「10年目の再生コロニー」(B120614-03)のその後

B120614-03は、2012年の6月14日に長野県の駒ヶ根市で採集したクロオオアリの女王アリのコロニーです。このコロニーの成員は、2022年になって短期間に大量に死亡して、2022年7月9日の時点で、女王アリの他は働きアリが1匹のみとなり、幼生虫は極く僅かになっていました。
そこで、コロニーの消滅を防いで、この女王アリの寿命を調べようと、7月9日、他のコロニーから繭を30個与えました(11歳女王アリのコロニーを再生)。

参照:直近の記録:2023年6月14日ブログ

以下は、9月18日の様子です。働きアリが25匹、雄アリが16匹いました。

昨年の7月9日に与えた繭は、全て羽化しているはずですし、越冬幼虫の1匹も羽化しているはずですから、現有の幼生虫は全てB120614-03が産んだことになります。ところで、働きアリが25匹いましたので、働きアリの寿命を考慮すれば、この25匹は30個の繭から羽化した働きアリの可能性が高いと考えられます。また、雄アリ16匹は、30個の繭から羽化したのではないのですから、B120614-03が産んだことになります。
現有の幼生虫が羽化してみなければ、断定はできないのですが、もし働きアリが増えずに、雄アリが増えるようでしたら、B120614-03は産卵能力は残っているものの、有精卵を産む能力はなくなっていることになるでしょう。

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