月別アーカイブ: 2025年8月

ミジングモが巣の中から、狩ったクロオオアリを運び出した

これまでにも、クロオオアリの天敵として、各種のクモ類を紹介してきました。

過去の関連記事参照:
アリ日記 2012/06/06〜08(5)巣から外に出るリスク」2012年6月13日
クモに襲われたクロオオアリ その瞬間」2018年4月12日
生死の運命」2021年3月24日
サクラの切り株の中にムネアカオオアリを移植」2021年4月14日
アリジゴクとハエトリグモ」2021年4月27日
クモに襲われたクロオオアリを巣に戻す」2021年8月25日
クロオオアリの天敵」2024年5月7日
その後のクリオオアブラムシ(5/21・6/6)」2025年6月6日
クロオオアリの天敵(追記 2025年7月6日)」2025年7月6日
クロオオアリの天敵(追記 2025年8月8日)」2025年8月8日

今回は、「アリ日記 2012/06/06〜08(5)巣から外に出るリスク」「クロオオアリの天敵」「クロオオアリの天敵(追記 2025年7月6日)」で取り上げているミジングモ亜科(ボカシミジングモ)の追記です。ただし、今回の観察は夜間であったため観察がしにくく、また、その時写真を撮ってはいたものの、その写真だけでは、種を同定することはできませんでした。

8月21日の20時頃のことです。今年の7月3日のブログ「移植2・3回目に新たな巣口」で記載している3回目の新たな巣口をたまたま見たのですが、巣の中から死んでいると思われるクロオオアリの働きアリが運び出されるところでした。運び出していたのは、小さなクモでした。
これまで、ボカシミジングモがクロオオアリの働きアリを狩った後、宙吊りにしているところを幾度も見ていますが、その前段階の、どのようにしてクロオオアリを狩るのかは見ていません。この度たまたま見た限りでは、ミジングモはクロオオアリの巣の中で狩りを行ったのではないかとも思わせます。今後の観察を待ちたいものです。
残念なことに、ミジングモがクロオオアリの巣口から獲物を運び出すところは、カメラを持ち合わせていなかったので、写すことはできませんでした。

狩られたクロオオアリは、既に巣口から運び出されている 8月21日20時7分撮影
以上の2つの写真からは種の同定は難しい 8月21日20時8分撮影

翌日に巣口の回りを見ると、前掲の写真の箇所には何も残ってなく、3箇所でクロオオアリが宙吊りになっていました。ただ、これらの3個体が、いつ宙吊りになったかは前日以前に観察していないので分かりません。

写真の右上に巣口がある 写真では判別できないが、3箇所でクロオオアリが宙吊りになっていた 8月22日16時11分撮影
16時12分撮影
16時12分撮影
16時12分撮影

T140906-40で雄アリが3匹見つかる

飼育環境下のトゲアリのコロニーT140906-40(2014年9月6日に新女王アリを採集)で、昨年初めて女王アリが誕生しました。最初に女王アリの羽化を観察したのは、6月18日のことでした。そして、8月9日には、かなりの数になっていました。

2024年8月9日撮影

ところが、今年は女王アリになるような大きな繭も、羽アリもずっと見つけられないままでした。
8月21日になって、人工巣の中を注意深く見ていると、本巣を拡張した分巣のアンテシェルフの中に雄アリがいるのに気づきました。最初は1匹しか見つけられなかったのですが、更に注意深く観察して3匹いることが分かりました。本巣の中も改めて見たのですが、こちらには羽アリはいませんでした。

分巣のアンテシェルフで見つけた雄アリ 8月21日20時42分撮影
アンテシェルフ 上から3段目に雄アリが写っている 8月21日20時42分撮影
本巣の様子 羽アリは見当たらなかった 8月21日21時10分撮影

それにしても、昨年と比べて、今年は何故極少数の雄アリしかいないのでしょうか。思い当たる原因はありませんでした。
ちなみに、2022年には、雄アリがこのコロニーで初めて多数誕生していました。不規則ながら隔年発生のような波があるのでしょうか。

2022年7月29日撮影

「共存の試み5ケース」のその後

今年の5月9日に行った共存の試みは、その後も共存は順調で、コロニーは安定しています。

共存は順調だ 2025年8月15日撮影

この合併コロニーの女王アリBH240518-54は、5月9日の時点で、働きアリと幼生虫がいませんでした。現時点でこの共存コロニーには、卵が2個ありますが、BH240518-54が産んだのかは分かりません。

卵が2個ある 8月15日20時15分撮影

トゲアリの寄生の試み 3 コロニーが作れない

トゲアリの寄生の試み 3(クロオオアリのコロニーBH210523-21にトゲアリの新女王アリT20220910-65が、2022年9月に寄生 )の直近の様子は、今年の7月1日・2日に記録しています。

