一時的社会寄生の5例目を試みました。寄主をクロオオアリのコロニーS/N:BH210523-29(新女王アリを昨年の5月23日に採集)とし、トゲアリの新女王アリT20220910-67(9月10日採集)を寄生させます。
9月13日、BH210523-29の働きアリを1匹、T20220910-67が入っているクリアカップの中に入れました。トゲアリの女王アリはその1匹を捕らえようとはしていましたが、女王アリの動きが鈍く、クロオオアリに逃げられていました。そこで、2匹目を入れ、間もなく化粧行為が始まりました。

人工巣の中に入ってからは、しばしばクロオオアリの働きアリから攻撃を受けていましたが、それでも15時半頃には、クロオオアリの女王アリの頸に腹面から食い付いていました。




ところが、17時過ぎに見ると、トゲアリの女王アリが人工巣の中を歩き回っていました。そして、その後再びクロオオアリの女王アリに食い付きました。


以下はその後の経過です。



9月13日から3日間、トゲアリの女王アリは、クロオオアリの女王アリの頸を咬み続けています。寄生は順調なようです。