9月13日には、クロオオアリのコロニーのBM19003(2019年6月3日 香川県丸亀市採集)も移植しました。場所は、南斜面下のピオーネの近くのコンクリートブロック(B200603-136の移植跡)です。



ところが次の日(今日)の昼頃、見に行くと何匹かのクロオオアリの働きアリが移植箇所の辺りを歩いていました。腹部が膨らんでいる点や少し小柄な体格から考えて、BM19003の働きアリのようでした。プラケースから外に出られる隙間はないように見えたのですが、どこからか外に出たようです。そこで、プラケースをとり払いました。新たに働きアリの他、女王アリもプラケースの中から出て来ました。

女王アリも含め、そのままにしていたのですが、働きアリが仲間の働きアリを咥え、歩いて行くのを見かけました。その後を追って行くと、飼育ケースから直線距離にして1.8mぐらい離れたコンクリートの礎石の隙間に入って行きました。


そうこうしている内に、歩き回っていた女王アリが一箇所に止まり、その周りに働きアリが集まっていました。

それから少し経ち、女王アリが動き始めましたが、働きアリに先導されていました。1匹の働きアリが、時々腹部を曲げて歩いて行きます。その所作は、これまでも度々観察している餌を見つけた後、仲間を餌場に誘導する時にする動作と同じでした。

後を追って行くと、先程仲間が運ばれて行った箇所ではなく、飼育ケースから直線距離にしたおよそ0.8m離れたコンクリートブロック礎石とコンクリート礎石の隙間に入って行きました。その箇所は、飼育ケースから見て、先程仲間が運ばれて行った箇所の反対方向にあり、両者の隔たりは約2mありました。
引越場所が2箇所に分かれたようです。女王アリが引越した方が、本拠地となるはずですが、これ以後も、もう一方の方へと巣作りの材料になりそうな植物の破片を運ぶ働きアリを見かけました。

引越時に、引越先が分裂・または複数個所に分かれる事態は、かつてB15099の引越の際にも観察しています。
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