トゲアリの女王アリは健全だが、クロオオアリしかいない 2025年7月1日撮影
2025年7月1日撮影
孵化したばかりの幼虫はいるようだ 2025年7月1日撮影

その時点では、僅かに卵や孵化したばかりの幼虫がいたのですが、8月15日には、幼生虫はいなくなっていました。

8月15日撮影
8月15日撮影

このT20220910-65のコロニーでは、かつても卵や僅かに幼虫が見られましたが、トゲアリの働きアリは一度も生まれていません。

2023年5月27日撮影 繭はクロオオアリの越冬幼虫が蛹化したもの
2023年8月2日撮影 繭はクロオオアリの越冬幼虫が蛹化したもの
2023年9月7日撮影 大きな幼虫はクロオオアリの幼虫と思われる
2024年1月15日撮影 トゲアリの越冬幼虫はいないようだ
2024年4月10日撮影 クロオオアリはまだ多数いるが、トゲアリの成虫も越冬幼虫も見当たらない
2024年6月2日撮影 卵を多数産んでいる 何故か大きめ幼虫がいた
2024年6月2日撮影 大きめ幼虫
2024年6月28日撮影 大きめの幼虫が見当たらず、繭にもなっていなかった
2024年10月16日撮影 6月28日には卵が多数あったが、卵は1個のようだ クロオオアリのみ
2025年5月9日撮影 幼生虫がいない

2022年9月に行ったトゲアリの寄生の試みでは、5例が寄生に成功しましたが、トゲアリのコロニーが作れたのは現時点では3例になります(「トゲアリの寄生の試み5」は全滅)。寄生が成功しても、必ずしもコロニーが作れるとは限らないということになります。

個体差によるコロニー規模の違い

2021年の5月23日に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーを現在4コロニー飼育しています。
その内、2コロニーは、小さなコロニーのままに留まっています。

左が BH210523-46 右が BH210523-53 8月14日撮影
左のBH210523-46の様子 卵があるが今年育った幼生虫はなかった 8月14日撮影
右のBH210523-53の様子 幼生虫は見当たらない 8月14日撮影

他の2コロニーは、大きく育っています。

BH210523-30 8月14日撮影
BH210523-34 8月14日撮影

また、この4コロニーの他にも、既に庭に移植した2021年に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーが2つあります。これらは、更に大きなコロニーでした。

2024年5月26日に庭に移植したBH210523-32 2024年5月26日撮影
2025年3月25日に庭に移植したBH210523-37 2025年3月25日撮影

これら6コロニーは、同じ条件下で飼育を開始し、徐々にコロニーの規模に応じて給餌量を変え、飼育器を選んできました。
そうだとすれば、コロニーの規模を決定づけた主な要因は、女王アリの「産卵能力」だと言えそうです。

クロオオアリの天敵(追記 2025年8月8日)

これまでにも、クロオオアリの天敵として、各種のクモ類を紹介してきました。

過去の関連記事参照:
アリ日記 2012/06/06〜08(5)巣から外に出るリスク」2012年6月13日
クモに襲われたクロオオアリ その瞬間」2018年4月12日
生死の運命」2021年3月24日
サクラの切り株の中にムネアカオオアリを移植」2021年4月14日
アリジゴクとハエトリグモ」2021年4月27日
クモに襲われたクロオオアリを巣に戻す」2021年8月25日
クロオオアリの天敵」2024年5月7日
その後のクリオオアブラムシ(5/21・6/6)」2025年6月6日
クロオオアリの天敵(追記 2025年7月6日)」2025年7月6日

今回は、「生死の運命」「サクラの切り株の中にムネアカオオアリを移植」「クロオオアリの天敵」で取り上げているハエトリグモの追記です。このハエトリグモの種名については、これまでも同定していません。シラヒゲハエトリに似てはいますが、別種であるように思います。

8月8日9時25分撮影
同上の個体 8月8日9時25分撮影

アケビバナナにやって来たクロオオアリとその巣の発見

バナナの木に糖分を求めてクロオオアリがやって来ることについては、2019年2020年のブログで触れています。
その過去のブログのバナナは、大きく育つ「アイスクリームバナナ」でしたが、このバナナは今年は大きく育ってはいません。それとは別のバナナも植えていて、それは良く熟れたアケビに近い色の実を付けるアケビバナナという品種です。

