殺虫剤ピレトリン

庭にたくさんの果樹を植えていることは以前にも書きましたが、この果樹を害虫から守る方法については迷いがありました。これまでは、庭のクロオオアリには良くないと思いながらも、殺虫成分が葉茎から入り植物体全体にしばらく留まる浸透移行性剤を用いていました。ところが、この浸透移行性剤だと、果樹から出る樹液や花の蜜に殺虫成分が含まれる恐れがあります。今年の春になって、多くの果樹が昨年以上にたくさん花を咲かせるようになり、また、昨年以上に果樹に訪れるクロオオアリが多くなっていました。
そこで、その時限り効果のある殺虫剤を探すことにしました。そうして探し当てたのがピレトリンです。

ピレトリン

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ピレトリンは除虫菊に含まれる成分で、昆虫の神経受容体に強力に作用して死に至らせるとのことです。また、光や空気酸化により速やかに効き目を失うとのことです。
このピレトリンを20倍に希釈したのが下の写真です。

ピレトリン40FL「SES」を20倍に希釈

では、どの程度殺虫能力があるのでしょうか。アブラムシに使ってみました。

5月19日10時41分撮影 この直後にピレトリンを散布 アリもいる

散布して10分弱たったところ アブラムシとアリが死にかけている 10時51分撮影

確かにアブラムシやアリに対しても殺虫能力があることが分かりました。しかし、その殺虫効果はその時限りのはずです。3日後の22日に見ると、僅かながらアブラムシが復帰していました。

散布から3日後の様子 アブラムシが僅かに戻ってきていた 5月22日9時48分撮影

毛虫も殺せるのでしょうか。栗の木に大きな毛虫がいましたので、散布してみました。しばらくすると苦しみだして木から落ちました。そのまま死ぬかと思っていましたが、元気を取り戻して幹を登り始めました。そこで、もう一度全身が良く濡れるように散布すると、すぐに動かなくなりました。

再びピレトリンを散布すると動かなくなった 14時26分撮影

完全には死んでいないようでしたので、午後6時頃にも見に行きました。すると、同じ場所にいて、ほんの少し体が動いていました。まだ死んではいないようですが、生き返ることはなさそうです。
含有量が4%のピレトリンを20倍に希釈した場合、市販されている家庭用の殺虫剤と比べれば、即効性も効き目も弱いのですが、庭の果樹には十分使えそうです。

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