2通りの方法でトゲアリの寄生を試みようと思います。
① 一時的社会寄生
昨年新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーを寄主とする 5例
② 直短的社会寄生
飼育中のトゲアリのコロニーから働きアリを取り出し、女王アリと合併する 5例
9月12日、トゲアリの新女王アリ(S/N:T20220910-54 9月10日採集)を入れているクリアカップの中に、クロオオアリのコロニーS/N:BH210523-18(新女王アリを昨年の5月23日に採集)の働きアリを1匹入れました。

ところが、T20220910-54は化粧行為はしませんでした。そこで、別のトゲアリの新女王アリ(S/N:T20220910-53 9月10日採集)を寄生させることにしました。この女王アリは化粧行為を直ぐに始めました。

クリアカップの蓋を開けると、クロオオアリを捕捉したままカップの外に出て来ましたので、フィルムケースで捕らえて、BH210523-18の飼育ケース(カップ型コンクリート人工巣)の上に持って行き、自然に人工巣の中に入るようにしました。T20220910-53は、クロオオアリを咥えたまま、人工巣の中に入って行きました。


そして、クロオオアリの働きアリから時々攻撃を受けながらも、クロオオアリの女王アリの左頸に咬みつきました。


この咬みつきの体勢は、寄生の最初の段階を成し遂げたことを意味しています。順調に寄生が始まったと言うことです。
以下はその後の経過です。




9月12日から4日間、トゲアリの女王アリは、クロオオアリの女王アリの頸を咬み続けています。寄生は順調なようです。
ピンバック: 2022年トゲアリの寄生の試み 2 T20220910-54 | anttech.jp