2011年に採集した新女王アリのコロニーについて、今年の1月11日に取り上げています。
「現在飼育しているクロオオアリのコロニーの中で、一番採集年が古い女王アリは、2011年に結婚飛行を了えた女王アリです。B110608-06とB110608-07とB110608-11です。何れも6月8日に長野県の駒ヶ根市内で採集しています。」
今日は12年前の採集日に当たります。
以下はその後の様子です。
B110608-06



1月11日時点では越冬幼虫が極く僅かにいたのですが、育った幼虫も繭もありませんでしたので、死んだことになります。女王アリにはまだ産卵能力が残っていることが分かります。
B110608-07


1月11日には越冬幼虫が多数見られていますが、その幼虫が育ったことになります。この女王アリは既に4月6日には死んでいることを確認しています。今も女王アリの死骸と思われる死体の一部が残されていました。

B110608-11



1月11日にも越冬幼虫はいませんでしたが、今回も幼生虫はいませんでした。この女王アリは昨年から産卵能力を失っているようです。
B110608-07の女王アリは死亡していましたが、新女王アリの誕生時期(羽化)が6月の末から7月にかけてだとすれば、12年以上生きたことになります。
B110608-11は既に産卵能力を失っているとは言え、B110608-06と共に、羽化からは13年近く生きていることになります。改めて、クロオオアリの女王アリの寿命の長さには驚かされます。