アケビバナナ 8月7日撮影

このアケビバナナにクロオオアリが来ていました。

蜜を吸うクロオオアリ 8月7日16時29分撮影
腹部が膨れている 16時29分撮影

帰路を急ぐクロオオアリがいましたので、その後を追ってみました。

帰路を急ぐクロオオアリ この写真には2匹写っている 16時31分撮影
巣口にたどり着いた 16時35分撮影

この巣口は、庭の平面と斜面を区切るコンクリートブロックの斜面側にありました。

巣口は、向こうから縦2列目の最下層のコンクリートブロックの(地面との境の)中央辺り

この巣口がある場所は、C巣とは少し離れていますが、C巣は今年になって生存が確認できている最も近くにある巣になります。また、今年の春移植したBH210523-37の移植先に極近いので、BH210523-37の可能性もあります。更に、この近くで、J巣(自然巣 2018年5月21日発見)をかつて見つけていましたので、その可能性もないわけではありません。いずれにしても、この新たに発見した巣口を持つコロニーの所属や由来は特定できませんでした。

その後も、アケビバナナの木にクロオオアリがやって来ていました。

16時36分撮影
16時36分撮影

今年のクロオオアリの女王アリの羽化期間は(2025年)

7月13日のブログ「今年初めてのクロオオアリの女王アリの羽化」からおよそ2週間後の7月26日には、女王アリの繭と思われる数は、判別できたのは3個でしたが、それよりは多めに残っているようでした。とは言え、繭は明らかに少なくなっています。では、新女王アリは何匹になっているのでしょうか。
B15006の本巣であるアンテシェルフは17段仕様の人工巣です。その各段ごとに新女王アリと思われる女王アリの数を数えてみました。
 1段目:4匹
 2段目:0匹と このコロニーの女王アリ
 3・4段目:0匹
 5段目:7匹
 6段目:2匹
 7段目:0匹
 8段目:2匹
 9段目:3匹
 10段目:1匹
 11〜17段目:0匹

B15006の本巣である17段アンテシェルフ

新女王アリは19匹になっていました。ただ、段によっては女王アリの数が数えにくく、19匹は必ずしも正確ではないかも知れません。

その2日後の7月28日、残っている女王アリの繭は2個のようでした。

7月28日16時53分撮影
7月28日16時54分撮影

再び、段ごとに新女王アリと思われる女王アリの数を数えてみました。
 1段目:11匹
 2段目:0匹と このコロニーの女王アリ
 3段目:2匹
 4段目:1匹
 5段目:3匹
 6段目:1匹
 7段目:1匹
 8段目:1匹
 9段目:1匹
 10段目:0匹と 雄アリ1匹
 11段目:0匹
 12段目:1匹
 13〜17段目:0匹
新女王アリと思われる女王アリは22匹になっていました。ただ今回も、段によっては女王アリの数が数えにくく、22匹は必ずしも正確ではないかも知れません。

本巣の中で見つかった雄アリ 1匹のみ 7月28日17時6分撮影

ところで、活動室のアンテグラウンドⅠ型の中の羽アリの様子はどうなっているのでしょうか。既に結婚飛行の時期は終わっています。
まだ、新女王アリの羽化が始まっていなかった7月1日の観察によると、

「活動室のアンテグラウンドⅠ型の中に、昨年生まれの有翅女王アリが12匹と雄アリが3匹いました。(また、17段アンテシェルフの中には、昨年生まれの有翅女王アリと雄アリがそれぞれ1匹ずついました。)」

でしたが、今回の観察では、有翅女王アリが13匹、雄アリが3匹でした。

その翌日の7月29日も女王アリの繭2個がそのまま見られました。
30日・31日は観察できていませんでしたが、8月1日、女王アリの繭が2個とも確認できませんでした。このことから、明言は出来ないものの、今年の女王アリの羽化は、7月13日から始まり、7月末日頃まで続いたと言うことになります。

関連ブログ
B15006に雄アリが誕生」(2021年7月4日)
飼育下でクロオオアリの女王アリ誕生」(2022年6月30日)
クロオオアリの女王アリの羽化を撮る」(2022年7月6日)
女王アリの羽化がほぼ完了 B15006」(2022年7月23日)
今年も異様に大きな繭」(2023年6月7日)
B15006で今年も新女王アリが誕生」(2023年7月12日)
クロオオアリの新女王アリの誕生時期は?」(2023年8月1日)
クロオオアリの女王アリの羽化が始まっていた」(2024年7月8日)
今年のクロオオアリの女王アリの羽化期間は?」(2024年7月17日)
今年初めてのクロオオアリの女王アリの羽化」(2025年7月13日)

2022年:
6月30日に1匹のみ羽化 7月25日まで羽化が続く
 ※室温の自動管理なし
2023年:
7月12日までには羽化が始まっていて、8月1日まで羽化が続く
 ※室温管理 26℃〜29℃
2024年:
7月8日には羽化が始まっていた ほぼ7月17日まで羽化が続く
 ※室温管理 26℃〜30℃
2025年:
7月13日から始まり、7月末日頃まで続いた
 ※室温管理 26℃〜30℃