清里で女王アリを採集

クロオオアリとムネアカオオアリの女王アリの2度目の採集に出かけました。
東京での出張を挟んで、6月14日(金)から17日(月)にかけて、主に山梨県の北杜市高根町で採集しました。高根町と言ってもピンと来ない人が多いと思いますが、大字名の「清里」と言えば、まだまだ多くの人に知られています。「昭和50年代」にいわゆる「清里ブーム」が起こり、私も旅した1人です。今の清里はすっかり落ち着いていて、静かなリゾート地です。思い出が強く残る清里駅前の風景は、今も残っていますが、観光客は消えてしまいました。

今回の採集場所に清里を選んだのは、この地に郷愁があったことと、採集には標高がこの時期としては適切だと考えたからです。JR清里駅の標高は1275mです。前回の採集場所は標高が850m前後で、6月5日に訪れた時にはもう大部分の羽蟻が飛び立った後でしたから、1000mを少し越える高原を選んだのです。

15日、清里の中心部から141号線を北へ少し行ったところの駐車帯(標高1371m 35.942366, 138.450499)で、クロオオアリの巣を見つけました。巣口からは羽蟻が見えます。

新女王アリが見えます

羽蟻の女王アリが見えます

羽蟻の女王アリと雄アリが見えます

羽蟻の女王アリと雄アリが見えます

やはり、ここまで標高が高いところでは、羽蟻の結婚飛行はこれからのようです。

最初に採集できたのは同じ日の15日で、清里から更に北の141号線の駐車帯(標高1033m 36.049893,138.471307)でした。ここは、長野県で松原湖に近いところです。巣口には羽蟻の姿はありませんでしたが、石を持ち上げるとそこにクロオオアリの女王アリがいました。

1匹目の女王アリを見つけた石の下の様子

1匹目の女王アリを見つけた石の下の様子

2匹目はここで見つけました

2匹目はここで見つけました

1つの石の下に2匹いました

1つの石の下に2匹いました  右下に女王アリが見えます 中央上の窪みにいた女王アリは卵を3個産んでいました

全部で4匹になりましたが、この内上の写真で言うと一番下の写真にいた女王アリの1匹だけが卵を3個産んでいました。このことから考えられることは、結婚飛行を終えてまだいくらも日が経っていないだろうということです。1日から3日位なのでしょう。

この場所では歩いていたムネアカオオアリの女王アリも1匹採りました。また、更に少し北にある駐車帯(標高1019m 36.054737,138.467367)でも、歩いていたムネアカオオアリの女王アリを1匹採りました。

清里には、いくつかの公園等がありますが、この内、美し森駐車場(標高1473m)〜展望台(標高1531m)〜美し森ファーム(標高1563m)にかけては、クロオオアリもムネアカオオアリも姿を見ませんでした。また、更にその北にある「サンメドウズ清里スキー場」でも両者とも姿を見ませんでした。それらの少し南に位置する清泉寮(標高1390m前後)近辺や、西方の八ケ岳牧場の駐車場(標高1421m)でも両者共に姿を見ることはありませんでした。

クロオオアリやムネアカオオアリの働きアリの姿を見たのは、清里の森(標高1330m〜40m前後)と清里丘の公園(標高1180m前後)で、クロオオアリだけなのは「道の駅南きよさと」(標高835m前後)です。

これらの内、まとまった数のクロオオアリの女王アリが採れたのは、清里丘の公園です。16日と17日の2日間で、クロオオアリの女王アリが60匹で、ムネアカオオアリの女王アリは3匹でした。クロオオアリの60匹の内、13匹は負傷していました。

丘の公園のパターゴルフ場は良く整備されていて、芝地がとてもきれいです。コースの芝生はよく刈り込まれていましたので、女王アリがその上を歩いていると少し離れたところからもすぐにわかりました。また、コースの外も芝生が短く探しやすい場所でした。

よく整備されたパターゴルフ場

よく整備されたパターゴルフ場

こんな風に歩いている女王アリを見つけやすい

こんな風に女王アリが見つけやすい これは17日の朝の写真で、この女王アリは負傷していた

この清里中心の4日間の採集旅行で、クロオオアリの女王アリは65匹、ムネアカオオアリの女王アリは5匹、それとクロヤマアリの女王アリを2匹採集することができました。

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