200mL大気圧給水器

アンテグラウンドシリーズ(Ⅰ型Ⅱ型Ⅲ型)には、中にキューブ型の小型水槽を常設し、オオアリが常に水分補給ができるようにしていました。小型水槽にはポンプ式の水循環濾過器を入れていて、更に水質浄化液を注入していましたので、水質は良い状態で保たれていました。

クロオオアリのコロニーBK170530-081用のアンテグラウンドⅢ このコロニーの働きアリは、冬場でも少数ながら水辺に集まっている 1月24日16時51分撮影

長くて4年半程、キューブ型の小型水槽を使い続けてきましたが、デメリットを2点ほど感じていました。
1つは、オオアリが昆虫を解体した後の残滓や仲間の死体を水に捨てる習性があり、水質が保たれていても、濾過器や水槽を取り出して掃除をする必要がありました。
もう1つは、オオアリは水辺を好む習性があり、夏場は特に、常に多数のオオアリが水槽に群がり、(そのことで濾過器や水槽をアンテグラウンドから取り出す際に支障となるだけでなく、)水面に飛び出して泳ぎ始め、濾過器で水を循環していることもあり、陸に上がれなくなって水死することがありました。

群れになって水に浮かんでいる 生きていたので救出した 1月24日16時55分撮影

そこで、これまでとは給水の仕方を変えて、大気圧式の給水器を製作・設置することにしました。

200mL大気圧給水器

最大給水容量を200mLとしました。これだけ容量があれば、自然蒸発がし難い構造ですから、かなりの期間水を補給しなくてもよいでしょう。4側面の内2側面の下方に1.6×2.0mmの切り込みを入れていて、水が流れ出るようにしています。吸飲箇所の幅は4mmです。ただ水がどの程度腐敗するかは今は分かっていません。底面には脚を4箇所付けていて、給水器をアンテグラウンドの中に置く際、オオアリを挟まないようそれぞれ脚幅を短めの15mmにしています。
大気圧給水器に水を入れる際に便利な器具も作りました。

左が200mL大気圧給水器 右が大気圧給水器に水を入れる際の器具

大気圧給水器に水を入れる際は、給水器を逆さにして、底面の径10mmの穴にロートを差し込みます。

大気圧給水器に水を入れる

2側面の下方の切り込みをとても狭くしたので、水が出難かったようです。翌日になって、適量の水が出ていました。

水がほぼ出てきていない 1月24日17時18分撮影
翌日になると水面が見えた 1月25日19時48分撮影

1月25日、残り3個のアンテグラウンドの中の水槽を取り出し、この日製作した200mL大気圧給水器を残り3箇所にも設置しました。

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