働きアリ産卵を追視

働きアリ産卵と思われる事例は、既に2023年6月14日のブログ〈B120614-86(2012年6月14日に長野県の駒ヶ根市内で採集)〉で取り上げています。
このコロニーの女王アリは、2023年1月8日に死亡を確認しています。このコロニーは、今年の4月9日には越冬幼虫は見当たりませんでした。

B120614-86 越冬幼虫は見当たらない 2024年4月9日撮影

ところが、6月2日には既に卵が多数ありました。

下から2段目の巣室 6月2日撮影
最下段の巣室にも卵があった 6月2日撮影
B120614-86の全体の様子 まだまだたくさんの働きアリ(2023年羽化成虫を含む)がいる 6月2日撮影

働きアリ産卵の2例目としては、B110608-07が挙げられます。このコロニーの女王アリは、2023年4月6日に死亡を確認しています。
今年の4月9日の記録では、幼生虫としては越冬幼虫が2匹いました。ところが、6月2日には既に卵が多数ありました。

卵が多数ある 6月2日撮影
B110608-07の全体の様子 6月2日撮影

以上の2つの事例から、「女王アリを失ったクロオオアリのコロニーでは、働きアリが産卵する」と言えます。ただし、条件を付記するとすれば、「営巣から10年を越えている終端期のコロニーの場合」だということになります。

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