ところで、トゲアリの女王アリは、交尾後地上を歩いているのですが、その日歩いている女王アリは、その日に結婚飛行を終えた女王アリなのでしょうか。午前中の大体同じ時間帯でも、日によって採集できる女王アリの数には大きな差があります。天候により、結婚飛行が行われたり、行われなかったりする日があると思うのですが、それでも、わずかながら地上を歩いている女王アリがいるのです。
クロオオアリの女王アリの場合、結婚飛行は夕刻頃行われ、通常は日が暮れる頃には穴を掘り始めて、土の中に入っていきます。ですが、中には、穴を掘る場所を探し続けたり、何らかの事情で穴掘りを途中であきらめたりして、次の日も歩き続けている女王アリもいます。このような日をまたいて歩いている女王アリは、途中でいろんな危険に出会ってよく怪我をしているものです。(トゲアリの女王アリの場合、少量見つける際も、怪我をしている女王アリはほぼありませんが、これは、トゲアリの女王アリは敵に襲われても怪我をしにくい体つきをしているからだと考えます。)
私は、予てから、トゲアリの女王アリは、交尾後何日か地上を歩いているのではないかと考えていました。いつ採集しても怪我が少ないことについては、既述のように説明できます。交尾後何日か地上を歩いていると考えるのは、他のアリと違って、トゲアリの女王アリの場合は、自分で巣穴を掘ったり、既成の空間を巣にしたりしないので、巣となる場所(寄生する巣)を探さなくてはならず、それに時間を要するからです。
そこで、この仮説を検証することにしました。地上を歩いている個体を識別するために、カー用品の小さな刷毛付きのタッチペンペンキを使いました。
9月12日、まずは、トゲアリの女王アリを捕まえずに歩いているところをマーキングすることができるかやってみました。
このようにマーキングはできることがわかりましたが、マーキングすることで死んでしまうようなら、仮説を検証することにはなりませんので、ペンキを付けすぎたトゲアリは持ち帰り、様子を見ることにしました。このトゲアリは、長生きしていて、9月25日現在も生きています。
9月13日には、早朝に5匹のトゲアリの女王アリにマーキングしました。
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トゲアリを探しても全然いないのですが、分けるまたは売って貰うことは可能でしょうか?
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