マーキングの実験は、もう一ヶ所でも行っています。去年も今年もよく女王アリを見かける側溝です。
17日、午前8時前から、そこにいた11匹の女王アリの内10匹にマーキングしました。
18日、午前9時前後に見ると、マーキングのある女王アリが2匹、マーキングのない女王アリが3匹いました。19日の午前11時半頃には、マーキングのあるなしともに全く姿を見ませんでした。
以上の実験と観察から、「交尾後何日か地上を歩いている」という仮説は、正しかったようです。(下記のようにまとめると割合としては少ないようです。)
1日24時間相当 40匹中10匹 25%
2日48時間相当 40匹中3匹 7.5%
3日72時間相当 40匹中1匹 2.5%
ただ、更に大きな疑問が湧いてきます。それでは、トゲアリの女王アリは、数日の間にどこへ消えてしまったのだろうか、という疑問です。死んだのではないかと言うことについては、昨年飼育して検証していますが、数日で自然死することはありません。だとすれば何かに襲われて死んだのでしょうか、それとも宿主の巣へと入り込んだのでしょうか。
ちなみに、どこかで仮住まいを始めて、年を越して春になってから、宿主へ寄生すると言う説もありますが、女王アリは単独では、長くは生きられないことを昨年度の実験により確かめています。
ピンバック: トゲアリを採集(2016年9月) | anttech.jp
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