、まだ今年になって1度も昆虫などのタンパク源を与えていないことです。これらの幼虫は、昆虫などの餌を食べずに成長していることになります。
このことについて、かつてのブログで触れたことがあります。2014年4月5日のブログ「食物の貯蔵とリサイクル」をご参照下さい。

移植BH210523-37の巣作りが始まっていた

3月25日に移植を開始したBH210523-37ですが、2日後の様子を見ると、ミツバチの巣箱の巣門を土粒や芝生の枯葉などを塞ぎ始めていました。

巣門の様子 3月27日16時33分撮影
土粒を運んできたクロオオアリ 3月27日16時46分撮影

地面を連なって歩いている働きアリも見かけました。ただ行き先は確かめませんでした。

どこかへ向かっているようだ 3月27日16時34分撮影

それから2週間ほどの間、目立った変化に気づきませんでしたが、4月11日になって、東側の花壇の岩の隙間で巣作りをしている働きアリを見つけました。

写真中央の岩と岩の隙間に土粒が積み重なっている 4月11日11時33分撮影
土粒を運び出す働きアリ 4月11日11時37分撮影

ここは、巣箱から5m程離れた場所です。

巣作りの場所は写真左下

巣門はかなり土粒などで塞がれていました。巣作りの場所と行き来している働きアリも多数見かけました。

巣門の様子 4月11日11時39分撮影
巣箱と巣作りの場所との間を行き来しているようだ 4月11日11時40分撮影

翌日、新たに気づいたことがありました。巣作りをしていた岩の反対側の岩と岩の隙間でも巣作りが始まっていました。

4月12日11時49分撮影

展葉前のポロタンにクリオオアブラムシが多数現れる

ミツバチの巣箱の側面にクリオオアブラムシがいました。

4月12日14時56分撮影

こんな場所にいるはずはないと思い、すぐ横のポロタン(クリの品種名)を見ると、あちこちにクリオオアブラムシがいました。クロオオアリが来ていました。

4月12日15時00分撮影

まだ、展葉前の時期にこれほど多くのクリオオアブラムシを見るのは、これが初めてになります。

BH170521-025+BH170520-001との再会

ふと気づくと、花壇の岩と芝地との境に、土粒が盛り上がっていました。クロオオアリの巣のようです。

2025年4月12日12時06分撮影
巣口のクロオオアリ

この場所は、5年前(2020年)の9月27日に、移植を開始したBH170521-025+BH170520-001の引越先の巣に近い場所でした。

巣口があった場所は写真中央下の岩と地面との境

この巣がBH170521-025+BH170520-001なら、5年弱ぶりの再会になります。

T巣の生存を確認

昨年の春、T巣が生存していることが確認できたのは、4月7日でした。今年は、4月11日になりました。
(T巣:BK170530-133+BH170521-023 2020年9月27日移植 10月26日引越定住)
八朔の根本に近い所にクロオオアリがいましたので、蜜を与え、帰路を追うことにしました。

八朔の根本に近いところ 蜜を吸って巣に帰り始めた 4月11日14時07分撮影
階段を下って行く 14時10分撮影

この先には、T巣があります。そこで、先回りをして、踊り場に下りて横周りを見ると、巣口が開いていました。

巣口が開いていて、土を運び出す働きアリがいた 14時10分撮影

やがて、先程の蜜を吸ったクロオオアリが巣に戻って来ました。

巣口に入る直前 14時11分撮影

今年の巣口は、昨年の巣口よりも上方に移動していました。

昨年の巣口はシリンジの針の先端辺りにあった 2024年4月7日撮影
今年の巣口 測量杭の少し上方にある