現在2012年に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーが2つあります。何れも同年の6月14日に長野県の駒ヶ根市で採集しました。
1つはB120614-86で、既に女王アリを無くしています。


ところが、卵も見つかりました。

越冬幼虫の数が「極く僅か」なはずですが、幼虫が一定数いて、しかも卵があります。ですから、働きアリ産卵とも考えられますが、いないはずの女王アリがいるようにも思えます。最下段の部屋を見ると、常にびっしりと詰まった塊があります。このことも、女王アリがいるかのように見えます。

現時点では人工巣のアンテシェルフ内の巣を開けて見ることはしませんので、この疑問は保留とします。
もう1つの2012年採集のコロニーは、B120614-03です。このコロニーの成員は、昨年短期間に大量に死亡して、同年の7月9日の時点で、女王アリの他は働きアリが1匹のみとなり、幼生虫は極く僅かになっていました。そこで、この女王アリの寿命を調べる目的で、クロオオアリの他のコロニーの繭をこのコロニーに与えました。




B120614-03は11回目の結婚記念日を迎えたことになります。寿命としてはほぼ12年になります。